徒 歩 進 香[巡 礼]

ハマるぞ台湾!道教文化

その他徒歩進香

 

「三月迎媽祖」時期に行われる中規模徒歩進香をいくつかご紹介します。

 

 

[目次]

 

 

彰化南瑤宮笨港進香

二百年を越す最古の歴史をほこる南瑤宮笨港進香。三年に一度行われる「潦溪」と呼ばれる河を渡るルートが見せ場の一つです。

 

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※地図上のルートは最短距離が表示されています。

 

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概要

 

【彰化南瑤宮笨港進香】

 

主催廟:彰化南瑤宮

出発点:彰化南瑤宮(彰化市

目的地:新港奉天宮(嘉義県新港鄉)

開催時期:毎年2月から3月頃

開催期間:7日潦溪がある年のみ8日間)

移動距離:約280km

参加費:500元(帽子、タオル、巾着袋、お札、旗などがもらえます)

※申込をしなくとも参加は問題ないと思いますが、他の進香団の人たちとおそろいの帽子やタオルはきっと欲しくなるでしょう。

参加人数:4万人以上

特徴:歴史が最も古い徒歩進香イベント。3年に1回行われる潦溪有名。(次回は2021年)

住所:彰化市南瑤里南瑤路四十三號

アクセス:彰化駅下車徒歩23分

参考HP:

彰化南瑤宮

彰化南瑶宮-台湾宗教文化地図-臺灣宗教百景

 

雰囲気は?

まずはこちらの動画をご覧ください。

 

こちらは台湾人と結婚をされたアメリカ人“小貝"さんの動画です。進香を通しての盛り上がりが、非常に分かりやすく紹介されていますね。この方は台湾文化に関するいろいろな動画をアップしていますので、ご存知の方も多いかもしれません。

南瑤宮笨港進香のほかにも、大甲媽祖進香や北港媽祖遶境などに参加した際の動画もありますので、興味がある方はぜひ探してみてください。 

 

南瑤宮媽祖について 

台湾中部の彰化市に位置する彰化南瑤宮、この廟が主催している進香の目的地は新港奉天宮になりますが、決して新港奉天宮から分霊され建立された訳ではありません。

十八世紀半ば頃、ある工員が当時笨港にあった笨港天后宮のお線香の火を携え、彰化まで働きに出てきました。家の中におかれたその火がのちに神々しい光を放つようになり、その場所に媽祖の像が祀られ、廟が建立されました。それが現在の南瑤宮です。そしてその歴史を忘れぬよう、200年前に徒歩進香が始まりました。しかしその頃には、笨港天后宮は洪水で流されなくなっており、三体の媽祖像は三か所の廟に分散し祀られていました。そこでそのうちの一か所である新港奉天宮に進香団は向かうようになりました。(現存する笨港天后宮は、近年建立されたものです)

 

しかしさまざまな事情から、途中50年間徒歩進香は行われず、信者たちはバスなどを利用して進香を行っていました。その間、大甲媽祖進香や白沙屯媽祖進香などほかの進香イベントがどんどん人気を博していくことになります。そして2014年、かつての栄光を取り戻すべく、南瑤宮の徒歩進香が再び復活することとなったのです。 

 

9つある廟の媽祖会が3つのグループに分かれ、「大媽四」、「二媽五」、「三媽六」といったように持ち回りで進香が実施されます。2018年は「三媽六」の年でした。北港媽祖遶境の紹介内でも触れますが、媽祖は6柱存在します。

地元の彰化には「大媽四愛吃雞、二媽五愛冤家、三媽六愛潦溪」という言い伝えがあり、意味は「大媽と四媽の進香祭典時には、信者は肉類の供え物を特に豊富に準備し、二媽と五媽の進香の際は、進香中にもめ事が起こりやすく、三媽と六媽の年には、河を歩いて渡らなければならない」というものです。

 

日程

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※2015年の案内です

 

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※2018年の日程表です

 

目的地である新港奉天の手前にある笨港天后宮にて、媽祖の衣装交換の儀式「換龍袍」が執り行われます。また雲林県彰化県の境を流れる大河 濁水溪を歩いて渡る「潦溪」が行われるのは6日目となります。(潦溪は三年に一回)

 

目的地 

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南瑤宮笨港進香の目的地は、嘉義県北部に位置する媽祖廟として有名な新港奉天です。こちらの廟は、大甲媽祖進香の目的地でもありますね。ただ上の方で説明しましたように、南瑤宮の媽祖は奉天宮から分霊された訳ではありません。ちなみに大甲鎮瀾宮の媽祖も奉天宮から分霊されておらず、さらに言えば、白沙屯拱天宮も北港朝天宮から分霊されてはいません。進香の目的地のほとんどは分霊元の廟になるのですが、中にはそうではないというケースも存在しています。古く歴史ある廟になると中国から分霊されているところが多くなりますが、昔は中国まで渡ることは決して容易ではなく、その代わりとして台湾国内にあるほかの廟へ進香に行くことになったという歴史があるようです。中でも南瑤宮の場合はかなり特殊なケースであり、鎮瀾宮についてはいろいろな説があるため、説明するには少々複雑かもしれません。

 

詳細について

残念ながら、私もまだ参加したことがないため、これ以上の詳しい情報がわかりません。ただ話をきくところによると、一般の徒歩参加者よりも、廟関係者の参加がまだまだ大部分を占めるといった状況のようです。

200年の歴史を持ち、日本統治時代には10万人以上が参加したと言われる由緒ある徒歩進香イベントになりますので、いまからとても期待しています。次回参加できた際にはさらに詳しい内容を更新できると思います。ご了承くださいませ。

 

2019年日程および概要

  3月24日 〜 30日

 

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徒歩進香自体の歴史はあっても、再開後数年しか経っていないため、まだまだ試行錯誤中の感じがします。申し込みは必須ではないと思いますが、申し込みをして周りと同じ帽子をかぶって参加した方が気持ちよく歩けるでしょう。

聞くところによると、進香参加者のほとんどは、今年神輿を出す3グループのいずれかに所属することになります。所属することで、お揃いの帽子やシャツがもらえ、荷物を運んでもらうことができ、宿泊、移動の保証を手にすることができます。しかし当然、なにかしらの役目を負わなければならず、常に自由に歩くというわけにはいかず、参加の日数も1日2日という訳にはいかないようです。

つまり個人で参加する人たちはそれほど多くはなく、また隨香客の宿泊や交通については、当然ですが廟側のサポートは一切ありません。宿泊は駐駕する廟もしくはその近くで探すことになりますが、その場所が見つかるかどうかが今回の鍵となりそうです。また、途中老媽と四媽の2つのルートに神輿が分かれるため、どちらのルートを選ぶかについても判断が必要になってきます。

 

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今年は特に一般参加の申込などはないようです。その代わりに南瑤宮を訪れ、媽祖に参加報告のお参りをし、進香旗や帽子、タオルを購入しました。これで進香団の仲間入りです。ちなみに帽子100元、進香旗300元です。

現在2~3日の徒歩参加を予定していますが、状況をみながら柔軟に対応していこうと思います。

  

 

高雄朝后宮徒步進香謁祖活動

  (期間:7日間、目的地:北港朝天宮)

     2019年 5月5日 〜 11日 

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南部ではおそらく最大級の徒歩進香イベントです。ただ一般の参加者、つまり隨香客はそれほど多くはないようです。往路の参加を考えていますが、遅れると車に乗せられるそうなので、1日のみの参加となるかもしれません。

  

 

雲林虎尾福安宮天上聖母謁祖進香

  (期間:8日間、目的地:鹿港天后宮)

     2019年 3月10日 ~ 17日 

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雲林県から彰化県に向かう徒歩進香イベントです。日数に対し距離もそれほど長くはなく、自由な雰囲気のイベントです。6日目には河を渡る「潦溪」がありますただ毎年ルートや日数に変化があるようです。

 

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今回は仕事の関係で、中間2日間のみの参加となりました。糖廠媽の愛称を持つ媽祖の神輿のペースはゆっくり目で、荷物を預けるトラックがあり、また途中の休憩時間も長く、難易度はそれほど高くありません。

 

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初日の夜は、駐駕した溪湖福安宮の2階の片隅で就寝となりました。しかし21時過ぎに到着し、深夜2時出発です。しかも蚊が飛び回っており、結局1時間半程度しか眠れませんでした。次回からは顔を蚊から守る対策をしようと思います。

 

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二日目は雲林県に向けて、徒歩18時間の長丁場となります。進香団の先頭を歩く報馬仔の後ろを続きます。

 

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夕方からは今回の進香のメインと言ってもいい、濁水溪の大河を渡る「潦溪」です。神輿に付き添う私の姿も見えます。しかし河の水は膝ぐらいまでしかなく、期待していたほどスリリングなものではありませんでした。ただ水の流れは思っていたよりも速く、川底のぬかるみに足を取られると抜けなくなりやや危険です。

 

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河を渡り終え雲林県に入ると、素晴らしい花火が出迎えてくれました。こうして2日間の徒歩進香を終え、帰路につきました。

 

 

大港埔鼓壽宮天上聖母徒步祝壽會香

  (期間:4日間、目的地:台南祀典大天后宮)

     2019年 3月25日 ~ 28日  

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今年17年目を迎える、新興徒歩進香の中では歴史のあるイベントです。日程が合えば参加を考えていましたが、南瑤宮進香と日程かぶりをしたことで、不参加となりました。

  

 

嘉義天后宮徒步謁祖進香

  (期間:4日間、目的地:三崁天后宮)

     2019年 4月4日 〜 7日

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南瑤宮同様官制イベントです。日程、距離と言った点から、参加しやすい徒歩進香だと思います。一日でも参加できないかを検討していましたが、メインである大甲媽祖、白沙屯媽祖の直前に足を使うことに消極的になり、残念ながら不参加となりました。

  

 

龍結福德宮天上聖母徒步進香

  (期間:13日間、目的地:北港朝天宮)

     2019年 4月9日 ~ 21日

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決まった路線がなく、田舎道のみならず、あぜ道など道なき道を進んで行くそうです。徒歩進香の先輩方からおススメされ、参加を計画していました。しかし残念なことに、大甲、白沙屯と日程が被ってしまったことで、参加を断念しました。
 

 

部分徒歩進香イベント

上記全行程徒歩で行われる進香イベント以外にも、大庄浩天宮桃園龍徳宮、西螺福天宮といった部分徒歩進香のイベントがあります。

 

大庄浩天宮北港進香

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一年おきに台中から北港までの進香と大庄での遶境を交互に実施しており、一部では台湾媽祖三大進香イベントの一つと称されています。しかし二日間の進香については、浩天宮も進香団募集要項にて明示しているように、部分徒歩進香となり、多くの区間を観光バスで移動しています。

 

桃園龍德宮四媽祖南巡遶境

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桃園龍徳宮進香は北部から中部鹿港を目指す、数千人規模の徒歩進香です。もともとは隔年で祖廟である麥寮拱範宮に向かっていましたが、距離が長いこともあり、近年は鹿港で折り返すようになりました。

 

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そしてこの進香イベントも、部分徒歩進香になります。ただ浩天宮とは違い、決まった区間を歩く訳ではなく、多くの送迎トラックが進香団に付き添い、徒歩参加者を次々と否応なしに前方に送り届けます。このイベントの募集要項では、浩天宮のようにその旨を明示しておらず、申込時にも説明はありません。そのため、徒歩での参加を希望される方は注意してください。

 

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私はそれを知らずに大雨の中を参加しましたが、歩き始めて3時間ですぐに送迎トラックに強制収容され、そこで初めて他の参加者の方から、部分徒歩進香であることを知らされました。個人的に車使用を前提とした部分徒歩進香にはあまり興味がないため、残念ながら途中リタイアとなりました。

 

西螺福天宮二媽往朴子配天宮謁祖進香 

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西螺から嘉義朴子に向かう雲林県を縦断する3日間の徒歩進香イベントです。こちらも部分徒歩進香として紹介されており、廟に問い合わせたところ、やはり部分徒歩との回答をいただきました。部分徒歩が実際どのような形式なのかについては不明です。

  

 

歩き通すことにこだわりがない方は、こういった部分徒歩進香は参加しやすいかもしれません。ただ多くの徒歩進香には、服務車や香客車が付き添って走っており、歩き疲れた時は、自分の意志で車に乗るかどうかの選択をできる仕組みとなっています。

全行程徒歩の徒歩進香でも、すべてを歩く参加者はそれほど多くはありません。皆さん歩きと車を使い分けています。歩き続けるの人は、私のような徒歩にこだわりをもった人たちだけです。そのため、中規模以上の徒歩進香であれば、それほど心配する必要はないでしょう。

ひとつ注意点として、完歩を目指す参加者は、イベントによってはどうしても隊列から遅れやすくなります。神輿や陣頭は交代制ですし、ほかの徒歩参加者たちは車に乗り先へ行ってしまうため、気づくと周りに誰もいないなんてことにもなりかねません。私も何度か経験しています。道に迷わないよう、前もってしっかりルートの確認をしておきましょう。

 

 

 

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