徒 歩 進 香[巡 礼]

ハマるぞ台湾!道教文化

大甲媽祖遶境進香攻略ノート

 

大甲鎮瀾宮の公式FB(フェイスブック)にて、『大甲媽祖遶境進香9日間攻略』というノートが公開されています。マナーやタブーなどを知った上で参加したい方のために、こちらで紹介させていただきます。

 

大甲媽祖遶境進香については、下記ページをご確認ください。

 

 

【大甲媽祖遶境進香 9日間攻略ノート】

 

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1.「奉仕」編

8泊9日、媽祖につきそい歩き続けます。誰も苦労をいとわず、ぼやきもしません。これは代々100年に渡り受け継がれてきた大甲媽祖の精神です。進香の路上では、昼夜問わず、飲み物や食べ物が配られます。小さな子どもの手から年老いた信者に渡されるのは、食べ物だけではなく心であり、元気さえももらっているのです。

村人総動員でもてなしの準備をおこない、神輿が去った後は、清掃ボランティアがゴミを分別し、食器を洗います。この名もなき人々の奉仕の精神にこそ、私たちは感動をさせられます。また多くの医療ボランティアメンバーが、傷の手当を行いやマッサージを提供しています。参加者の社会的地位など関係ありません。歩き続ける人たちにタオルやシャワーを提供し、疲れ切った人たちはまた元気を取り戻し媽祖とともに旅立っていくのです。

媽祖とともに全行程を歩き続ける旗グループにおばあちゃんたち。媽祖のため、家族のために歩きつづけます。この奉仕に関わるメンバーひとりひとりが、それぞれのストーリーを背後に隠し持ち、家族のために祈り歩き続けるのです。進香の道中は人情にあふれ、往復300kmに渡る道のりにおいて、こうした美しい光景が目前に広がります。

昨年はもしかしすると参加できなかったかもしれません。でも今年は何をおいてでも参加しなければならない理由があります。みなと一緒に進香の道を歩きましょう。

 

2.「信者」編

大甲媽祖進香団の規模は大きく、報馬仔、頭旗グループ、旗グループ、神輿グループなどさまざまなグループから構成されています。これらグループは、曽祖父、祖父の代から父親に引き継がれ、そして子ども、孫へと伝えていきます。それは家族一人一人の幸せのためであり、多くは身近な人たちの幸せのためでもあります。とても心温まる情景であり、また台湾の媽祖信仰が伝えてきた精神でもあるのです。

台湾人にとって、一生のうちにやらなければいけないことが3つあります。それは、玉山登山、台湾島一周、そして大甲媽祖遶境進香です。 多くが子ども頃からグループへの参加を始めます。さらに課外授業の学生たち、学生服を着た卒業旅行者たち、仕事の合間を縫って参加する信者たち、そして彼らは家族を伴い媽祖とともに歩きます。

世界三大宗教イベントの一つに認定される大甲媽祖遶境進香では、世界30以上の国々からこの地を訪れ、台湾伝統の媽祖進香文化を体験し、進香の道中において長きに渡り伝えられてきた人情を味わうでしょう。大甲媽祖文化はこうして世界へと広まり、世界が台湾の信仰の力と敬虔な精神を知ることになるのです。

 

3.「ボランティア」編

9日間の進香においては、台中、彰化、雲林、嘉義の地を歩き通し、道中では友好関係にある廟や信者の方たちのもてなしをうけます。村々では村人総動員で24時間、無料の軽食や飲み物、マッサージが提供されています。また路上の暗がりには、歩く人たちの安全のためにLEDライトが設置されます。9日の間、互いを信頼し、助け合い、周囲の人たちに奉仕する、これは台湾人が持ち合わせる最も人情味あふれる一面でもあるのです。

進香の道中、ボランティアの方々から手渡される飲み物や食べ物は「心」であり、それは感謝の気持ちとともに受け取らなければいけません。そして心をこめて、「ありがとう」、「おつかれさま」といった言葉を返し、受け取った食べ物は決して無駄にはせず、ごみを路上に捨てることなく、自分が食べられる分だけを受け取る。これこそが進香団のメンバーとしての矜持であり、媽祖のともに歩き進む者なのです。

 

4.「精神」編

信者たちが一歩一歩踏みしめた足跡が、街や村の道々に残され、この大地を美しく染めてゆきます。多くの若者が両親や祖父母の衣服をカバンに忍ばせ参加します。これは体調がすぐれず参加できない家族の健康を祈るためです。このような行いは、線香を立てお祈りしたり、素食を食べたりすることよりも、精神の上においてずっと効果があるものです。みな苦労をいとわず、奉仕することをためらわず、見返りをもとめません。

 

5.「マナー」編

多くの人にとって、進香への参加は初めての体験であり、さまざまな儀式やイベントに興味をもつことは当然だと思います。ただ歩く時や写真を撮る時は、必ずマナーを守りましょう。廟をお参りする時は、参拝をしているほかのグループを決して遮ってはならず、儀式の妨害をしてはいけません。道中では自らの安全を考え、交通ルールを守り、ごみのポイ捨てはせず、環境保護し、民家にお邪魔する際は礼儀を守り、「どうぞ」、「ありがとう」、「すいません」といった感謝の言葉を忘れず、和やかさと敬虔さを持ちながら媽祖と歩き進んでいく。こうしてこそ、真の進香メンバーとなりえるのです。

媽祖の像が神輿から出る際は、決して触れてはいけません。100年の歴史を持つ媽祖の像をいたわり、旗でたたいたり、神棚をひっぱったりするなどはもってのほかです。媽祖の信者たちは信仰における礼儀を守り、媽祖の慈悲の心を忘れてはなりません。遠くから手を合わせるだけで、我々の心は十分届くのです。

道中では多くの「結縁品」が配られています。それはボランティアや信者たちが、自らのお金と労力を使い、多くの人たちと縁を結ぶために準備しているものです。それらを受けった後は大切にし、決して欲張ってはいけません。また神輿が廟を離れた後に配られる「圧轎金」についても、くれぐれも奪い合いはしないでください。道中では神輿を代わりに担いだり、「鑽轎腳」をする機会があります。その際も廟の係員の指示に従い、ルールを守り、お互いの安全に配慮しましょう。

 

6.「進香旗」編

毎年元宵節に行われる式典において進香の日程が決定した後、多くの参拝客が、前年に行われた進香をともにし、道中立ち寄った廟の「平安符」を結び付けた進香旗を手にして、大甲鎮瀾宮に戻ってきます。媽祖、そして道中の廟の神々に一年のご加護を感謝し、今年もともに歩く報告と道中の安全をお祈りします。

 

「犒軍」 (廟や地域を守る神様の兵に感謝する儀式)

進香に出発する前に、お年寄りの参拝者は自宅で「犒軍」の儀式を行い、媽祖が派遣する神兵により進香団の安全が守られるようお祈りします。 

 

「起馬」と「下馬」

参拝者が携え歩く進香旗は、出発前に各家庭の神様に供え道中の安全を祈ります。大甲鎮瀾宮に到着した際は、媽祖に準備完了の報告を行い、安全を祈り、旗を「過爐」(廟にある炉の煙の上で3回時計回りに円を描くように回す)します。これが「起馬」です。

進香の道中、その日の目的地である廟に到着した際には、一日安全に歩き通せたことを感謝し、再び「過爐」を行います。これを「下馬」と呼びます。

毎日出発前に「起馬」、到着後に「下馬」の儀式を行います。9日目に大甲鎮瀾宮に戻り「下馬」の儀式を終えると、これで本当の意味での進香の終了となるのです。

 

「封旗」

進香中に立ち寄った各廟で平安符を結び過爐をした旗は、4日目の祝賀祭典が終了した後巻き取ります。これを「封旗」と呼びます。往路で集めた霊気を封じ込め自宅に持ち帰ることを意味します。

 

7.「タブー」編

①忌中の家の人、産後1か月以内の女性は参加できない。

②進香に参加する前には、香を焚き、身を清め、持ち物や車も必ず清めなければならない。

③「起馬」後は肉料理を食べず、忌中の家や産後一か月の家に入ってはならない。

④初めての参加者は、必ずすべて新しい服を着て参加しなければならない。これは地域の神々への敬意を表すためである。

⑤媽祖に奉仕する大甲鎮瀾宮の名が入った服を着た人たちは、その服の上に重ね着してはならず、その服を着たままトイレに行ってはならない。道中は、賭け事、色事をしてはならず、素食の期間はお酒を飲むことも禁止し、話す内容も慎まなければならない。最も敬虔な心を持ち、媽祖に付き添わなければならない。

 

8.「注意事項」編

①進香団から遅れないように、毎日5、6時間前には出発したほうがよい。

②毎日の行程表に則り、道中神輿が立ち寄る場所や廟では休憩をとる。

③手や顔を洗ったり、就寝できる場所は、廟の香客大楼、学校、コミュニティセンター、民家、軒下などである。

④休憩場所を決める際は、まず建物の所有者の許可を取り、マナーには気を付ける。

⑤香客大楼や許しをいただいた民家でシャワーを浴びる以外にも、シャワー設備を備えた車を使用することができる。

⑥ボランティアのサポート車を利用することができる。

⑦道中医療サポートが必要な際は、大甲鎮瀾宮の医療グループを利用することができる。

 

9.「装備」編

①帽子や竹で編んだ笠

②着替え3~5着

③ハンガーや洗濯ロープ

④動きやすいズボン

⑤靴下3~5足(5本指や厚手のソックス)

⑥布靴か運動靴(中敷き強化が必須)

⑦サンダル(雨の日用)

⑧朝晩の冷え込み対策の上着

⑨カッパ(上下分かれたもの)

⑩一人用アルミマットと寝袋

⑪洗面用具(トイレットペーパー、歯磨きセット、シャワーセット)

⑫薬と保険証

⑬シップや塗り薬

⑭環境に配慮した食器類

⑮携帯(充電器、モバイルバッテリー)

⑯夜間用ライト

⑰リュックサックもしくは手押し車

⑱進香旗

⑲日焼け止めクリーム、蚊よけスプレー

⑳以上を個人の状況に合わせて調整

※ 旅行保険に加入しましょう

※ 道中の爆竹には特に注意を払いましょう

※ 二週間前には歩く練習を開始し、毎日2時間、5~10kmは歩きましょう

                              以上

 

 

[参考HP] 

大甲媽祖遶境進香 【九天攻略手冊】

 

 

 

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このブログでは、歴史的背景や進香隊列の詳細、各廟の紹介などより深い部分については、(需要がなさそうなので)あまり触れていません。

もし興味がある方は、進香に関する本がいろいろ出版されていますので、ぜひ読んでみてください。もし中国語が分からなくても、なんとなく雰囲気で感じ取れると思います。

 

 

 

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