徒 歩 進 香[巡 礼]

ハマるぞ台湾!道教文化

【目次】

 

1.徒歩進香(徒歩巡礼)の世界へようこそ

 

2.進香(巡礼)とは? 

 

3.四大進香・遶境

 

4.大甲媽祖遶境進香活動

 

5.白沙屯媽祖進香

 

6.北港媽祖遶境活動

 

7.彰化南瑤宮笨港進香

 

8.2019年の日程

 

9.徒歩進香の持ち物リスト

 

10.徒歩進香レポート

 

11.大甲媽祖攻略ノート

 

12.[道教儀式]拝土地公(土地の神様を拝む)

 

13.[道教儀式]收驚(お祓い)

 

14.[道教儀式]建醮(神壇による祈祷儀式)

 

15.進香期レポート

 

16.[道教寺院]公廟と私廟

 

17.[道教寺院]陽廟と陰廟

 

18.遶境参加レポート

 

 

遶境参加レポート

 

街中で時折見かける遶境ですが、私も何度か隊列の後について歩きました。しかし実際歩いてみると、やはり他のみなさんと同じ帽子をかぶりシャツを着て、メンバーの一員として歩いてみたいと感じるようになりました。

 

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これまで、遶境と一緒に歩く徒歩イベントやよくお参りに行っていた廟の主催する遶境のメンバーとして参加したことがありました。とはいっても、一緒に歩きながら少し手伝ったぐらいです。そして今回、全く知らない廟の遶境に参加してみよう!ということで、申込から参加、遶境での状況まで、写真を交えてご紹介させていただきます。

 

▢概要

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【鹽水護庇宮 歳次戊戌年南巡卅六庄香科】

主催廟:鹽水護庇宮

期間:5日間

時期:通常の遶境以外に、より広い範囲の地域をめぐる北巡と南巡を不定期に実施。南巡は12年ぶりの開催。

参加費:なし(ボランティア)

移動距離:約150km

特徴:400年以上の歴史を有し、鄭成功ともゆかりのある古刹。福建湄州朝天閣から分霊された媽祖を祀る。

住所:台南市鹽水区中正路水正里16鄰140號

アクセス:護庇宮バス停すぐ(新営駅からバスで約25分)

 

▢申込

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今回の遶境メンバー(ボランティア)の募集は、徒歩進香仲間からの情報で知りました。画像の内容は「いついつ遶境をやるので、遶境メンバーとして参加いただけるボランティアを募集します」というものです。遶境でのこのような募集は、進香に比べかなり少なくなっています。なぜなら遶境のほとんどが、友好関係にある廟からの助っ人やお金を払って人を集めることでまかなっているからです。

ただ当初参加するかどうかで悩みました。それは屏東県で行われる「東港東隆宮戊戌正科迎王平安祭典」と日程が被っていたことによります。それでも見知らぬ場所での遶境参加というシチュエーションに興味があり、今回は鹽水護庇宮を選びました。

 

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主催廟は「鹽水護庇宮」(別名:月港護庇宮)、天上聖母(媽祖)を祀り、鹽水烽炮で有名な鹽水武廟がある台南市鹽水区に位置しています。今回の遶境について検索してみましたが、メンバー募集に関する情報が見当たらなかったので、おそらくあまり表には出していないのかもしれません。

 

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事前に廟の担当者の方に電話で詳細を尋ねた後、新営太子宮を訪れた帰りに直接お伺いし、お参りと申し込みを済ませました。私のような地元ではない外部からの申込は少ないようです。

 

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鹽水護庇宮は湄洲媽祖を祀り、長い間この地を見守ってきた歴史ある廟になります。

 

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写真のようにすでに遶境の準備が始まっていました。鹽水はこじんまりとしたいい感じの街ですね。

 

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昔、「一府二鹿三艋舺四月津(一台南、二鹿港、三台北、四鹽水)」と言われていたように、この鹽水の街が栄えていた当時が偲ばれます。

 

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廟の受付では、名前、連絡先、参加したい日程を伝え、帽子とシャツを受け取りました。そして待ち合わせ場所、担当する役割、夜の就寝場所等について確認を行い、当日お世話になる団長さんと顔合わせをしました。他に申し込んだ人がいないせいか、受付を完了するまで相当骨が折れました。

 

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遶境は五日間の日程で、鹽水区周辺の町や村を広範囲に巡行します。距離はそれほどではなさそうですが、深夜までの行程もあり、時間的に大変そうな印象です。今回は五日間の内、休みとの関係から三日目と四日目の二日間のボランティア参加を申込みました。

 

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申込から数日後、遶境のために設置された鹽水護庇宮のゲートを大型トラックがぶち倒し、ニュース報道されていました。

 

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そしてなんと再び台風が台湾に向かっており、当日果たしてどうなるのか天気予報を注視する日が続きます。

 

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フィリピン上陸後勢力を弱めながらも、もはや完全に狙いに来ています。

 

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そこで雨対策用にサンダルとカッパを新調し、当日に臨みました。普段履いていたクロックスもどきのサンダルでは、長距離を歩く上で耐久性に問題があったからです。値は張りますが、結局本物に戻りました。

 

▢参加初日

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当日は朝5時半集合と言われていたので、前日夜には現地入りをしました。朝から雨がぱらつき、気温は21度と肌寒く感じます。5時過ぎに到着すると、廟にはまだ誰も集まっていません。

 

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出発地点まで送迎してくれるバスが来ました。しかし乗り込んだのは私一人。そこから車で15分程度の場所にある本日のスタート地点となる廟に向かいます。

 

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スタート地点の廟ではぱらぱらと遶境メンバーが集まり始めています。早速先日挨拶をした団長さんの姿を探します。

 

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設置されたテントの中では簡単な朝食が準備されていました。

 

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6時近くになると人も大勢集まり始め、いよいよ出発です。しかし私が担当するはずだった「擔馬草水」の道具が準備されていません。ボランティアが必要との要請に応募しても所詮こんなものですね。

これに限らず今回のイベント全体を通して、ボランティア参加者に対する扱いの悪さが際立っていました。神様への奉仕とはいえ、これでは人が集まらないのかもしれません。実際廟の関係者以外はほぼ日当が出ているので、わざわざボランティアなどに申し込む人などいないのかもしれません。

遶境イベントの中には、ほぼボランティアだけで実施されているものもあります。ただそれは、信仰心に篤い信者が多い廟に限られるでしょう。

 

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「擔馬草水」とは、このように神様の兵馬の食事となる草や水を載せた天秤を担ぐ役割です。

 

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同時にボランティア募集されていた「天地掃」です。結局見かけたのは擔馬草水1名と天地掃2名だけでした。

 

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本日の遶境には鹽水護庇宮以外に20程度の友好廟から神輿が参加しています。最終日には100近い廟が参加するようです。

 

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各廟の神輿が続々と出発していく中、手持無沙汰の私は、仕方なく最後の神輿と一緒にとりあえず歩き始めました。神輿は車輪のついた台車にのせて引っ張る山車のようなタイプです。

 

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小雨が降ったりやんだりするあいにくの天候の下、遶境の長い隊列が進みます。至る所で爆竹と花火が鳴り響いています。

 

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せっかく来たのにやることもないので、団長さんと神輿グループの方に了承いただき、神輿を引っ張るグループに急遽仲間入りをしました。

 

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本日の遶境は農村地帯の村々をめぐります。普段見ることのない古い家並みが続いてます。神輿はかなり重量があるため数人で引っ張っていもかなり大変です。

 

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村々では多くの住民の方々が「擺香案」(家の前テーブルを置き、お供え物や線香を供えたり、金紙を焼いたりする)をして神輿の到着を待っていることに驚きました。こうした場所に遶境が来ることは少ないため、それだけ貴重な機会なのかもしれません。

 

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道の所々に写真のような袋に入った服が置かれ、その上を神輿が通過します。これによりその服の持ち主の健康や幸運を祈願する意味合いがあるそうです。 

 

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途中途中で廟に立ち寄り、お参りをして、お供え物を受け取ります。少し青空が見え始めていますが、小雨が降ったりやんだりという天気が続きました。

 

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立ち寄り先の廟にはこのような「香條」が事前に貼られ、遶境や進香の到着を信者の方々にお知らせします。

 

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家並みが途切れると、車に乗りワープします。始まってから何度も隊列が止まり、路上で待たされる時間が非常に長く、午前中ですでに2時間以上予定から遅れています。

 

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次の目的地である廟から乩童が出迎えに来ました。今回の遶境では非常に多くの乩童を見かけました。いろいろなタイプの乩童がいて興味が尽きません。

 

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今回のような村々を練り歩く遶境では、派手なことはほとんどなく、とにかく農村地帯を歩いて、廟にごく短時間立ち寄りお参りするだけです。しかし地域の人たちにとっては非常にありがたいことなのかもしれません。

 

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村の至る所で線香を手に持ち神輿に乗る神様を拝み、金紙を焼く人たちを見ると、信仰心の強さを感じます。神輿を引っ張っていると、なかなか写真を撮ることができないのがつらいところです。

 

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途中、鹽水護庇宮の神輿から、友好廟の神輿へ助っ人として移動することになりました。

 

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農村地帯をどんどん奥へと入っていきます。普段決して来ることのないようなのどかな場所ですね。神輿の前を進む涼傘の後ろをひたすら歩きます。

 

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昼休憩ポイントとなる廟に到着しました。この時点ですでに予定より3時間以上遅れています。

 

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食事休憩の場所に行くと、食事はほとんど残っていませんでした。そこで幸い近くにあった村の小さなお店でパンを購入しました。

 

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ここに来てようやく遶境の隊列の一部を見ることができました。遶境は進香と違い、自由に前後に移動することができません。それにより隊列の全体を見る機会はほとんどありません。ただ前をあるく涼傘の背中を追うのみです。こうした点から、道教文化を楽しみたいという目的の人にとっては、陣頭のメンバーや信者として参加する人、雇われて来た人たちとは違い、単調さを感じることになると思います。だって、ずぅーっと同じ背中を見ながら神輿を引っ張るだけなのですから。それでも神様や地域の信者の方々への敬意は決して忘れません。

 

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夜になり暗くなっても、ただ黙々と歩き続けます。神輿を引っ張る手もだんだんと力が入らなくなってきました。

 

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夕食休憩となる廟に到着しました。出発の時間が全く分からないため、急いで食事を済ませます。こちらでは廟ごとにテーブルを分けて食事が準備されていました。

 

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辣妹によるセクシーダンスが行われていましたが、残念ながらゆっくり見ているヒマはありません。

 

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あたりが暗くなると神輿はライトアップされます。道端でライトアップされた神輿の隊列を見物すると奇麗なんだろうなあとは思いますが、当然中の人が見ることはありません。

 

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夕食後、神輿の場所に戻るとその姿が見えませんでした。隊列の先頭から一番後方までの間を何度も行ったり来たりしましたが、どうしても見つかりません。その途中見知らぬスクーターに乗ったおばさんから前の方に行ったよと声を掛けられました。そこでふたたび前の方に戻りますがやはり見つかりません。

そんな時後ろから歩いてくる廟の涼傘を見つけホッとしたのもつかの間、その後ろに神輿の姿はありません。話を聞くと、神輿を載せた台車がパンクして修理中とのことでした。神輿が追いつくのを待ちながら、同じ背中の後ろを黙々と歩き続けます。それにしてもあのおばさんは一体誰だったのでしょうか。

 

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予定より大幅に遅れ夜遅くなっても、こうして神輿の到着待っていてくれている人々が大勢います。

 

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廟側が準備した飲み物だけではなく、住民の方々もこうして路上で遶境メンバーに飲み物を提供してくれています。

 

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時間も遅くなり、民家がないところでは車で神輿を引きながらワープすることが増えてきました。

  

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深夜1時を回りようやく目的地である新営太子宮近くに到着しました。ここでも廟の周辺地域を練り歩きます。深夜でも住民の方々は金紙を焼き、熱心に神輿を拝んでいます。

 

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そして午前2時ごろ、本日のゴールである新営太子宮にやっと到着です。本当にやっとという感じでした。写真ではうまく映っていませんが、ライトアップされ非常に美しい姿で我々の到着を待っていてくれました。

 

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しばらくして鹽水護庇宮の神輿も到着し、本日の行程は終了です。みなさん遅くまでお疲れさまでした。一日だけの参加にして早めに帰ろうかと考えていましたが、廟の方から翌日の応援もお願いされ、急遽残ることに決めました。

 

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深夜の夜食タイムです。こうして食べているから歩いているのに逆に太るんですよね。

 

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幸い新営太子宮の香客大楼の一室で休ませていただけることになりました。シャワーを浴び足をケアし寝る準備を整えた頃には、すでに3時を回っていました。翌朝は5時半集合です。

 

▢二日目 

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朝4時半に起きて5時過ぎに廟に行くと、まだそれほど人は集まっていません。昨晩は1時間ほどしか眠れていないので万全とは言えませんが、二日目も頑張って神輿を引っ張ります。

 

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朝食を食べていると、ぞろぞろと皆さん重い身体を引きずり集まってきました。太子宮は鹽水から車で数分程度の場所にあるので、多くの方は自宅に戻って休んだようです。

 

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隊列での順番は廟ごとに決められています。その順番がくるのを待って出発です。本日は30以上の廟から神輿が参加しています。

 

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神輿の引き手からの景色は前日と同じです。早朝から街全体が霧に覆われています。

 

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本日最初の廟に到着しました。ここには三太子の父親である李靖将軍が祀られています。

 

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私が応援に参加した廟の神輿グループです。涼傘1名、神輿4名、まとめ役1名の6名で構成されています。涼傘1名と神輿の3名は「走路工」と呼ばれる雇われ周辺の街から来たメンバー、プラス「義工」(ボランティア)の私1名という構成です。もともと私の持ち場は「工頭」と呼ばれる廟から来たまとめ役が担当しており、途中から私に交代しました。他にも途中廟の関係者と思われる人が、スクーターで周りをちょろちょろしていました。

走路工の日当は役割や時間によって変わってきますが、高くて1日約1万円、低いと3,000円ぐらいでしょうか。神輿の担ぎ手などの重労働の方が必然的に高くなりますが、若い人たちは義工もしくはおこずかい程度というパターンが多いように思います。工頭の日当は通常分にプラスして走路工の日当から中抜きした分が加わります。

 

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今日は早くからワープです。鹽水区のとなりにある新営区の街中までトラックで引っ張ります。霧が晴れ、青空が広がり、日差しも照り始めました。今日は暑くなりそうです。天気がいい分心も軽くなりますが、当然ながら眠たさに変わりはありません。

今回分かったことは、神輿の引き手は持ち場から離れられず、廟に留まるということもないため、トイレポイントにかなり苦労します。そこで水分摂取をかなり控えていました。ちなみにほかの皆さんは普通にそこら中で立ちションしています。民家の庭先だろうとお構いなしです。女性メンバーはそうもいかないので、かなり大変だろうと思います。

 

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神輿を引きながら青空の下を進みます。本日は市街地を遶境ですが、昨日の農村地帯とはうって変わり、家の前で線香を持ち拝む人の姿はほとんど見かけなくなりました。田舎に行くほどまだまだ信仰心が篤いのかもしれません。

 

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廟に着くたびに、このようなお供え物を受け取る儀式が行われます。これ以外にもしその廟に神輿があれば、お互いの神輿を上下に振って挨拶を行います。後がつかえているため、一つの廟での滞在時間は1分程度と短くすぐに出発です。隊列が渋滞し動かなくなる原因はここにあります。

 

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ほかに特にイベントもなく、何かが起こる訳でもないので、あまり紹介できることがないのが寂しいところです。写真の玄天上帝の廟をお参りした後昼食休憩になり、トラックの荷台でお弁当をいただきました。

その頃には新たに10人近くの廟の関係者たちが集まってきていたので、私はそこで神輿引きの任を辞し帰途につきました。さすがに寝不足と疲れから、電車の中では座ってすぐに爆睡、あやうく乗り過ごしそうになるというおまけつきでした。

2日間の合計歩行数は74,454歩、距離にして約52kmになります。重い神輿を引っ張っていた分だけ疲れはそれ以上ですが、今回は足はもとより腕の筋肉痛が残りました。

 

▢最後に

これは分かっていたことなのですが、遶境は進香と違い移動の自由がなく、景色も単調なため、イベントを楽しむという点では難しいかもしれません。特にボランティアとして役目を負い参加するには、信仰心が欠かせません。

さらに、ゴミのポイ捨て、檳榔吐き捨て、立ちション、民家侵入などのマナー違反はいつものことですが、こうした点以外にも今回の経験を通して、道教イベントに関わる人たちのもっと深い部分、一番大切な"信仰心"という点について大きな疑問を感じざるを得ませんでした。これは進香よりも遶境の方が顕著なように感じます。

詳しくは書きませんが、ネット上ではこうした伝統文化からかけ離れつつある遶境や進香というイベントを、快く思わない人たちの意見をよく目にします。今回の遶境も例外ではありません。実際私もこのレポートを書く予定がなければ、きっと初日の途中で帰っていたでしょう。

これでしばらく遶境への参加は控え、進香も春の進香期までお休みしようと思います。

 

 

[道教寺院]陽廟と陰廟

 

旅先でいい雰囲気の廟を見かけ、ふと立ち寄りお参りする。おそらく皆さんもこんな経験をされたことがあると思います。でもそれ、本当に大丈夫なのでしょうか?

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▢陽廟と陰廟

台湾の廟には公廟・私廟以外にもさらに重要な分類が存在します。それが陽廟と陰廟です。

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※西螺福興宮(陽廟)

皆さんが日ごろ見かける廟のほとんどは陽廟になります。ただもしかすると、気づかずに陰廟へお参りに行っていたかもしれません。陰廟にはむやみにお参りに行かない方がいいと言われています。それでは陰廟とは一体どういうところなのでしょうか。

 

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※鹽水七歲姑娘廟(日本軍に殺された女の子の霊を祭る廟)

陽廟では当然のことながら神様を祀っていますが、陰廟ではなんと亡霊を祭っているのです。例えば 林投姐、萬善公、姑娘廟、大衆爺などになります。では次になぜ亡霊を祭っているのかについて見ていきましょう。

 

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林投姐は台南に伝わる伝説。その内容はいくつか種類があるようなのですが、海に出たきり帰ってこなかった夫の帰りを待ち続け、泣きながら死んでいった女性の亡霊だそうです。村人たちが彼女の怨念を鎮めるために廟を建設しお参りするようになりました。

萬善公廟は誰からも祭られることのないさまよう亡霊を祭っています。姑娘廟は未婚の女性の怨霊を祭り、主に女性が参拝するようです。大衆爺は、戦乱や疫病で亡くなり放置された死骸を、村に災いが及ぶことを恐れた村人たちが祠を造りお供え物を供えるようになったと言われています。

のちにこれらの廟をお参りすると"効力"があるという噂が、台湾全体へと広まっていきました。

 

▢陽廟と陰廟の見分け方

廟の中に光が入らず薄暗くなっているのが陰廟であると言われていますが、ただ薄暗い陽廟も多数存在していますよね。また建物の造りとして瓦部分に違いがあるようですが、いずれにしろ判別は簡単ではなさそうです。

 

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陰廟は一般的に小さな祠のようなものが多いので、道端でそのような祠を見かけてもお参りをしないことです。特に河辺や山の中などに多く分布しています。土地公とともに祭られているケースもあるので注意が必要です。

 

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こちらは台北龍山寺近くにある大衆爺廟です。名前から陰廟だろうとお参りは避けていたのですが、廟の方から「うちは陰廟ではないよ」との説明をいただきました。こうなるとますます分からないですね。

 

▢陰廟へのお参り

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※大里杙七将軍廟(陰廟)

私が初めてお参りした陰廟は大里杙七将軍廟です。七将軍廟では七将軍や犬神が祭られています。この廟をお参りした時は陰廟という認識は全くなく、すぐそばにある大里杙福興宮へお参りした際についでに立ち寄りました。そして後日知り合いから、ここが陰廟であると初めて知らされたのです。外観からは正直全く見分けがつきませんでした。七将軍廟は"失くしもの"を探す際に非常に霊験あらたかだと言われています。

その後大甲媽祖南巡遶境に参加した際、すぐ近くまで行きましたので、再度お参りに訪れました。その際お願いした失くしものは未だ見つかっていないので、御礼参りにはまだ行っていません。

 

▢陰廟と間違えられやすい陽廟

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※南投配天宮(城隍廟)

よく陰廟と間違えられるのが城隍廟です。しかし城隍廟は陽廟になります。城隍爺は好兄弟の親分とも言われているので、そう思われるのも仕方がないかもしれません。

 

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土地公廟も半陽半陰と聞いたことがありますが、実際のところ陽廟として考えられています。

 

▢陰廟でのタブー

1.用もないのにむやみに参拝しない。もし参拝した時は、不浄なものを家に持ち帰る可能性を忘れてはならない。

2.まず参拝する陰廟の性質、タブーについてあらかじめ確認する。一部の陰廟はカップルで訪れてはいけない。また家庭円満をお祈りしてはいけない陰廟も存在する。

3.正月に陰廟を参拝してはいけない。何かに憑りつかれる可能性がある。

4.男性は陰廟で女運を願ってはならない。

5.陰廟への御礼参りについてしっかり理解する。願いが叶った際は、必ず霊に御礼参りをしなければならない。

とにかくこの御礼参りという行為が、陰廟では非常に大切になるようです。

 

▢代表的な陰廟 

ネットで紹介されていた有名な陰廟をいくつかご紹介します。

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※苗栗造橋龍湖宮

・苗栗龍湖宮 水子の霊を祭る

・基隆老大公廟 戦乱で亡くなった亡霊を祭る廟

・新北土城大墓公 金運や刑事案件の解決に効力を発揮

・新北石碇姑娘廟 女性が愛情運のために参拝

・新北石門十八王公廟 金運や宝くじ運UP

嘉義大林大眾爺公廟 病気治癒

・大里杙七将軍廟 探し物がある時に行くといいでしょう

・南投集集大眾爺廟 樹齢七百年のクスノキが有名

・台南五妃廟 夫婦カップルが忠節を祈る

・高雄苓雅聖公媽廟 夜の世界で働く女性に特に効力あり

・屏東烏龍大聖公媽廟 夫と浮気相手を断ち切らせる

[参考HP]

全台十大陰廟看這裡!求財求感情找失物個個都靈驗? | Fanily 粉絲玩樂

 

▢最後に

陰廟は特別な用がない限り拝んだりはせず、もし陰廟をお参りする際は、十分その性質を理解した上で訪れて下さい。

これ以外にも「冥婚」や「送肉粽」などの怖い風習が現代でも残っているので、興味がある方は調べてみてください。道端に赤い封筒が落ちていても、くれぐれも拾わないように... 

 

 

[道教寺院]公廟と私廟

 

道教の廟は大きく分けて2種類が存在します。それが「公廟」と「私廟」です。私廟へのお参りは注意した方がいいという話も耳にします。それではどのような違いがあるのでしょうか。

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▢公廟と私廟

公廟は地域のみんなでお金を出し合い建設した公の持ち物であり、管理委員会によって運営されています。私廟は個人が建てた廟です。どちらも外部の人間がお参りすることは問題ありません。

 

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※西螺廣福宮(公廟)

こちらが公廟です。台湾でよく見られる一般的な廟ですね。公廟は普通にお参りしても何ら問題はありません。お参りの仕方については詳しく紹介されているサイトがたくさんありますので、ここでは割愛いたします。参拝の際はまず廟に祀られている神様を確認してから、お参りする内容を考えた方がいいですね。

 

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※透天一階にある私廟

こちらが街中でよく見られる私廟です。多くはこのような透天という建物の一階にあり、個人が管理している小さな廟になります。一見してすぐに私廟とわかり敷居も高く、ほとんどお参りに行くことはないでしょう。しかし私廟にも大きな建物の廟が存在し、そうなるとなかなか見分けがつきません。

 

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※この立派な廟も私廟だそうです。

ある日知り合いより、「あの廟は私廟だからあまりお参りに行かない方がいい」と言われました。しかし大きな建物の廟となると、外部の人間にはなかなか判断がつかないものです。ではどうやって見分ければいいのでしょうか。

 

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ポイントは廟の管理人である「廟公(婆)」がいるかどうかです。公廟の場合、財団法人化され管理されていますので、日中であれば必ず廟公がいます。そして廟公の座っている机の近くには、行事日程が書かれたホワイトボードが設置されています。100%という訳にはいきませんが、これでかなりの確率でわかると思います。よくお参りに行く廟の場合は、それとなく廟の方に公廟なのか私廟なのか尋ねてみましょう。

 

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それでは、なぜ私廟にはあまりお参りに行かない方がいいのでしょうか?

一番は他人の敷地に入りこみ、そこにある神棚をお参りをするような心理的抵抗感からでしょうか。またよく聞く話としては、お金の流れが不透明だという点です。私廟は公廟と違い、資金の流れを公開する必要がありません。つまりお金がどこに流れているのか分からない、裏の世界と繋がりがあるかもしれないということです。この点から避けられている可能性があると思います。さらにほかの理由があるのかもしれませんが、現段階では分かりませんでした。 

 

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かの有名な竹山紫南宮も実は私廟なんだそうです。そうなるとますます分からなくなりますね。

 

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土地公の廟は小さくても公廟に入ると思うのですが、登記されていないところがほとんどという話も聞きますので、紫南宮も歴史的にそのような理由があるのかもしれませんね。ただ一般的には地域の皆さんで管理しているので、お参りしても問題ないでしょう。

 

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しかし公廟、私廟を問わず、道端にある小さな廟や祠はむやみに拝んではいけません。なぜなら次に紹介する「陰廟」が多く、"なにか"を連れてきてしまう可能性があるからです。

 

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ただ五営将軍の小廟ならば問題ありませんが、よく分からないうちはやはり避けた方がよさそうです。

 

 

進香期レポート

 

ここまで徒歩進香についていろいろ紹介させていただきました。しかし進香はまだまだ奥深く、実はもう一つ楽しみ方があります。それが「進香期」の見物です。

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▢進香期とは?

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以前少しだけ説明をしましたが、進香のうち徒歩で行われるものはほんのごく一部のみであり、99%以上の進香は観光バスに乗り向かいます。バスに乗り現地入りし、陣頭は駐車場から廟までの間で行います。我々はその陣頭を廟で待ち構え見物をするのです。

その進香が集中する時期を「進香期」と呼び、多い廟では1日あたり大小さまざま100グループ以上の進香団が訪れます。進香期は一般的に神様の誕生日前後となるので、見物に行く場合は誕生日前数週間の週末が狙い目です。

遶境の場合では、巡行する長く続く陣頭を路上で見物します。それに対して進香期では、波のように押し寄せる短めの陣頭を廟で待ち構え見物することになります。

 

▢人気の高い神様、進香でにぎわう廟は?

台湾で多く祀られている神様のNo.1はおそらく福徳正神(土地公)でしょう。その次に王爺、天上聖母(媽祖)、玄天上帝などの神様が続くと思われます。 

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※媽祖像

 

<各神様の誕生日>

・福徳正神:旧暦二月二日

・王爺:旧暦四月二十六日、四月二十七日、六月十八日、八月十五日、九月十五日...

・媽祖:旧暦三月二十三日

・玄天上帝:旧暦三月三日

※王爺の誕生日がなぜたくさんあるのかについては、後ほど説明させていただきます。

これからわかるように、旧暦三月、四月に多くの進香期が集中しています。

 

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※松柏嶺受天宮

進香期がにぎわう廟、つまり分霊が多い廟は以下の通りです。

・福徳正神:恆春高山巖福德宮(屏東県恆春鎮)

・王爺:南鯤鯓代天府(台南市北門区)

・媽祖:北港朝天宮(雲林県北港鎮)、大甲鎮瀾宮(台中市大甲区)、鹿港天后宮(彰化県鹿港鎮)

・玄天上帝:松柏嶺受天宮(南投県名間郷)

ただ福徳正神の進香はあまり多くないかもしれません。

 

▢進香期見物へ出発

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※今回の進香期見物の拠点となった台南市北部の新営駅前

今回は中壇元帥(太子爺)と王爺(呉府千歳)の誕生日が近いということで、週末を利用し台南市北部に位置する、それぞれの神様を祀る代表的な廟に進香期の見物に行ってきました。台南市の有名な廟の多くは中西区近辺に集中していますが、北部にもいくつか点在しています。

進香期の見物は春に行った松柏嶺受天宮以来となり、ちょっとわくわくしながらの出発となりました。

 

▢新営太子宮(中壇元帥)

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まず最初に訪問したのは、中壇元帥の廟として最も有名な新営太子宮です。新営駅からバスで30分ほどの距離に位置しています。

 

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それでは道教でも人気の神様の一柱である中壇元帥について簡単にご紹介します。

 

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中壇元帥というとあまりピンと来ないかもしれませんが、3人の子どもの神様が踊る陣頭をどこかで見たことがあるかもしれません。そのうちの一人が中壇元帥です。中壇元帥とは本来役職名であり、名前を哪吒と言います。残り二人はお兄さんの金吒と木叉、ちなみに父親は李靖です。

中壇元帥とは以前紹介した五営兵将のリーダーであり、日々神兵とともに巡回し街の平和を守っているんですね。そうなると上司は玄天上帝なのでしょうか。中壇元帥にはいろいろな逸話がありますので、興味がある方はぜひ調べてみてください。

 

▢新営太子宮の進香期をレポート

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新営太子宮にお昼頃到着すると、廟は進香団と見物客ですでにとてもにぎやかでした。

 

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まずは廟のすぐ目の前にある旧廟をお参りします。こちらでも陣頭が行われています。

 

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よく見かける誰も観ていない布袋劇が演じられていました。

 

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続いて本廟をお参りするため、他の参拝客に続いて建物の中へと入ります。

 

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以前訪れた時にはなかった礼拝用の台が設置されており、奥までは入れないようです。人ごみの中で神様にご挨拶します。

 

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廟の外に出て空を仰ぐと、屋根の上で輝く太子の像が印象的です。

 

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廟の前には多くのお供え物が供えられています。

 

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金紙(紙のお金)や線香が売られています。金紙の価格は100元という廟とお気持ちを入れてくださいという廟があります。

 

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こちらでは廟グッズが売られています。

 

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金紙を焼く金炉は煙が途切れることがありません。

 

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お参りを終えたら、いよいよ進香団見物が始まります。廟の約数百メートル先より、徒歩による進香がスタートします。

 

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廟前の道路も進香団であふれかえり、その中に早速「乩童」の姿を見つけました。進香期見物のお目当はやはりこの神様が乗り移る存在である乩童ですね。玄天上帝や王爺、中壇元帥の進香団では乩童の姿を見ることができます。媽祖でもあるそうなのですが、それほど見かけたことはありません。

 

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乩童は果たして本物なのかという点については、正直なところ半信半疑です。中には一部本物がいるかもしれませんが、多くは演技だろうなと思っています。それを含めて見物してみると、いろいろ楽しいですよ。

 

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このおばあさんも乩童なのでしょうか。

 

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毎回進香団ごとに大量の爆竹が準備されます。

 

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爆竹の音が鳴り響き、見物客は煙と塵に包まれます。乩童は裸足で火のついた爆竹の上を歩いています。

 

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廟のボランティアの方々が爆竹のゴミを都度片付けています。

 

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波のように押し寄せる進香団では、さまざまな陣頭が楽しめます。二人組で踊る舞獅です。

 

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陣頭の中でも人気の八家将がやってきました。

 

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週末ということもあり、廟前の広場は見物客で埋め尽くされていますね。

 

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日差しが強いので、みなさん日陰で押し合いへし合いしています。

 

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辣妹のポールダンスもやってきました。

 

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廟の上階からの眺めです。奥に見えるのが旧廟ですね。

 

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廟脇の建物で進香の順番待ちする陣頭。

 

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駐車場には多くの観光バスが停車しています。

 

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神輿や陣頭の道具を運ぶトラックです。

 

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FBを確認すると、なんと新北市から9日間かけて歩いてきた徒歩進香団が間もなく到着するようです。

 

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廟の裏では多くの屋台が軒を並べ、ちょっとした夜市のようですよ。 

こうして数時間滞在し、廟をあとにしました。

 

 

▢南鯤鯓代天府(王爺)

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翌日訪れた廟は、王爺の総本山ともいわれる南鯤鯓代天府です。新営駅からバスで1時間弱の所にあります。

 

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※正統鹿耳門聖母廟

南鯤鯓代天府は、台南市安南区にある正統鹿耳門聖母廟と並ぶ規模の大きさを誇り、壮大ですね。

 

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それではなぜ王爺の誕生日が複数あるのかという点について、簡単に解説していきます。

それは「王爺」という名称は、一柱の神様を指している訳ではなく総称になっているからです。「〇府千歳」とあるのが王爺のことですが、この〇の部分にいろいろな姓が入り、その数は100を超えています。中で代表的なものが五府千歳と言われる李・池・呉・朱・范です。

王爺とはもともと疫病神であり、海を越えて疫病を連れてくると言われていました。それが転じて疫病を取り除く神様へと変わり、疫病がなくなった現在では厄災を取り払ってくれる神様としてあがめられるようになりました。台湾でよく見られる代天府と名がついている廟は王爺の廟になります。

北部の城隍爺、中部の媽祖、南部の王爺と言われるように、特に台湾南部での王爺信仰が盛んです。

 

▢南鯤鯓代天府(王爺)の進香期をレポート

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進香期見物二日目、バスが廟に近づくと、遠くから爆竹や花火の音が鳴り響いてきました。すでに進香団でものすごくにぎやかなようです。

 

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廟前の礼拝場は、進香期を見物する人々で混み合い、爆竹や音楽が鳴り響き、ちょっとしたカオスでした。

 

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奥に見えるのが廟の建物になります。なかなか長い歴史を感じさせる風情が漂っています。

 

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廟の中もすごい人ですね。こちらも手前に柵が設けられ、神様の前まではたどり着けません。こちらから手を合わせます。 

 

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線香や金紙はこちらで購入します。セットで100元になります。ちなみに「ご自由にお使いください」の線香は置かれていませんでした。廟にある無料の線香は廟が用意したものではなく、一般的に信者の方々が寄付したものになります。私もよく行く廟では、時々多めに買って線香入れに入れたりしています。

 

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ガスバーナーではなく線香を押し付けて火をつける珍しいタイプです。でもこの方がつけやすいですね。

 

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お参りを終え、廟前広場に戻ってきました。進香期には次から次へと進香団がやってきます。 

 

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進香団の規模も、数人から100人を超えるものまで様々です。

 

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陣頭の中に馬の行列を見つけました。

 

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進香に向かうグループと入れ替わりに、お参りが終ったグループが駐車場へ戻っていきます。

 

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乩童です。王爺の進香団でも乩童の姿を見ることができます。

 

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背中の傷が見てとれるかと思います。中にはひどく流血している乩童もいます。

 

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陣頭の一つ、舞獅による獅陣です。日本の獅子舞に似ていますね。

 

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同じく陣頭の一つ、八家将です。 陣頭は三種類あり、舞獅や八家将などの武陣、太鼓や管楽器などの文陣、お葬式で楽器を弾いたり踊ったりする喪葬陣です。このうち前者二つが、進香や遶境などで見ることができます。

 

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廟前の礼拝場では読経によるお参りが行われていました。

 

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廟の裏手にある凌霄寶殿です。こちらでは玉皇大帝などの神様が祀られています。

 

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廟の中にはコンビニや郵便局までありますよ。

 

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敷地内にあるレストランや宿泊施設の入った建物です。

 

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食堂や土産物屋が集まる一角です。ちょっとした市場のようですね。

 

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敷地内の庭園も美しく管理されています。

 

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駐車場には進香団の観光バスが所狭しと停車しています。

 

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南鯤鯓代天府の十大特徴が紹介されていました。

多くの進香団を見物しすこし飽きてきましたので、爆竹の音を背中に聞きながらバスで帰途につきました。

  

▢注意事項

進行期を見物する上でいくつか注意点があります。

 

1.神輿に近寄ったり、前を横切らない

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進香団のお参りを邪魔してはいけません。ただ正直、前を横切らないことには移動もできなくなります。その際はお参りしている神輿や神像の前は横切らないように注意しましょう。

 

2.爆竹に注意する

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とにかく至る所で爆竹がならされます。爆竹に火をつける際、周りに声をかけてくれる人もいますが、たいていは気にせず鳴らされます。たまにいきなり足元で爆竹が破裂して驚くこともあります。そこでやけどをしないよう、長ズボンで見物に行くことをおすすめします。そして写真のように爆竹が並べられている場所には、できる限り近づかないようにしましょう。

また音もものすごいため、慣れないうちは爆竹の間耳をふさいだ方がいいかもしれません。

 

3.煙や塵を吸い込まないよう対策を

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廟周辺には爆竹や花火による煙や塵が充満しています。マスクや口を覆うタオルを忘れずに持参しましょう。

 

▢最後に

進香期は遶境見物とともに台湾の道教文化を手軽に楽しむことができるチャンスになります。旅行の日程を決める際には、ぜひ神様の誕生日も合わせて調べてみてください。

 

 

[道教儀式]建醮(神壇による祈祷儀式)

 

よりディープな道教の宗教儀式「建醮(ジエンジアオ)」(神壇による祈祷儀式)についてご紹介します。

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▢建醮の様子

建醮は平安を祈祷する、道教の中でもかなり盛大な儀式になります。

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実際私も何度か遠征して観に行きましたが、道教文化にそれほど興味がない人にとっては、あまり見どころがないかもしれません。

 

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この期間は街全体が一体となり、家々の入り口には上の写真のような垂れ幕や提灯などが掛けられます。この垂れ幕は儀式の期間が過ぎても飾られたままになります。

 

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街の中に数か所、大きな「神壇」が設置され、お供え物が並べられます。

 

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廟にはお米で形作った龍(米龍)が飾られたりもします。

 

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しかしパレードなどがあるわけではなく、祈祷メインの儀式です。観光客の人たちは、その地域に点在する神壇や廟を見学してまわります。

 

 

▢建醮について

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建醮には、中元節に鬼たちをもてなす「中元普渡」の儀式もその仲間に入ります。ただここでは、一般的に言われるところの「平安醮」を紹介していきます。

 

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南投県竹山で行われた建醮の案内です

建醮は、神様に感謝し平安を祈ることを目的とした宗教儀式です。建醮は毎年行われるものではなく、十数年に一度や、数十年に一度のタイミングで行われ、その日程は占いにより決められます。開催の間があけばあくほど、より盛大になっていきます。主に冬の時期に行われているようです。 

主催する廟に周辺の廟が協力することで、街全体が一つとなり、一週間程度続く大規模な儀式となっていきます。

 

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参加する地元民は、中元普渡と同様に儀式でお供えするお供え物などを購入します。 廟にお金を支払って申し込めば、あとは勝手にやってくれるようです。 

 

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またこの儀式が始まる前の数日間は、その地域に住む人々は素食(肉なしの食事)にしなければならず、街のレストランから肉料理が一斉に消えます。

私の住んでいた近くの街でも建醮があり、私も参加しました。儀式が始まる前3日間は肉抜き生活。また儀式の期間中、地域の学校が休みになったりもします。

 

▢最後に 

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建醮は台湾全土でみると結構な頻度で行われています。もし興味がある方は、日程を調べて、ぜひ見学されてみてはいかがでしょうか。

  

 

[参考HP]

https://religion.moi.gov.tw/Knowledge/Content?ci=2&cid=172

http://www.shs.edu.tw/works/essay/2009/03/2009032908132097.pdf

 

 

[道教儀式]收驚(お祓い)

 

道教における儀式の中で、今回は旅行者のみなさんでも時々耳にするであろう「收驚」についてご紹介します。收驚とは、道教で言うところのお祓いです。台北の行天宮で行われている收驚は有名ですね。

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※行天宮での收驚風景

 

▢收驚について

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※米卦とは、生米を使用した占いです。

台湾の人たちは日常的に廟で收驚を受けています。台湾では、何かに驚くと魂が身体から離れてしまうと考えられており、その魂を戻すために收驚という儀式を行います。特に小さな子どもに多いようですね。また何か良くないものに憑りつかれた時も、收驚を受けに行きます。

私の場合、後者のケースで收驚を受けに行きました。

 

▢收驚に至るまで

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阿里山鉄道からの眺め

元々の原因は、嘉義県への旅行でした。嘉義市に前泊し、翌日阿里山鉄道に乗って阿里山へ向かいました。しかし阿里山から自宅に帰った後、微熱が出始め、とにかく全身がだるくなり、風邪をひいたかなと風邪薬を飲みましたが全く効果がなく、10日が過ぎても良くなりませんでした。当然仕事中もふらふらです。

 

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※刑務所博物館(嘉義市

咳、鼻水、のどの痛みなど明らかな風邪の症状が全くなかったことで、もしかすると嘉義市の刑務所博物館で、何か悪いものを連れてきてしまったのかも!? とおびえ始めました。收驚を受けた廟の方からは、阿里山で獣の霊に憑かれたのかもしれないとも......

体調がなかなか回復しない私を心配した知り合いが、收驚に連れて行ってくれました。近所の建物の一階にある小さな廟、いわゆる私廟というやつですね。実際、多くの私廟で收驚を実施しています。公廟でもやっていますが、一般的に何曜日の何時からと決まっているところが多いようです。

知り合いに連れて行かれた私廟ですが、その日はすでに夜になっていたため誰もおらず、翌日出直すことになりました。

 

▢收驚の流れ

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翌日朝一で日ごろよくお参りをしていた公廟に行き、最近のおかしな状態を説明しました。

 

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残念ながら收驚の日ではなかったため、代わりにお札をいただきました。このお札を燃やし、燃やした後の灰を水にまぜ、その水で口を漱いだ後簡単に身体を清めます。費用は“お気持ち”を賽銭箱に入れました。

 

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そしてその後、いよいよ私廟で收驚を受けました。その際準備したものは以下の2品です。

・生米1合程度

・普段来ている服(洗った後)

 

まず神様の前に立ち、お辞儀をした後、名前、生年月日、住所などを伝えました。

廟婆がお米を服に押し付け、なにやらお経のようなものを唱えた後、私は言われるがままにお辞儀などを繰り返しました。時間的には10分もかからずに終わったでしょうか。その後、その場で購入した紙のお金を外にある廟の炉で燃やします。(確か50元だったと記憶しています)

最後に封筒を渡され、“気持ち”を入れるように言われました。費用は事前に知り合いに聞いていた100元札を入れお渡しして終了です。

 

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帰りに上の写真のお札(金紙?)と葉っぱをいただきました。お札を燃やし、その灰を葉っぱとともに水につけ、その水で口を漱ぎ身体を清めます。

 

收驚を受けた後、自宅に戻り教えられた方法で身体を清めたところ、その日の夜にはなんと体調が大分回復していました。上記の方法で2日間身体を清め、使用後の水は下水やドブに流してはならないため、近くの川まで捨てに行きました。

 

收驚の感想

正直收驚を受けるまでは、あまりその効果について信じてはいなかったです。しかしおかしな体調不良が收驚後すぐに回復をしたことで、その効果を信じざるを得ませんでした。やはり郷に入れば郷に従えなのかも知れませんね。

もし台湾を旅行中に体調不良になり、薬や病院でもよくならなかった時、もしくはなにかにとても驚いた時は、收驚を受けに行ってみてもいいかもしれません。

 

 

[道教儀式]拝土地公(土地の神様を拝む)

 

徒歩進香から少し話はそれますが、台湾を旅していると、民家やお店の前に小さなテーブルを置き、その上に果物やお菓子、飲み物などを並べ、線香を手にし外に向けて拝んだり、紙のお金を焼いているシーンを見かけたことがあるかもしれません。

 

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これは毎月旧暦初二、十六に行われる日常的な道教の儀式の一つです。一般に「拝土地公」と言ったりしますが、正確には「作牙」または「牙祭」と呼ばれています。主に商売をしている店舗や企業などで初二と十六に行われ、老人がいるような一般家庭では初一と十五に行うこともあるそうです。またこの日土地公の廟でも、金紙を焼く煙が途切れません。

 

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その地区の守り神として愛される「土地公」ですが、正式名称を「福徳正神」と言います。中部では地区ごとに小さな廟が立てられていますが、それが土地公の廟です。私はこの土地公廟が非常に好きで、いろいろな土地で見かけると、必ずと言っていいほどお参りに立ち寄ります。また近所の土地公廟にも日々お参りに行き、時々ボランティアとして廟の清掃にも行っています。特に初二と十六は参拝客が切れることなく続き、少し目を離すと片付けたばかりの炉が再び線香であふれかえります。

商売はその土地と密接に関係があるため、毎月2回土地公に日々の感謝を述べ、商売繁盛をお祈りしているそうです。よく見ると奥さん(土地婆)がいる土地公もいますので、お参りの際には注意深く観察してみてください。

 

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※いつ行っても多くの参拝客でにぎわう南投竹山紫南宮

土地公というと道教の神様の中でも位が低い存在と認識されています。しかし、台湾で人気の廟の上位に土地公の廟がいくつも入っているんです。例えば、南投竹山紫南宮、烘爐地南山福德宮、車城福安宮などが人気ですね。

 

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さらに紫南宮ではお金を借りることができます。最高で600元(約2,200円)までとなりますが、神様の許可をいただいた後、窓口で身分証を提出し借りることができます。(残念ながら、外国人は借りることができません) そのお金を元手に商売をすることで成功率がぐんっと高まると信じられています。

借りたお金は当然一年以内に、同額かそれ以上を返済しなければいけませんが、借りた人の返済率は95%を越えていると聞きました。また商売がうまくいった人は借りたお金を何十倍、何百倍にして返すため、これにより非常に潤っている廟の一つですね。廟のトイレを見たらすぐにわかりますよ。

 

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作牙(拝土地公)の中でも「頭牙」「尾牙」という儀式は、年初め、年終わりの作牙を意味し、通常より盛大に行われます。最近この尾牙は、中秋節が「バーベキューパーティーの日」となったのと同様に、「忘年会」という意味合いになりかわり、各企業が盛大に忘年会を開催します。この時期になると社内では、尾牙で行われるくじ引き大会の豪華な景品が話題になったりするんですね。

 

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また初一、十五には、廟においても夕方から夜にかけて儀式が行われます。主に初一だけ行う廟が多いようですが、それは「犒軍」もしくは「賞兵」と呼ばれます。神様が派遣する神兵(五営神将神兵が日ごろから廟や周辺地域を巡回し、地域の平安を守っていると信じられており、その神兵に感謝する儀式が「犒軍(賞兵)」になります。

 

台湾の街角で「拝土地公」の光景を見かけた時は、「そうか今日は旧暦初二(もしくは十六)なのかあ」と、ぜひ土地公廟を参拝に訪れてみてください。

 

 

大甲媽祖攻略ノート

 

大甲鎮瀾宮の公式FB(フェイスブック)にて、『大甲媽祖進香9日間攻略』というノートが公開されています。かなり参考になる内容ですので、マナーやタブーなどを知った上で参加されたい方はぜひご参考ください。中には私も初めて知る内容がありました。

 

※台湾華語がわかる方は下記のリンクをご参考ください。

[公式FBノート]

大甲媽祖遶境進香 【九天攻略手冊】

 

 

【大甲媽祖遶境進香 9日間攻略ノート】

 

1.「奉仕」編

8泊9日、媽祖につきそい歩き続けます。誰も苦労をいとわず、ぼやきもしません。これは代々100年に渡り受け継がれてきた大甲媽祖の精神です。進香の路上では、昼夜問わず、飲み物や食べ物が配られます。小さな子どもの手から年老いた信者に渡されるのは、食べ物だけではなく心であり、元気さえももらっているのです。

村人総動員でもてなしの準備をおこない、神輿が去った後は、清掃ボランティアがゴミを分別し、食器を洗います。この名もなき人々の奉仕の精神にこそ、私たちは感動をさせられます。また多くの医療ボランティアメンバーが、傷の手当を行いやマッサージを提供しています。参加者の社会的地位など関係ありません。歩き続ける人たちにタオルやシャワーを提供し、疲れ切った人たちはまた元気を取り戻し媽祖とともに旅立っていくのです。

媽祖とともに全行程を歩き続ける旗グループにおばあちゃんたち。媽祖のため、家族のために歩きつづけます。この奉仕に関わるメンバーひとりひとりが、それぞれのストーリーを背後に隠し持ち、家族のために祈り歩き続けるのです。進香の道中は人情にあふれ、往復300kmに渡る道のりにおいて、もっとも美しい光景になります。

昨年はもしかして参加できなかったかもしれません。でも今年は何をおいてでも参加しなければならない理由があります。みんなと一緒に進香の道を歩きましょう。

 

2.「信者」編

大甲媽祖進香団の規模は大きく、報馬仔、頭旗グループ、旗グループ、神輿グループなどさまざまなグループから構成されています。これらグループは、曽祖父、祖父の代から父親に引き継がれ、そして子ども、孫へと伝えていきます。それは家族一人一人の幸せのためであり、多くは身近な人たちの幸せのためでもあります。とても心温まる情景であり、また台湾の媽祖信仰が伝えてきた精神でもあるのです。

台湾人にとって、一生のうちにやらなければいけないことが3つあります。それは、玉山登山、台湾島一周、そして大甲媽祖進香です。 多くが子ども頃からグループへの参加を始めます。さらに課外授業の学生たち、学生服を着た卒業旅行者たち、仕事の合間を縫って参加する信者たち、そして彼らは家族を伴い媽祖とともに歩きます。

世界三大宗教イベントの一つに認定される大甲媽祖進香では、今年は世界30以上の国々からこの地を訪れ、台湾伝統の媽祖進香文化を体験し、進香の道中では長きに渡り伝えられてきた人情を味わうことになるでしょう。大甲媽祖文化はこうして世界へと広まり、世界が台湾の信仰の力と敬虔な精神を知ることになるのです。

 

3.「ボランティア」編

9日間の進香においては、台中、彰化、雲林、嘉義の地を歩き通し、道中では友好関係にある廟や信者の方たちのもてなしをうけます。村々では村人総動員で24時間、無料の軽食や飲み物、マッサージが提供されています。また路上の暗がりには、歩く人たちの安全のためにLEDライトを設置されます。9日の間、互いを信頼し、助け合い、周囲の人たちに奉仕する、これは台湾人が持ち合わせる最も人情味あふれる一面でもあるのです。

進香の道中、ボランティアの方々から手渡される飲み物や食べ物は「心」であり、それは感謝の気持ちとともに受け取らなければいけません。そして心をこめて、「ありがとう」、「おつかれさま」といった言葉を返し、受け取った食べ物は決して無駄にはせず、ごみを路上に捨てることなく、自分が食べられる分だけを受け取る。これこそが進香団のメンバーとしての矜持であり、媽祖のともに歩き進む者なのです。

 

4.「精神」編

信者たちが一歩一歩踏みしめた足跡が、街や村の道々に残され、この大地を美しく染めています。多くの若者が両親や祖父母の洋服をカバンに忍ばせ参加しています。これは体調がすぐれず参加できない家族の健康を祈るためです。このような行いは、線香を立てお祈りしたり、素食を食べたりすることよりも、精神上においてずっと効果があるのです。みな苦労をいとわず、奉仕することをためらわず、見返りをもとめません。

 

5.「マナー」編

多くの人にとって、進香への参加は初めての体験であり、さまざまな儀式やイベントに興味をもつことは当然だと思います。ただ、歩いている時や写真を撮る時は、必ずマナーを守りましょう。廟をお参りする時は、参拝をしているほかのグループを決して遮ってはならず、儀式の妨害をしてはいけません。道中では自らの安全を考え、交通ルールを守り、ごみのポイ捨てはせず、環境保護し、民家にお邪魔する際は礼儀を守り、「どうぞ」、「ありがとう」、「すいません」といった感謝の言葉を忘れず、和やかさと敬虔さを持ちながら媽祖と歩きつづけていく。こうしてこそ、真の進香メンバーとなるのです。

媽祖の像が神輿から出る際、決して触ってはいけません。100年の歴史を持つ媽祖の像をいたわり、旗でたたいたり、神棚をひっぱったりするなどもってのほかです。媽祖の信者たちは信仰における礼儀を守り、媽祖の慈悲の心を忘れてはなりません。遠くから手を合わせるだけで、我々の心は十分届くのです。

道中では多くの「結縁品」が配られています。それはボランティアや信者たちが、自らのお金と労力を使い、多くの人たちと縁を結ぶために準備しているものです。それらを受けった後は大切にし、決して欲張ってはいけません。また神輿が廟を離れた後に配られる「圧轎金」についても、くれぐれも奪い合いはしないでください。道中では神輿を代わりに担いだり、「鑽轎腳」をする機会があります。その際も廟の係員の指示に従い、ルールを守り、お互いの安全に配慮しましょう。

 

6.「進香旗」編

毎年元宵節に行われる式典において進香の日程が決定した後、多くの参拝客が、前年に行われた進香をともにし、道中立ち寄った廟の「平安符」を結び付けた進香旗を手にして、大甲鎮瀾宮に戻ってきます。媽祖、そして道中の廟の神々に一年のご加護を感謝し、今年もともに歩く報告と道中の安全をお祈りします。

 

「犒軍」 (廟や地域を守る神様の兵に感謝する儀式)

進香に出発する前に、お年寄りの参拝者は自宅で「犒軍」の儀式を行い、媽祖が派遣する神兵により進香団の安全が守られるようお祈りします。 

 

「起馬」と「下馬」

参拝者が携え歩く進香旗は、出発前に各家庭の神様に供え道中の安全を祈ります。大甲鎮瀾宮に到着した後は、媽祖に準備完了の報告を行い、安全を祈り、旗を「過爐」(廟にある炉の煙の上で3回時計回りに円を描くように回す)します。これが「起馬」です。

進香の道中、その日の目的地である廟に到着した際には、一日安全に歩き通せたことを感謝し、再び「過爐」を行います。これを「下馬」と呼びます。

毎日出発前に「起馬」、到着後に「下馬」の儀式を行います。9日目に大甲鎮瀾宮に戻り「下馬」の儀式を終えると、これで本当の意味での進香の終了となるのです。

 

「封旗」

進香中に立ち寄った各廟で平安符を結び過爐をした旗は、4日目の祝賀祭典が終了した後に巻き取ります。これを「封旗」と呼びます。往路で集めた霊気を封じ込め自宅に持ち帰ることを意味します。

 

7.「タブー」編

①忌中の家の人、産後1か月以内の女性は参加できない。

②進香に参加する前には、香を焚き、身を清め、持ち物や車も必ず清めなければならない。

③「起馬」後は肉料理を食べず、忌中の家や産後一か月の家には入ってはならない。

④初めての参加者は、必ずすべて新しい服を着て参加しなければならない。これは各地域の神々への敬意を表すためである。

⑤媽祖に奉仕する大甲鎮瀾宮の名が入った服を着た人たちは、その服の上に重ね着してはならず、その服を着たままトイレに行ってはならない。道中、賭け事、色事をしてはならず、素食の期間はお酒を飲むことも禁止し、話す内容も慎まなければならない。最も敬虔な心を持ち、媽祖に付き添わなければならない。

 

8.「注意事項」編

①進香団から遅れないように、毎日5、6時間前には出発したほうがよい。

②毎日の行程表に則り、道中神輿が立ち寄る場所や廟では休憩をとる。

③手や顔を洗ったり、就寝できる場所は、廟の香客大楼、学校、コミュニティセンター、民家、軒下などである。

④休憩場所を決める際は、まず建物の所有者の許可を取り、マナーには気を付ける。

⑤香客大楼や許可をもらった民家でシャワーを浴びる以外にも、シャワー設備を備えた車を使用することができる。

⑥ボランティアのサポート車を利用することができる。

⑦道中医療サポートが必要な際は、大甲鎮瀾宮の医療グループを利用することができる。

 

9.「装備」編

①帽子や竹で編んだ笠

②着替え3~5着

③ハンガーや洗濯ロープ

④動きやすいズボン

⑤靴下3~5足(5本指や厚手のソックス)

⑥布靴か運動靴(中敷き強化が必須)

⑦サンダル(雨の日用)

⑧朝晩の冷え込み対策の上着

⑨カッパ(上下分かれたもの)

⑩一人用アルミマットと寝袋

⑪洗面用具(トイレットペーパー、歯磨きセット、シャワーセット)

⑫薬と保険証

⑬シップや塗り薬

⑭環境に配慮した食器類

⑮携帯(充電器、モバイルバッテリー)

⑯夜間用ライト

⑰リュックサックもしくは手押し車

⑱進香旗

⑲日焼け止めクリーム、蚊よけスプレー

⑳以上を個人の状況に合わせて調整

※ 旅行保険に加入しましょう

※ 道中の爆竹には特に注意を払いましょう

※ 二週間前には歩く練習を開始し、毎日2時間、5~10kmは歩きましょう

 

 

徒歩進香レポート

 

ここでは私が実際に参加した徒歩進香の様子を、申込、参加からゴールに至るまで、事細かにレポートさせていただきます。実際の現場の雰囲気をぜひ感じ取ってみてください。また、徒歩進香に参加される際の参考にしていただければ幸いです。

 

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今回参加したのは、台中市豊原区にある媽祖を祀る豊原鎮清宮の徒歩進香です。

 

【豊原鎮清宮 大甲謁祖徒歩進香活動】

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主催廟:豊原鎮清宮

出発地:豊原鎮清宮(台中市豊原区)

目的地:大甲鎮瀾宮(台中市大甲区)

開催時期:2018年9月28日-30日

開催期間:3日間

移動距離:約100km

参加費用:無料

特徴:12年目となる中規模の徒歩進香

 

▢申込

私は徒歩進香の情報の多くを、FB(フェイスブック)上で集めています。台湾ではFBの使用率がかなり高いため、アカウントを持っていない方はぜひ作っておきましょう。検索の際は、「徒步 進香」、「徒步 謁祖」、「徒步  會香」もしくは「徒步 遶境」という単語で検索してみてください。また進香中に知り合った徒歩進香仲間からの情報で知ることもあります。

 

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今回はFBでこのような徒歩進香参加者募集の投稿を見つけました。徒歩進香は内々の信者だけで行われるもののほかに、このように外部に参加者を募るケースもあります。募集をかけていない場合でも直接廟に問い合わせればおそらく参加は可能ですが、小規模で身内のみで行われる進香への参加はあまりお勧めしません。

この徒歩進香は年初めには決まっていたようですが、私が知ったのは開催の10日ほど前でした。

 

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鎮清宮は台中市北部豊原区に位置する歴史のある媽祖の廟であり、毎年“分霊”元である“祖廟”の大甲鎮瀾宮へ歩いて里帰りしています。2つの廟はともに台中市北部に位置しており往復40kmほどの距離ですが、友好関係にある廟に立ち寄るためにぐるっと遠回りをします。そのため、3日間で100km程度の距離となりそうです。

そしていろいろ調べてみると、豊原鎮清宮の徒歩進香は10年以上にわたり開催されており、徒歩参加者も千人近くにのぼる中規模の徒歩進香であることがわかりました。

 

しかし参加するために解決しなければいけない問題もあります。金土日3日間の開催となると、まずは金曜日の休みを確保しなければいけません。

さらにもう一つの大きな問題がありました。台風24号が台湾に、静かにそして着実に接近していたからです。

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開催期間中は大雨の予報が出されていたため、とりあえず申込は保留し、ぎりぎりまで天気を見極めることにしました。雨の中で歩くと足にマメができやすく、今後の参加に影響が出てしまうからです。そして媽祖のご加護のおかげか、出発の数日前には24号は台湾を逸れるだろうとの発表がなされました。(結果日本に直撃してしまったのですが...)

今回は時間もないため、事前に廟へお参りと申込に行くことはあきらめました。幸い電話での申込がOKでしたので、電話の後LINEで申込書の写真を送付しました。

 

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申込書には、氏名、電話番号、パスポート番号、生年月日、住所を記入します。これらの情報は保険に加入する際に必要になるようです。申込番号の返信を受け取って、申込は完了です。

 

今回の進香イベントは、帽子などの進香グッズや食事、保険などの参加費は無料。想像ですが、おそらく費用は信者の方からの寄付や廟で行われる儀式などでの収益が充てられているものと思います。

大甲媽祖では、陣頭など進香の費用の多くを「頭香」「二香」「三香」などの権利を持った個人や団体が担います。「頭香」では、3千万円ぐらいになるそうです。白沙屯媽祖では、進香イベントのまとめ役となる「爐主」が志願者の中から選ばれ、こちらも1、2千万円の費用を負担するようです。

 

一般的に徒歩での参加費は500~1000元程度ですが、最近は無料の廟も多くなってきています。ただ無料のケースでは、私は同等の額を賽銭箱に入れるようにしています。

また事前に直接申込に行った際は、廟の関係者や信者の方々と交流することをお勧めします。そうすることで知り合いが増え、進香中に声をかけてくれたりとより進香を楽しめるようになるからです。

信者の方というとちょっとかまえてしまいそうですが、大多数は近所に住む老人の方々です。台湾の廟の多くは、老人たちが集まる日本でいうところの集会所のような役割を担っています。

 

 

▢進香(初日)

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出発当日朝早く廟に着くと、すでに多くの参加者が集まり始めています。

 

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まず最初に媽祖へのご挨拶を済ませます。そして香油箱(賽銭箱)にお賽銭を入れました。

 

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次に受付に向かいます。事前に聞いていた受付番号と名前を伝えます。その場で帽子、タオル、シャツを受け取り、廟の陰で着替えをしました。

 

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参加者のための朝食も用意されています。

 

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出発の儀式が始まり、廟は熱気に包まれ始めました。

 

しかし他の参加者の方の話によると、今年は例年に比べ大きく参加者が減少してしまったそうです。あまり詳しくは書きませんが、廟内で対立があり半分ほどのグループが不参加となったことによります。

見回したところ、今年は歩きの参加者(交代での歩きも含む)が300から400名ほど、初日のみの観光バスでの参加者が1000名ほどでしょうか。私のような個人で参加している人たちは、ざっと3、40人ぐらい。その中には、3日間媽祖の後ろをずっと歩き続けた78歳のおばあさんもいました。

 

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いよいよ出発です。出発してしばらくは、観光バスグループも一緒に歩いたため、路上は進香団で埋め尽くされています。

 

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出発後少しの間は、媽祖の後ろを歩きました。やはりこの場所が一番進香団の雰囲気を感じ取れる場所です。

 

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一般的な進香は神輿が神様を載せて進みます。しかし今年の進香では、残念ながら神輿の姿を見ることができませんでした。その代わりに写真のような背負子で媽祖を背負う形になっています。理由は先に述べた廟内の対立が原因です。しかしそれでも、媽祖と共に進むことに変わりありません。

また媽祖の近くは当然歩く人も多くなり混み合います。そこでしばらく歩いたら、敬虔な信者の方々に場所を譲り、私は媽祖を追い越して先頭を進む頭旗の近くを歩くようにしています。ペース配分的にもここが一番楽かもしれません。

 

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頭旗グループまで追いつきました。その後はずっと頭旗の後ろを歩き続けます。ちなみに頭旗グループは、頭旗1名、宮燈2名、龍旗2名で構成されています。交代制となっており、もう一つのグループは車で移動しています。

 

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この表は進香団に参加するグループの一覧です。

頭旗グループ、龍旗グループ、音楽車グループ、花車グループと言った陣頭や、医療ボランティアグループ、交通整理グループ、清掃グループ、撮影グループ、サポート車グループなどです。その大部分は信者やボランティアによって構成されています。

今回は半分のグループが不参加となったため、ほかの廟から応援に来たグループも多くなっています。廟で行われるいろいろなイベントは、友好関係にある廟同士の助け合いで成り立っている部分も大きいようです。

 

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チェックポイント(立ち寄り先)である廟に到着し、お参りを済ませた後ここで休憩です。昼食や夕食の休憩は1時間弱、それ以外は20分程度の小休憩ですが、時間調整のためにそれが長くなったり短くなったりもします。

 

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立ち寄り先の廟では飲み物や軽食が用意されています。これらはそれぞれの廟が進香団をもてなすために準備をしてくれているようです。これがチェックポイントごとに行われるため、進香は歩けば歩くほど太ると言われるのは、こうした所以です。

 

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小休憩後また歩き、

 

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廟に到着してお参り、

 

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また食べます。

 

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食べている間に頭旗グループが先に行ってしまいました。交通整理グループの方に進んでいった方向を聞きながら後を追います。

 

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観光バスグループを追い越し、

 

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旗持ちグループを追い抜き、

 

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ドナドナの誘いを振り切り、

 

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頭旗グループに合流し、次の廟に到着。

 

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そしてここで昼食休憩です。

ほんとに食べてばっかりですやん!

 

昼食休憩も終わり、頭旗グループの人たちと話をしながら歩きます。しばらくして「宮燈を持ってみる?」とお誘いをいただきました。

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宮燈を肩に抱えながら、頭旗の後ろを進みます。周りから写真を撮られたりすると、ちょっと申し訳なさを感じたりもしました。

 

何度目かの軽食休憩が終わり大甲の街中に入ると、大甲鎮瀾宮からお迎えの「報馬仔」がやってきました。

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進香団の到着を周りに伝える役目を担う、報馬仔の後をついて進みます。私はこの媽祖廟独特の存在である報馬仔がすごく好きなんです。この役目は神様から選ばれた人しか行うことができません。一風変わった格好やメイクをして、裸足で歩いています。

 

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日が落ち暗くなりはじめた大甲の街、幻想的な雰囲気に包まれる中、報馬仔の後をついて歩いていると、疲れなど忘れ、そのゆったりとした時間の流れに酔いしれていました。

 

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そしていよいよ目的地である大甲鎮瀾宮に到着です。ここは台湾に数多ある廟の中でも指折りの廟になります。媽祖廟で言うと、 大甲鎮瀾宮、北港朝天宮、鹿港天后宮、新港奉天宮、彰化南瑶宮、白沙屯拱天宮、屏東慈鳳宮などが有名ですね。

 

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お参りを済ませた後は、進香団の人たちと夕食です。夕食後には廟周辺の店を見て回り、近くにある香客大楼(宿坊)に向かいました。

 

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香客大楼の一室の写真です。それぞれの部屋は各グループごとに割り当てられており、ここは個人参加者の部屋になります。ここの宿泊費は清掃費の100元のみだそうです。

シャワーを浴び、シャツとタオルを洗い、足のケアを済ませた後は、同室の人たちと進香談話に花をさかせました。

 

 

▢進香(二日目)

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二日目は集合時間が早まり、6時に廟に集合です。5時起きで出発の準備をして香客大楼を後にしました。進香中のこうした様々なアナウンスはみな台湾語で行われるため、周りのメンバーに確認をし忘れると置いてけぼりになりそうです。

 

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廟の地下の部屋では、朝早くから朝食が準備されていました。

 

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大甲鎮瀾宮の媽祖に出発の挨拶をします。

 

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早朝にもかかわらず、みなさん疲れを見せず出発の準備万端のようです。

 

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この世界では非常に有名な大甲鎮瀾宮のお偉いさんも見送りに出てきました。

 

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そして二日目も、歩き始めは媽祖の後を歩きます。

 

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しばらく媽祖と歩いた後は頭旗を追いかけます。しかしなかなか姿は見えません。天気はとても良かったのですが、台風の影響もあり風がやや強い一日となりました。

 

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歩き疲れた人を乗せたり、荷物を預かってくれるサポート車です。ドナドナはボランティアのグループですが、こちらは廟側が準備した車になります。

 

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この日から頭旗グループの臨時メンバーとなり、ローテーションに組み込まれました。頭旗グループのメンバーは2交代制で、休憩時は車で移動します。私は荷物を背負いながら全行程を歩き通し、なおかつ旗持ちまでやることは正直ややきつかったのですが、媽祖の計らいだとお受けしました。

 

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私の相棒の進香バッグです。

 

以降の行程は初日と同じになります。

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廟をお参りし、

 

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軽食をいただき、

 

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歩いて歩いて、

 

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昼食休憩です。

 

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なんとビールまで、至れり尽くせりですね。

二日目は目的地到着予定時刻が夜10時半と長丁場となるため、アルコールで気合をいれます。

 

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辺りが暗くなった頃、なんと頭旗を持つ役目を担わせてもらいました。進香団の先頭を歩くというのは、気分がいいものですよ。

 

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ようやく二日目の目的地に到着です。最後の方が足の裏が痛みかなりきつい歩きとなりましたが、頭旗グループや医療ボランティアグループの人たちと話しながら歩き続けたことで、楽しい時間を共有できました。ただ一つ、途中で行われた盛大な花火を撮影するのを忘れてしまいました。

 

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本日の廟には香客大楼がないため、個人参加者たちは廟の中で場所を探して寝ることになります。グループでの参加者たちは近くの学校で就寝となったようです。

寝る前に洗面所で身体を拭き、洗濯をして、足のケアを行いました。この寝場所はほかの徒歩参加者のおばちゃんたちが、親切に探してくれました。一部の廟には進香団のために、写真のような段ボールが用意されています。今夜は神様の足元で就寝です。

 

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今回は期間も短いので、写真左のアルミマットは持参しておらず、右のアルミシートとシーツで就寝です。

 

 

▢進香(最終日)

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最終日は朝7時に出発予定でしたが、4時には目を覚まし準備を始めました。目を覚ましたというよりは、4時に鳴った鐘の音に起こされたと言った方が正しいかもしれません。

 

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本日も早朝から朝食の準備をありがとうございます。

 

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最終日の歩きがスタートしました。本日は豊原の街中を練り歩きます。距離的にもそれほど長くないため、気持ちも多少楽ですね。

 

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最終日は廟だけではなく、お店やレストランなどにも立ち寄りました。

 

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最終日も交代で旗を持ち歩きました。信号などで停止中でも旗を地面につけてはいけないため、靴の上に旗を置きます。

 

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医療ボランティアグループの方々も進香団に付き添って歩いています。

 

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警察や交通整理グループのメンバーの方は、進香団を先回りをして安全確保に務めていただけました。

 

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環境に配慮した、大音量で爆竹の音を鳴らす機械です。

 

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旗持ちグループのご老人たち。2交代制とは言え、歩き続けることは決して容易ではないはずです。

 

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管楽器グループのおばちゃんたち。コメントは差し控えます。

 

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本日は途中で献花の儀式が行われました。

 

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この儀式の最後にはお菓子の奪い合いが行われ、一部の人たちが血相を変えてお菓子を袋に詰め込み、多くの人たちはそれを呆れ顔で見つめていたのが印象的でした。

 

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徒歩進香では、このような「結縁品」と呼ばれるものをいただく機会も多いですよ。

 

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空が漆黒に染まるころ、2日前に出発した懐かしい場所へいよいよ戻ってきました。ゴールの廟に近づくと、盛大に花火が打ち上げられます。廟では多くの人たちが進香団の帰りを待っています。

 

感動の徒歩進香ゴールです!f:id:balbaltan:20181002235538j:plain

こうして3日間の進香を終え帰途につきました。進香3日間のトータル歩数は156,081歩、距離に換算すると110km弱です。

 

 

▢最後に

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頭旗グループのみなさんと

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徒歩進香仲間のみなさんと

 

このたびの徒歩進香では、頭旗グループや個人参加の方々など、いろいろな人たちと知り合い、また連絡先を交換しました。そして次の徒歩進香で会う約束を交わしました。

今回は中規模の進香イベントでしたので、実際皆さんが参加されるであろう大甲媽祖のような大規模な進香となると、爆竹や花火がけた違いに増え、沿道にて食べ物や飲み物を準備し待っていてくれるボランティアの方々もものすごい数になります。また「鑽轎腳」を待つ長い長い行列ができるので、必然的に進行は予定よりも大幅に遅れることになります。

また徒歩進香は、媽祖の誕生日前後となる3~4月ごろに集中しますが、次に多いのが9~10月になります。冬は年越しで忙しく、夏は暑いからなのかもしれません。

 

徒歩進香も終わり自宅の部屋に戻った後は、痛む足のケアしながら、また次の徒歩進香の道へと思いを馳せるのです。

 

 

徒歩進香の持ち物リスト

[徒歩進香の持ち物リスト]

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・履きならした運動靴 サンダル派も根強いです

・靴下 2枚重ね履きがいいですね。個人的には5本指靴下はおすすめしません

・着替え 歩く日数に合わせて

・タオル 暑い日は途中で水に濡らしてもいいですね

・帽子 廟から支給されたもの、もしくは廟内外で売っている帽子がいいでしょう

上着 薄手でかまいません。肌寒い時に羽織りましょう

・ズボン 私は七分丈を履いていますが、爆竹対策で長ズボンの方が多いようです

・ナップザック 日数が短ければ、小さめのもので十分

・絆創膏 マメができることを前提で準備しましょう

・湿布や消炎塗り薬 スプレータイプが便利

・テーピング 足の裏が痛くなりぐるぐると巻きました

・ワセリン 内またや足の指などすれそうなところに塗りたくりましょう

・水 最初の1本は持っていた方が安心

・非常食 軽くてカロリーの高いもの

・自転車用点滅ライト 夜間の安全のため、カバンにつけましょう

・カッパと靴カバー 雨が確実なら、しっかりしたものを準備しましょう

スマホ 神輿の位置把握にはスマホが便利です

・モバイルバッテリー 結局これと水が重い!

 

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 <必要に応じて>

・進香旗、紅布條などの進香グッズ   せっかく歩くのならば、ぜひ欲しいところです

・銀マット  かさばりますが野宿予定ならあった方が捗ります

・薄手のシーツ 寝る時に身体を覆うだけでも安心感が全く違います。もちろん寝袋でもOK

・ストック たまに見かけます。疲れた時にバランスを保つ助けとなります

・懐中電灯 小さく軽いものでもあると安心

・持病の薬 持病がある方

海外旅行保険 入っておいた方が安心ですね

 

 

2019年の日程

 

〇大甲媽祖遶境進香活動 

  未定(2019年2月19日頃決定)

 

〇白沙屯媽祖進香

  未定(2019年1月20日頃決定) 

 

北港媽祖遶境活動

   2019年4月23日~27日 

 

〇彰化南瑤宮笨港進香

  2019年3月24日〜30日

 

 

☆その他小・中規模徒歩進香

 

  〇桃園龍德宮四媽祖南巡遶境

  (期間:8日間、目的地:雲林麥寮拱範宮)

    2019年3月10日~17日

 

  〇高雄朝后宮徒步進香謁祖活動

  (期間:7日間、目的地:北港朝天宮)

    2019年5月5日〜11日

 

  〇雲林虎尾福安宮天上聖母(糖廠媽)謁祖進香

  (期間:8日間、目的地:鹿港天后宮)

    2019年3月10日~17日

 

  〇嘉義天后宮徒步謁祖進香

  (期間:4日間、目的地:三崁天后宮)

    未定

 

  〇大港埔鼓壽宮天上聖母徒步祝壽會香

  (期間:4日間、目的地:台南祀典大天后宮)

    2019年3月25日~28日

 

  〇屏東萬巒保王府(阿猴城保王)全徒步府城遶境進香

  (期間:6日間、目的地:台南)

    2019年3月5日~10日

 

  〇西螺社口福天宮謁祖進香

  (期間:3日間、目的地:朴子配天宮)

    未定

 

  〇雲林二崙龍結庄福德宮天上聖母徒步進香

  (期間:9日間、目的地:北港朝天宮)

    未定(2019年1月6日頃決定)

 

 

彰化南瑤宮笨港進香

 

二百年を越す最古の歴史をほこる彰化南瑤宮笨港進香。三年に一度行われる「潦溪」と呼ばれる河を渡るルートが見せ場の一つです。

 

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※地図上のルートは最短距離が表示されています。

 

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【彰化南瑤宮笨港進香】

主催廟:彰化南瑤宮

出発点:彰化南瑤宮(彰化市

目的地:新港奉天宮(嘉義県新港町)

開催時期:毎年2月から3月頃

開催期間:8日間

移動距離:約300km

参加費:なし(申込不要)

参加人数:3万人以上

特徴:歴史が最も古い徒歩進香(巡礼)イベント。

3年に1回行われる潦溪は有名。(次回は2021年)

住所:彰化市南瑤里南瑤路四十三號

アクセス:彰化駅下車徒歩23分

参考HP:

彰化南瑤宮

彰化南瑶宮-台湾宗教文化地図-臺灣宗教百景

 

▢彰化南瑤宮媽祖について

台湾中部の彰化市に位置する彰化南瑤宮、この廟が実施している進香の目的地は新港奉天宮になりますが、決して新港奉天宮から分霊されて建立された訳ではありません。

十八世紀半ば頃、ある工員が当時笨港にあった笨港天后宮のお線香の火を携え彰化まで働きに出てきました。家の中におかれたその火がのちに神々しい光を放つようになり、その場所に媽祖の像が祀られ廟が建立されました。そしてその歴史を忘れぬよう進香が始まりました。しかしその頃には笨港天后宮は洪水で流されなくなっており、祀られていた三体の媽祖像は三か所の廟に分散し祀られていました。そこでそのうちの一つ新港奉天宮に進香団は向かうようになったのです。

 

▢日程について

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※2015年の案内です

 

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※2018年の日程表です

 

▢詳細について

残念ながら私もまだ参加したことがないため、これ以上の詳しい情報がわかりません。200年の歴史を持ち、日本統治時代には10万人以上が参加したと言われる由緒ある徒歩進香イベントになりますので、いまからとても期待しています。次回参加できた際には更新できると思います。ご了承くださいませ。

 

 

北港媽祖遶境活動

 

台湾で数多行われる遶境(巡行)の中で、最も有名かつ盛大なものが、毎年旧暦3月にこの北港朝天宮で行われる遶境です。 

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北港朝天宮の所在地

 

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北港媽祖遶境活動】

主催廟:北港朝天宮

開催地:北港朝天宮(雲林県北港町)

開催時期:毎年旧暦3月19日

開催期間:5日間

参加費:なし(見物のみ)

特徴:藝閣、花車、炸轎、犁炮、踩炮が有名な台湾随一の遶境(巡行)イベント

住所:雲林縣北港鎮中山路178號

アクセス:北港バスターミナル下車徒歩7分

参考HP:

北港朝天宮

北港朝天宮・媽祖歓迎活動-台湾宗教文化地図-臺灣宗教百景

 

▢どんな雰囲気なの?

まずはこちらの映像をご覧ください。


2018.5北港迎媽祖遶境慶聖誕-各地宮廟神轎 藝陣 藝閣…熱鬧滾滾! Taiwan Chaotian Temple Mazu temple fair

 


2018.5北港朝天宮迓媽祖-出廟神轎吃炮.犁炮超震撼盛況! Taiwan Chaotian Temple Mazu temple fair

なんとなく現地のにぎやかな雰囲気が感じとれたかと思います。

 

▢どんなお祭り?

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「遶境」ですので、「進香」とは違って歩いて参加するというよりは、神輿や花車の列などを見物することがメインになります。

媽祖の神輿は、祖媽から六媽までが連なります。なぜ媽祖が6柱も?と思われるかもしれませんが、媽祖は祖媽、二媽、三媽、四媽、五媽、六媽が存在し、それぞれ外見や性格が違うそうです。

 

最初の2日間は神輿の列が北港の街中や周辺の村々を練り歩きますので、その行列の後ろについて歩き通すことも可能です。私も神輿とともに北港周辺を歩きました。

このお祭りを観に北港を訪れた際、もしかすると神輿はすでに出発してしまった後かもしれません。それでも心配はいりません。廟の南側にある観光大橋辺りから周囲を眺めると、ところどころで花火や爆竹の煙が上がっているのが見えます。その方向に進んでいけば、きっと神輿の行列と合流できるでしょう。

 

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この遶境の特徴としては、とにかく至る所でものすごい量の爆竹が鳴らされ、街中が煙に包まれます。

 

▢遶境のルートについて

こちらが2018年に行われたお祭りの巡行ルート表になります。

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※神輿の予定ルート

 

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※藝閣の予定ルート

 

神輿の巡行:初日および2日目の午後と夜

藝閣の巡行:前半2日間が午後と夜、後半3日間は夜のみ

上記のようにメインは最初の2日間になりますので、そのどちらかで計画を立てられることをお勧めします。

 

▢見どころは?

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見どころの一つが「炸轎」と呼ばれるものです。神輿の下で大量の爆竹を鳴らし、その煙で神輿をいぶします。これは媽祖のご加護に感謝し、その年の平穏を祈る意味合いがあります。ただし祖媽の神輿だけは、その歴史的価値を考慮し行われないようです。

 


2001農曆3月19日北港犁炮.flv

神輿に向かって爆竹を投げる「犁炮」や爆竹の火の海の上を神輿が進む「踩炮」もすごいですよ。

 


北港媽祖出巡神轎起火2轎伕嚴重燒燙傷

2018年の遶境では、爆竹の勢いが凄すぎたため、神輿が燃え上がり、担ぎ手が火傷するという事故も発生しました。北港媽祖遶境の爆竹はそれほどえげつないんです。このイベントにおいて使用される爆竹だけで、1000万元(約3700万円)を超えると言われています。

 

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もう一つの見どころが「藝閣」と呼ばれる行列で、伝統衣装を着た幼い女の子が花車の上に座り、街を廻ります。

 

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女の子たちが花車の上から飴玉やお菓子を投げ、子どもたちが先を争って拾います。しかしよく見ると、大人もそれに混ざって袋いっぱいに拾っていたりもします。どうやら時々お金も混ざっているようなんです。

 

▢注意点 

まず何をおいても爆竹でけがをしないよう注意してください。自分の身は自分で守り、犁炮に参加される際は特に注意が必要です。

 

またこのお祭りの難点は、北港へのアクセスの悪さです。

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嘉義駅前から路線バスで行くか、台中駅横のバスターミナルから長距離バスで行くルートが便利だと思います。2018年時点で、台中からのバスは事前予約ができませんので、お祭り期間中は早めに行って列に並んだ方が確実です。

 

▢まとめ

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北港武徳宮

神輿の行列について歩き、藝閣のお菓子を拾い、そして犁炮では爆竹を投げたりと、観るだけではなく見物客も参加できるイベントです。

また北港を訪れた際は、周辺に大甲媽祖進香の目的地である新港奉天宮、次に紹介します南瑶宫笨港進香の目的地の一つである笨港天后宮、財神を祀り壮大な建造物が見どころの北港武德宮などが点在していますので、ついでに足をのばしてみてはいかがでしょうか。

 

 

白沙屯媽祖進香

 

大甲媽祖進香と並び称される台湾でも有名かつ人気の高い徒歩進香イベントです。ただ、大甲媽祖とはいくつか大きな相違点があります。そこがまた人気の秘密なのかもしれません。

それでは詳しく見ていきましょう!

 

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※地図上のルートは最短距離が表示されています。

 

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【白沙屯媽祖進香】

主催廟:白沙屯拱天宮

出発地:白沙屯拱天宮(苗栗県通霄町)

目的地:北港朝天宮(雲林県北港町)

開催時期:毎年2~5月頃

開催期間:毎年異なる(おおよそ8日から12日間)

移動距離:毎年異なる(毎年ルートが異なる。約400km)

参加費:700元(申込みなしでも参加可能ですが、申込みされることをお勧めします)

参加人数:10万人以上(申込者約4万人)

特徴:大甲媽祖と並ぶ台湾を代表する巡礼イベント。ルートが決まっておらず、神様の指示に従い進む。歩きの参加者は、香燈腳(もしくは香丁腳)と呼ばれる。

住所:苗栗縣通霄鎮白東里2鄰8號

アクセス:白沙屯駅下車徒歩12分

参考HP:

2018白沙屯拱天宮天上聖母往北港徒步進香期程與費用公告專區

白沙屯媽祖徒歩進香(行事・信仰)-台湾宗教文化地図-臺灣宗教百景

 

▢雰囲気はどんな感じ? 

それでは、まずは動画でその雰囲気を味わってみてください。

 


白沙屯媽祖 新歌 MV 豪記唱片 林 姍 主唱

白沙屯媽祖のテーマソングのMVですが、全体的な雰囲気が非常によく伝わってくると思います。

 

▢日程について

こちらが2018年の日程表です。

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白沙屯媽祖では大甲媽祖とは異なり、出発5月16日深夜、北港到着5月18日、戻り5月24日としかありません。途中どこに立ち寄るのか、どこで休憩するのか、その日の行程はどこで終わりになるのか、まったく分かりません。

白沙屯媽祖の一番の特徴は、このルートが全く決まっていないという点です。神輿が分岐点に到着すると、神の意志によって方向が決まります。

「そんなこと言って神輿の担ぎ手が決めてるんでしょ?」

私も初めはそう思っていました。このように感じられた方は、ぜひ実際に歩いてみてみてください。その考えが180度変わるかもしれませんよ。

そしてルートが決まっていないということにより、多くの困難が待ち受けることになります。

 

▢申込について

大甲媽祖では皆自由に参加していました。しかし白沙屯媽祖進香はやや厳格であり、事前に申し込みをしていない人、腕章を身に着けていない人は、香燈腳ではないと言い切る人たちもいます。

そのため、申込をして腕章を身に着けて参加した方が、気持ちよく歩けるでしょう。

 

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700元の参加費で、帽子、腕章、タオル、ジャケットがもらえます。写真の赤い布は「紅綵」もしくは「紅布條」と呼ばれ、廟前のお店で数十元で売っています。また下の方で説明する観光バスを申し込むプランは2100元です。(1元≒3.7円  2018年9月現在)

申込をした参加者の名簿は神輿と共に進み、たとえ途中で脱落したとしても、最後まで歩いたことと同じだけのご利益があると言われています。

 

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申込は出発直前まで廟内にて受付けています。ただ出発当日は、ものすごい人人人となり、廟の中に入ることさえ厳しくなるため、遅くとも前日の早い段階で申し込みを済ませておかないと、かなりの時間並ばなければならないことになります。

(混んでくると参加受付のおばちゃんたちも余裕がなくなるため、言葉が通じないことでおろおろすることにもなりかねません)

 

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また大甲媽祖と同様に、廟内外のお店で進香グッズを購入してもいいかと思いますよ。

 

▢目的地は?

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こちらが目的地の北港朝天宮です。台湾を代表する非常に有名な廟の一つですね。神輿が到着するとあたりはものすごい熱気に包まれます。

 

神輿と一緒に「進喔!進喔!」と叫びながら廟の中に駆け込むこの瞬間が、進香イベントにおいて一番興奮する時なのかもしれません。

 

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しかし私は北港に歩きつくことなく、写真の鹿港天后宮で脱落となりました。ここも歴史があり、人気廟ランキングでは常に上位に入る媽祖の廟の一つです。

 

▢食事、宿泊について

食事については、大甲媽祖進香とほぼ同じです。詳しくはそちらをご参照ください。ボランティアの方々は、車で移動しながらルートを予測し先回りと、みなさん頑張っていただけています。

こちらがお昼休憩ポイントとなった伸港福安宮です。

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神輿もここで数少ない休憩を取りました。ここでもボランティアの方々による無料の食事が提供されています。とても美味しかったですよ。ただ足のマメの応急処置をしている間に、いつもまにか神輿の姿は見えなくなっていました。

また食事のタブーについては、大甲媽祖とは異なり、出発前の3日間は素食(肉抜きの食事)を食べるよう決められています。道中は何を食べてもOKです。

 

宿泊については、観光バスを申し込めばバスの中で仮眠をとることができます。ホテルなどの事前予約は、ルートが決まっていないために困難ですが、その日のゴール地点からやや離れたホテルへタクシーで往復するという方もいます。当然ながら、当日に空いているホテルを見つけることはほぼ不可能に近いでしょう。

そうなると残るは野宿ですね。白沙屯媽祖の場合は、その日のゴール地点が廟とは限りません。企業だったり、民家だったりと様々ですので、野宿ポイントを探しは簡単ではないということを覚悟しておきましょう。

 

歩きのポイント 

大甲媽祖ではある程度先行して歩き、神輿の到着を待つことができました。しかし白沙屯媽祖ではそれができません。先行してしまうと、当然神輿が全く違う場所に行っていたなんてことになりかねません。この自分のペースで歩くことができないという状況は、長距離を歩く上でかなり難易度が上がります。

 

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また毎年進香の日数も異なり、それにより進香団の進むスピードも変わってきます。例えば、2017年は12日間、2018年は8日間でした。これも事前に神様にお伺いをたてることによって決められています。

2018年はその時間の短さから「急行軍」と呼ばれ、北港までの道のり約150㎞をほぼ休むことなく歩き続けます。これが非常にきつく、私のような脱落者が続出しました。

 

私は白沙屯急行軍対策として、時速6kmで歩き続ける練習を事前に行いました。しかしそれでも神輿のスピードにはついていけず、ほかの香燈腳たちにバシバシと追い抜かれ、後ろからは進香団のトラックに追い立てられました。

 

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さらに夜間を通して高速道路上を歩いたので、途中にトイレや休憩ポイント、補給ポイントがなく、それはそれは苦戦を強いられました。 

それではどうすれば少しでも楽に歩けるのでしょうか?

ルートが決まっていないことで、自然と神輿の後ろを歩くことになります。しかし神輿の後ろは当然大混雑です。そこで可能であれば、大甲媽祖と同様に頭旗と神輿の間を歩く方がいいかもしれません。

 

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ただこの方法にも欠点があり、頭旗が必ずしも神輿と同じ道を選ぶとは限らず、神輿が方向転換した際は走ってもどらなくてはなりません。 

私は結局スピードの速さについていけず、「粉紅超跑(ピンク色のスーパーカー)」の異名を持つ神輿のかなり後方を歩いていました。

 

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開催年によっては河を歩いて渡ることもあり、これが伝説のように語り継がれています。大甲媽祖のややおおらかな雰囲気と比べて、かなりストイックだとイメージしていただければいいかと思います。

 

そしてもう一つ、大甲媽祖など他の進香イベントとの大きな特徴の違いは隊列のシンプルさにあります。陣頭がほとんどなく、頭旗や神輿などごくごく少数のグループにより構成されています。これにより逆に心地よささえ感じます。選挙活動に利用する人たちも少ないですしね。進香団の隊列や神輿に関して言えば、私は白沙屯媽祖が一番好きかもしれません。

 

▢移動代替手段について

歩きだけではなく、自転車やバイクで参加する人たちもいます。また歩きの人も、全部歩かなければいけないということではありません。

 

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参加申込プランの中に、観光バス付きというものがあります。それは歩きたいところだけを歩き、休みたい時はバスの中で休むという画期的な方法を採用しています。

ただ問題もあり、何十台ものバスが同時に移動しているため、自分のバスの所在地を確認するためには運転手さんと密に連絡を取り合わなければならず、相当言葉ができる人ではないと難しいと思います。

 

しかしまだもう一つ方法があります。それがこちらです。

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私はドナドナと呼んでいたのですが、歩き疲れた人を乗せてくれるボランティアのトラックです。このような軽トラが何台も通り過ぎ、私たちを誘惑してくるのです。このドナドナはどの進香イベントでも走っています。またバイクの参加者の方から、後ろに乗っていかないかと誘われることもあります。特に完歩にこだわりがない人は、ありがたく乗せてもらえば、歩きと車でうまく疲れをコントロールできますね。

またドナドナに乗らないまでも、荷物を預かってもらうことは可能です。歩きの時に必要なもの以外は、全部預けてしまいましょう。これは白沙屯に限らずどの進香イベントにも言えることです。

 

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いろいろな車が進香に参加していますが、たいていの車は荷物預かりOKだと思います。中でも無難な車となると、ドナドナか、「服務車」や「香客車」と書かれているトラックか観光バスですね。その際は運転手と連絡先を交換して、荷物の受け取りがすんなりとできるように気を付けましょう。荷物を載せた車が見当たらないという話もよく耳にしますので。

 

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ちなみに私はそれによる時間のロスや紛失が怖いので大規模イベントでは預けたことはありません。小中規模イベントの場合だと預けることもありますが、実際荷物がないと足への負担は全く違います。疲れも30%OFFです。預ける予定がある場合は、写真のような小さめの肩掛けバッグやナップザックを事前に用意しておきましょう。中に入れるものは、水、非常食、ポケットティッシュ、ウェットティッシュ、脚のケア用品、モバイルバッテリーなどです。

 

▢運がよければ...

大甲媽祖進香と同様に、「鑽轎腳」(神輿くぐり)や「壓轎金」(神輿の下の紙のお金)があります。

しかし、香燈腳は鑽轎腳をしてはいけないという不文律があるようです。なぜなら神輿と一緒に歩いている人はそれだけで十分ご利益があり、鑽轎腳の機会は一緒に歩くことができない地域の人たちに譲るべきだという考えがあるからです。また急行軍の場合、往路ではまず鑽轎腳が行われません。その際は復路を狙った方がいいでしょう。

 

壓轎金を受け取れるかについては、やはりご縁次第としか言いようがありません。

 

▢ケガや体調管理に注意

炎天下の歩きや野宿により疲労が蓄積しますので、体調管理には十分注意してください。またものすごい量の爆竹が、至る所でしかも至近距離でならされますので注意が必要です。異常を感じた際は、ためらわず周りの人たちに助けを求め、医療ボランティアチームの診察を受けてください。

 

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※ちょっとグロいので少しぼかしてみました

厳しい急行軍により、私は両足の親指の付け根のマメがつぶれ、それ以上歩くことが困難になってしまいました。勧められた5本指ソックスを履いたことが原因でした。何度か試し履きしてから臨んだのですが、どうも合わなかったようです。 

 

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また途中で負傷出血して、医療ボランティアチームの方に応急処置をしていただきました。

  

▢注意ポイント

白沙屯媽祖での注意点は、まずは雨対策です。ほぼ毎年雨が降ると言われており、レインコートや靴が濡れないための対策は必須です。

 

そしてトイレスポットも重要になってきます。

ルート上のお店やガソリンスタンド、民家の方々が、香燈腳にトイレを開放してくれています。しかしどこも行列です。私は朝方トイレの列に並んでいる間に神輿から大きく引き離され、その後昼食休憩ポイントまでその姿を見ることはありませんでした。お借りした際はきれいに使用し、必ずお礼をお伝えしましょう。

 

さらに初日から参加したいという方にも注意が必要です。白沙屯には駅がありますが、この路線の本数はとても少ないのです。また出発当日の特急チケットは発売日の深夜に秒殺されてしまいます。そこで出発当日のお昼前までには鈍行で現地入りし、お参り、申込を済ませ、廟の裏にある「香客大楼」と呼ばれる宿坊のロビーが開放されていますので、そこで夜まで休憩するという方法がベストだと思います。

 

余談になりますが、私も気合を入れてチケット争奪戦に参戦し、運よく当日夜の白沙屯に近い通宵駅までの特急チケットを手に入れました。しかし当日信号機トラブルがあり、電車は彰化駅でストップ、復旧の見込みがたちませんでした。私は駅を飛び出し白沙屯方向に向かうバスを探しました。そして幸運にも、白沙屯に参加するという方と駅前で出会い、拱天宮の近くまで送っていただきました。本当に助かりました。

 

▢まとめ

初参加の方は、まずは大甲媽祖、その次に白沙屯媽祖という順番で参加されるといいでしょう。白沙屯媽祖も急行軍の年にぶつからなければ、ここまでの苦労はないかと思います。また足に自信がない方は、観光バスを申し込むか、復路に参加するのがベストですね。

きっと忘れられない想い出ができると思いますよ。(足の痛みも含めて 笑)