徒 歩 進 香[巡 礼]

ハマるぞ台湾!道教文化

【目次】

 

【基礎知識 編】 

1.徒歩進香の世界へようこそ

 

 2.進香とは? 

 

3.二大徒歩進香

 

 

【大甲媽祖進香 編】 

4.大甲媽祖進香

 

5.大甲媽祖進香攻略ノート

 

 

【白沙屯媽祖進香 編】 

6.白沙屯媽祖進香

 

7.白沙屯媽祖進香一問一答

 

 

【実用知識 編】 

8.徒歩進香の持ち物リスト

 

9.2019年の日程および概要

 

 

【その他イベント 編】

10.北港媽祖遶境

 

11.その他徒歩進香

 

 

【参加レポート 編】

12.徒歩進香レポート

 

13.進香期レポート

 

14.遶境参加レポート

 

15.仏教進香・遶境レポート

 

16.[道教行事]搶頭香レポート(台湾版福男)

 

17.[道教御祭]鹽水蜂炮レポート

 

 

道教知識 編】 

18.[道教儀式]拝土地公(土地の神様を拝む)

 

19.[道教儀式]收驚(お祓い)

 

20.[道教儀式]建醮(神壇による祈祷儀式)

 

21.[道教寺院]公廟と私廟

 

22.[道教寺院]陽廟と陰廟

 

 

 

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徒 歩 進 香[巡 礼]

 

 

[道教御祭]鹽水蜂炮レポート

 
毎年元宵節に行われる、無数に発射されるロケット花火で有名なお祭りです。今後初めて参加される方のために、詳細レポートを残しておきます。
 

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【鹽水蜂炮】

 

主催廟:鹽水武廟[建立年不明] 

開催時期:旧暦1月14日~15日

開催期間:2日間

参加人数:20万人以上

特徴:三大爆竹祭の一つに数えられる台湾を代表するお祭り。月津港ランタンフェスティバルも同時開催

住所:台南市鹽水區武廟路87號

アクセス:鹽水地政事務所バス停下車徒歩5分(新営駅前からバスで15分)

参考HP:

塩水蜂炮(行事・信仰)-台湾宗教文化地図-臺灣宗教百景

2019臺灣慶元宵-鹽水蜂炮 > 臺灣觀光年曆

 

蜂炮について

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その起源については諸説あるようです。一般的に言われているものは、19世紀末、疫病から人々を救うために武廟の神輿が街をめぐった際、住民たちが爆竹をならしたことが起源となったそうです。それが定着し、第二次世界大戦後にはロケット花火が使われはじめ、80年代になり炮城(ロケット花火発射台)が導入されました。
 

初日

元宵節のイベントとしては、台東で行われる寒單と参加を迷いましたが、台東はとても遠く、現地まで行くのが億劫だった為、鹽水蜂炮に決めました。
 

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鹽水には宿泊施設が少なく、隣町の新営駅近くにある安ホテルに拠点を置きました。この街に滞在するのも4回目となり、どうも縁があるようです。ホテルに着くと、なんと当日でもまだ空室がありました。新営には大きなホテルがないため、それほど遠くはない嘉義市に拠点をおいてもいいと思います。その際は鹽水まで来てくれるタクシー会社の番号を事前に入手しておきましょう。

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安ホテルはまずシーツの交換をしていないので、宿泊する際はこのような簡易寝袋を持参しています。ホテルにチェックインし荷物を置いた後、すぐに鹽水に向かいます
 

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新営駅前のバス乗り場から鹽水まで約15分です。
 

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お祭り期間中のバスの時刻表が掲示されていました。
 

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深夜まで臨時バスが走っていますね。
もし鹽水行きのバスが満員で乗れなかった場合は、駅前に並んでいるタクシーで向かいましょう。鹽水の中心部までは入れませんので、初日の早い時間であれば橋南老街の入口辺りまで、混んでくると明達中学辺りまでは行ってくれると思います。料金は200元前後が目安です。改札を出たところに、タクシーの客引きが数人います。田舎のタクシーはメーターを使いませんので、事前にしっかりと料金を確認しましょう。もし不安がある場合は、新営駅にあるツーリストインフォメーションの方に料金の確認をお願いしてみて下さい。忙しくなければ、親切に対応いただけると思います。
 

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13時半ごろ鹽水に到着しました。お祭り初日で時間的にも早かったので、バスは街中まで入ることができました。鹽水にはこれまで10回以上来たことがあり、おおよその地理は把握出来ています。蜂炮の本番は二日目となるため、初日の観光客はそれほど多くはありません。
 
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まずは以前遶境に参加した鹽水護庇宮をお参りします。
 

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次に以前徒歩進香の際に訪れた鹽水大眾廟に立ち寄りました。
 

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そして鹽水蜂炮が開催される鹽水武廟に向かいます。まだ街は普段とそれほど変わりません。

 

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鹽水武廟に到着です。観光客はまだまばらですね。

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廟の隣では、特産物や土産物を売るテントが軒を連ねています。
 

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廟前の道路には、かなり大規模な夜市が開かれていました。
 

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まずは神様にご挨拶します。蜂炮での安全を祈願しました。
 

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お参り後は街をぶらつきながら、街中で売られている防護用品の相場を調べて回ります。
 

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左が1450元、右が2150元だそうです。結構高いですね。防護用品の価格については、下の方で詳しく紹介しています。その後遶境の時にお世話になった方のところに挨拶に立ち寄りました。するとその方の知り合いのお店に連れて行ってくれることになりました。
 

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しかしどうやら街全体で話ができているようで、値下げは叶いませんでした…… 結局複数のお店で、ばらばらに揃えることにしました。厚手のコート850、ズボンの下に履くジャージ150、ヘルメット300の計1300元です。タオル、マスク、手袋は自宅から持参しています。
ズボンはジーンズではなく、厚手の綿のズボンでしたので、念のために内側に履くジャージを購入しましたが、結果的に不要だったように思います。
 

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18時を過ぎ、廟の前に炮城が設置されました。
 

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メディアの方々も準備万端です。
 

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19時になり、ついに武廟の前において、最初の蜂炮が始まりました。

 

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蜂炮が終わると、神輿はABCD4つのルートに分かれて一斉の廟を出発していきます。
 

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事前に地元の方たちに聞いて回ったのですが、毎年いろいろな変更があるらしく、おすすめの炮城がいつ、どこで行われるのか、上記の表以上のことはわかりませんでした。また表の時間通りにもいかないようです。
そこでAルートについていこうと計画をしていましたが、神輿が次々と出発していく中で、どの神輿がどの路線なのかさっぱり分かりません。
 

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とりあえず適当に神輿を追って出発しました。その後細い路地で他のルートの神輿と交錯するなどし、ますます訳が分からなくなってきました。
 

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住宅地では住民の方々が「擺香案」で神輿を迎えます。盛大に爆竹が鳴らされますが、なぜかロケット花火は見られません。神輿が到着すると、事前に申請した企業や個人が炮城を準備し、神輿に向けてロケット花火を発射すると聞いていたのですが…
 

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だんだんと田舎道を奥に進んでいきます。神輿を引いている方に話を聞くと、私がついて来たのはどうやらCルートだったようです。しかしこのルートは蜂炮が少ないらしく、急遽街中に戻ることにしました。遠くの方では花火が盛大に打ちあげられています。
 

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護庇宮の近くの交差点で、炮城を見つけました。このような小規模の炮城による蜂炮がいろいろなところで断続的に行われています。大規模なものはみな二日目となるようです。ほかの交差点でも同様に蜂炮が行われていました。
 

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早速小規模な炮城に参戦です。蜂炮が行われる前には金紙が焼かれます。
 

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蜂炮がスタートしました。蜂炮が始まるとみな一斉に炮城に背を向け、ロケット花火の背中で受けとめます。その際は小刻みに足踏みをしながら、火の粉を振るい落とします。ロケット花火を身体で受けることで、厄落としとなり、運が向上すると信じられているようです。
 
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その後この交差点では、爆竹や蜂炮が何度も行われました。音もさることながら、ロケット花火の直撃を食らうと結構痛いですね。
 

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繰り返し蜂炮を受けていたところ、上着が焼けて穴が開いてしまいました。知り合いを訪ね、穴をふさいで再チャレンジします。
 

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時間が遅くなるにつれ参加者が増えてくると、炮城のすぐ前に立ちロケット花火をふさぐ人たちが出始めました。このように炮城の目前に立つことで、神輿やほかの参加者までロケット花火が届かなくなり、近年大きな問題となっているようです。本来のルールでは、神輿と炮城の間に立って塞いではいけないということになっています。ネット上でも多くの批判の声が上がっていました。
ただ現実問題として、神輿の横に立ち蜂炮を待っていても、始まる前に炮城はこのように塞がれてしまいます。そうなると蜂炮を受けたい人たちは、必然的に間に立たざるを得なくなってきます。これについては、主催廟が何かしらの規制をしていくしか手はなさそうです。
こうして21時半ごろまでその場にいましたが、炮城は塞がれ、あまり飛んで来なくなってしまったので、早めに帰路につきました。
 

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帰り道の橋南老街は人で溢れかえっています。
 

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鹽水から外に出る道はどこも渋滞です。市街地を抜けた明達中学まで歩いて、新営のタクシーに迎えに来ていただきました。
 

二日目

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いよいよ本番の二日目になりました。あまり早く行っても仕方がないのですが、15時ぐらいには鹽水入りしました。当日バスは、町はずれに作られた臨時バス停止まりとなり、そこから歩いて市街地へ向かいます。
 

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穴の開いた上着もガムテで補強し、準備万端です。
 

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街中には夜の蜂炮に備えて、早くも炮城が準備されていました。まずは知り合いのところに防護服セットを預け、街をぶらぶらしながら、炮城の場所や時間を確認して周ります。

 

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こちらでは、炮城にロケット花火をセッティング中のようです。

 

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今夜のメイン会場となる鹽水国中のグラウンドを下見に来ました。来賓の観覧席の前に3台の炮城がセットされています。ここは21時のスタートになります。

 

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360° 炮城はBルートのラストを飾り、深夜1~2時ぐらいになるようです。

 

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爆竹が巻かれた人形炮城はCルートで、19時のスタート直後との情報を得ました。

 

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吊るされたひょうたんのようなものの穴の中に、爆竹を投げ入れるというイベントが行われていました。1回50元ですが、かなり難しく全く入りませんでした。

 

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武廟の前にはすでに大勢の参加者が集まっています。

 

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18時を回り、ものすごい人ごみです。防具服を着こみ、みなさん19時に武廟前で行われる最初の炮城のスタートを待っています。周りからは日本語も頻繁に聞こえてきます。

蜂炮には関係ありませんが、この頃に徒歩進香の大甲媽祖と白沙屯媽祖の日程が丸かぶりという情報が入り、テンションはかなり下がってきていました。

 

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時間が近づき、炮城の発射口が開かれました。

 

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蜂炮の前には、火花の滝が行われます。

 

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いよいよ二日目の蜂炮がスタートです。ロケット花火もさることながら、人ごみに押されまくってとにかく大変でした。
 

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蜂炮の煙が消え去るのを待たずに、神輿は次々と出発していきます。出発してすぐのAルートにおいて、大規模な炮城があるという情報を得ていたので、急いで後を追いかけます。
 

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民家からは手持ちロケット花火が発射されていました。

  

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なんとかお目当ての炮城に間に合いました。

 

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大規模な炮城では、蜂炮前にセットで火花の滝が行われるようです。みなさん火花の下をくぐっています。

 

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なかなか激しい蜂炮です。メイン会場を含めて、その後いろいろ周りましたが、個人的にはここが一番良かったように思います。

 

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時間は早いですが、20時過ぎにメイン会場に入りました。疲れてきたので小休止です。

 

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21時が近づくと多くの参加者が集まってきました。

 

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炮城の扉が開かれました。すごい数のロケット花火です。
 

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そしてメイン会場の蜂炮が始まりました。三台ある炮城から同時に発射されるのかと楽しみにしていましたが、一台ずつの発射となりちょっと拍子抜けです。それよりも驚いたのが、右側にいる廟のスタッフの方です。防護服を着ておらず、ヘルメットも眼鏡もかけず、蜂炮の最前線を行ったり来たりしていました。

 

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このぐらい離れても、たまに流れロケットは飛んできます。

 

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その後街中をぐるぐると歩き回り、小中規模の炮城を楽しみました。しかし炮城のすぐ目の前に立ちロケット花火を塞ぐ人たちが大勢いて、正直楽しさも半減です。

 

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水上燈会会場から眺める花火です。至る所で打ち上げられる花火が、とてもきれいだったのが印象的です。花火大会として見ても十分素晴らしいと思います。

 

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深夜1時ごろ360°炮城の様子を見に行くと、ちょうど発射の準備中でした。ただ正直、蜂炮は期待したほどではありませんでした。これは近くで受けるよりも、遠巻きから見た方が楽しかったのかもしれません。

 

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路上はどこもかしこもロケット花火の残骸であふれかえっています。二日目はこうして蜂炮会場を後にしました。しかしタクシーを呼ぶために町はずれまで歩いていく途中でも、いくつもの炮城につかまり、最後までロケット花火を受け続けることになりました。

 

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防護用上着は最終的にこんな感じです。ホテルの方に捨てていただきました。

 

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初日水をつけすぎてタオルが外れてしまったため、水の量を少なめにしたところ、火の粉が残ってしまい、後ろにいた参加者の方が親切に消火してくれました。

このヘルメットは知り合いにあげようと思っていましたが、うかつにも帰りの電車の網棚に忘れてきました。

 

つわもの達

鹽水蜂炮で見かけたつわものたちです。

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一風変わった像を背負っています。

 

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この防護服は何年物でしょうか。 

 

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ATフィールドにしては、簡単に穴が開きそうです。 

 

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もはや完全にウケ狙いで、記念撮影が殺到していました。

 

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この方はTシャツ一枚で蜂炮を受け、背中は火傷だらけになっていました。他にも同じような方がいるようで、かなり危険ですね。
 

注意点

鹽水蜂炮を楽しむための注意点について書きたいと思います。

 

1.まずは火傷やケガをしないようしっかりと防護することが必要です。毎年けが人が出ています。服装については、下の方で詳しく説明します。

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2.すごい人混みのため、場所の取り合いやぶつかったぶつからないで喧嘩が起こります。以下のニュースのように集団での殴り合いもいくつか起きています。

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ロケット花火を浴びる時は、火の粉を払うためにみな身体を上下に動かします。そのため周りの人たちとバンバンぶつかり合います。私もとある炮城にいた際、前にいた人がロケット花火も来ていないのに一人激しく上下にジャンプし、私にガンガンぶつかってきました。さらにものすごい勢いで私に体当たりし、私は後の人にぶつかり、そこから押し返され、さらに前にぶつかるという状況に遭いました。
さらに大きな炮城では、廟のスタッフが発射台前の空間を確保するために、群衆を外に向かって推し出してくることがあります。その際は前後人に挟まれながらすごい勢いで押されますので、転ばないように十分気を付けましょう。また路上でも神輿が通る際は、人ごみの中を突っ込んできます。突き飛ばされたりもしますので、背後にも十分気を付けてください。
過度の心配は不要ですが、外国人が巻き込まれると非常に厄介ですので、争いごとには十分注意しましょう。
 
3.人混みには必ずスリや痴漢がいます。貴重品の管理や女性の方は十分気を付けてください。
 
4.疲労に注意しましょう。蜂炮に参加していると、想像以上に体力を消耗します。相当な距離を歩き、炮城ではジャンプを繰り返すことで、夜も更けてくるとふらふらになってきます。初日は3万歩以上、二日目も2万歩以上歩きました。途中途中で適度な休憩を取ることが大切です。また防護服を着ると非常に暑く、かなり汗をかきます。水分補給や着替えについても対策が必要になります。ただ着替えても着替えても、Tシャツは汗でびっしょりとなります。
 

参戦方法による安全対策案

まず大きく分けて、次の3つの参加方法が考えられます。

 

[1]がっつりロケット花火を浴びたい人

発射台の近くでロケット花火の直撃を受けるのは、何と言ってもこのお祭りの醍醐味です。ただ当然さまざまな危険が伴います。

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[2]少し離れたところで流れ弾に当たりたい人

このような人は炮城にはあまり近寄らず、神輿の後ろぐらいがいいでしょう。その辺りであれば、流れロケット花火も結構飛んできます。

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[3]遠巻きから見学したい人

ロケット花火には当たらずに、遠くから四方に飛んでいくロケット花火を見学することもできます。

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ロケット花火のみならず、とにかく至る所でものすごい数の打ち上げ花火が上げられるので、それをメインで楽しむのもいいかと思いますよ。 

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<安全対策案>

[1]

まず1の人は、完全防備が必要です。

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このようなヘルメットと首周りのガードがセットになったものがいいでしょう。現地で売られていますが、600元から900元程度だったと思います。

 

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上着は背中が耐久性の高い生地で覆われたものがいいですね。厚手のコートは衝撃は抑えられますが、焼ける可能性が高くなります。 写真のセットは2000元で売られていました。結構お高いので、厚手の着古したコートの背中部分にキャンバス生地を縫い付けて自作してもいいと思います。

 

ズボンは現地では売っていませんので、事前に準備してください。ジーパンでかまいませんが、タイトなものは当たるとかなり痛いので、ゆったりした大きめのサイズのものがいいでしょう。またズボンの裾は輪ゴムで留めた方が安全です。路上にバウンドしたロケット花火がズボンの裾から中に入り火傷したケースもありました。心配な方はジーンズの下にもう一枚着こんでもいいでしょう。 ロケット花火を受ける際は、袖も身体の前においた方が安全です。

  

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手袋は軍手ではなく、もう少し丈夫なものがいいと思います。手に当たると結構痛いです。私は手のひら部分が強化された軍手を逆にして装着していました。

当然マスクも必要ですよ。靴はカジュアルシューズやスポーツシューズで大丈夫でしょう。

 

[2]

2の人もヘルメットは必ず着用しましょう。

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首周りはタオルを購入し巻き付けます。タオルも一緒に購入すればガムテで張り付けてくれます。ただタオルは参加前に必ず水で軽く湿らせてください。さもないとロケット花火で焼けてしまいます。ヘルメットは400元+タオル100元で売られていました。

 

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上着は厚手のコートで大丈夫です。この手のものはどこの店でも850元で統一されていました。

 

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ズボンはジーパン、靴はスポーツシューズでOK。軍手やマスクもお忘れなく。軍手、マスク共に10元で売られています。

 

[3]

3のケースでも、出来ればヘルメットは欲しいところですが、最低でも眼鏡かゴーグルは装着してください。ゴーグルは売られていないので、事前に準備した方がいいでしょう。ゴーグルをつけている人は見かけませんでしたが、誰も気にしないと思います。遠巻きでもヘルメットをかぶっている人は大勢います。

数十メートル離れていても、時折流れロケット花火が飛んできます。安全装備を身に着けていない人たちは、キャーキャー叫びながら逃げまどっていました。私も休憩時に発射場所から50m程度離れていたのですが、ヘルメットを脱いでいる顔の近くを流れロケット花火がかすめていきました。もう一度書きますが、とにかく目だけはしっかりと守ってください。服装は半そで半ズボン、スカートは避け、できればジーンズ生地の長そでにジーパンで参加してください。

 

開催時間について

事前の案内では、初日は午後6時から午後11時ごろまで、二日目は午後6時から深夜2時ごろまでとありましたが、実際には両日とも午後7時に始まり、終了時刻は初日は深夜2時過ぎ、二日目は明け方4時ぐらいまで行われていたようです。
現地到着時間の目安としては、あまり早く行き過ぎても時間を持て余しますので、17時過ぎで十分だと思いますが、当然バスに乗れない可能性が出てきます。そこで15時ぐらいを目安に現地入りし、橋南老街や武廟前の夜市を楽しんだり、武廟をお参りしたりして過ごしましょう。その時間で防護服を買うこともできます 
 

観光ポイント

鹽水にはあまり観光する場所はないのですが、いくつかご紹介します。

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月津港
 

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八角
 

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鹽水天主堂
 

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鹽水美食城 および隣の映画館 
 

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鹽水護庇宮の裏から伸びる細い路地
 

最後に

2019年は例年に比べ、炮城も観光客も少なめだったようです。それでもものすごい人出でした。2020年は開催時期が金土と週末にかかるので、さらなる人の出が予想されています。参加される方は安全対策以外にも、現地入りの方法やホテルへの帰り方を含めて、事前にしっかりと計画を立てることをおすすめします。
 
 
 

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徒 歩 進 香[巡 礼]

 

 

 

[道教行事]搶頭香レポート(台湾版福男)

 

台湾版福男は、旧暦大晦日の深夜に行われる行事であり、毎年春節のニュースには、「十年目の悲願達成!」や「史上初!女性が勝ち取る」といったような文言がおどります。今回は、この道教行事「搶頭香」をレポートしてまいります。

 

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[目次]

 

 

搶頭香とは

まずはこちらをご覧ください。

上空からの撮影は見ごたえがありますね。私も常々あの集団の中で廟に走り混む一人になりたいと思っていました。

旧暦の大みそか深夜、線香を手にした人たちが廟に駆け込み、先を争い炉に線香を突き立てます。一番最初に炉に挿された線香は「頭香」と呼ばれ、信者たちは新たな一年の幸福を願い、頭香ゲットを目指し走るのです。さらにそれだけではなく、頭香を勝ち取ることで豪華な記念品をもらえることもあります。

 

毎年1月に日本の西宮神社で行われる福男と似ていますね。ただ台湾の場合、西宮神社ほどの距離はなく短距離勝負となります。

 

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実は昨年末も搶頭香に参加するべく、鹿港に行ったのですが、残念ながら搶頭香は行われていませんでした。大きな廟ならばどこでも行われているだろうという思い込みからくる失敗です。

そこで今年は事前にしっかりと調べ、有名なところでは、大甲鎮瀾宮、新港奉天宮、彰化南瑤宮、西螺福興宮などで行われていることがわかりました。ということで、今年は新港奉天宮に狙いを定め、その隣町の北港で年越しをすることに決めました。

みそか深夜から初一の早朝にかけて、新港奉天(23時15分開門) ⇒ 北港朝天宮(23時20分開門) ⇒ 北港武徳宮(5時15分開門) と有名な廟の搶頭香をめぐる計画です。

 

新港奉天

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拠点とした北港から廟のある新港までは、20時半の最終バスで移動しようと計画していました。しかしバス乗り場に行くと、なんと大みそかは運休。田舎町では流しのタクシーもほとんどありません。そこでホテルで教えてもらったタクシー会社に連絡、手配しました。新港までは15分ほど、料金は250元です。

 

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21時半ごろ奉天宮に到着すると、廟の前ではすでに数人の若者が場所取りをしています。どうやらあそこがスタートラインとなるようです。23時15分の搶頭香まで2時間弱、この時点で並べば最前列をキープできそうですが、まだまだ並びません。

 

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廟前では大みそかの音楽会が開かれています。有名な廟なので芸能人が来るのかと思いましたが、どれも素人のおばちゃんたちのグループでした。

 

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まずは奉天宮の媽祖にご挨拶です。 そして今年の大甲媽祖進香では、必ずここに歩きつくことを約束しました。

 

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線香を最初にこの天公炉に突き刺せば勝利です。

 

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搶頭香用の太い線香は、廟前のお店で1本10元で売られています。すでに火がつけられていますね。

 

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22時を回り少しずつ人も増えてきましたが、まだまだそれほど多くはありません。私も本気で頭香を狙っているわけではないので、列の前方はガチ勢に譲ります。

 

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22時半になると、新年の開門に備え廟の扉が閉められました。

 

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見物客も少しずつ増え始めてきています。

 

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私もここで後列に陣をとりました。この辺りならゆっくり走っても大丈夫だろうという位置取りです。

 

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安全のために観客とコースがロープで仕切られました。スタートライン上にも同様にロープが張られています。

 

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23時を回り、安全に関する注意が行われます。いよいよスタートです。見渡すと、ざっと七、八十人が線香を手に並んでいます。そのうちガチ勢は十数人ほどでしょうか。

 

カウントダウンの5、4、3、2、1でスタートです。実際の様子はこちらの動画をご覧ください。 

実際ガチ勢はフライングしたもの勝ち状態です。後ろの方でゆっくり走ってくる私の姿もかろうじて映っていました。笑

 

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炉の中に線香を投げ込みゴールです。ただコース上では、後ろから押されたり、段差が見えなかったり、ロープに足を引っかけそうになったりと、短い距離の中に危険が満載でした。

 

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最後尾の歩きの参加者たちの後方から、最後にもう一度手を合わせます。これで搶頭香は終了となりました。

 

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廟から外に出ると、そこには長い行列ができていました。どうやらこの後「紅包」(お年玉)が配られるようです。せっかくなので並びたかったのですが、北港朝天宮の搶頭香があるため、すぐにタクシーを呼び、北港に向かいます。

 

北港朝天宮

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北港に戻ると、24時近くになっていました。北港朝天宮の搶頭香は23時20分スタートだったため、すでに門は開いています。しかし朝天宮の場合は奉天宮と違い、搶頭香は先を争い順位をつけるものではなく、新年を迎えた際は順番に並んで、その人にとってその年最初となる線香を炉に立てることを意味します。これが昔から伝わる本来の意味での搶頭香ですね。頭香を奪い合う方式は、伝統から離れた商業化の結果と言えるのかもしれません。ニーズがあるところにはお金が絡みますので。

 

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私の頭香を炉に立てお参りし、北港朝天宮での搶頭香は終了です。その後廟前で配られる「錢母」の列にならんでから、ホテルへと戻りました。

 

北港武徳宮

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翌朝は4時起きで搶頭香に向かいました。朝天宮から歩いて30分ほどのところに位置する北港武徳宮、荘厳な建物が印象深い廟です。

財神を祀る廟としては、台湾で一番有名な廟であり、商売繁盛を祈る人々が参拝に訪れ、南投県の竹山紫南宮、屏東県の車城福安宮とならんで人気の高い、金運アップに効果がある廟なんですね。

搶頭香は5時15分からですが、到着時まだ扉は閉められていませんでした。ここの搶頭香も朝天宮と同様に先を争うものではなく、列に並んで順番に線香を供えます。

 

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まずは財神から廟内の各神様をお参りして回ります。

 

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荘厳な廟ですね。息をのむ美しさです。昨年の進香の際に初めて立ち寄ったのですが、その時の感動がよみがえってきました。

 

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一通りお参りを終え外に出ると、すでに扉は閉められ、長い行列ができていました。私も細い線香を手に列に並びます。 

 

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5時15分扉が開きました。順番に線香をお供えし、武徳宮での搶頭香を終えることができました。これで金運も上昇となるといいのですが... お参り後はふたたび廟の外に出て、「發財金」の列に並びました。

 

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武徳宮は門も立派ですね。こうして後ろ髪を引かれるような思いで廟を離れ、歩いてホテルまで戻りました。

 

危険性について

新港奉天宮のような搶頭香の場合、当然それ相応の危険が伴います。現実に毎年けが人も出ているようです。

・場所の取り合いによる喧嘩

・走り込む途中での接触や転倒

・火のついた線香による火傷

などがあげられます。

どうしても頭香を狙いたいという人以外は、後ろの方でゆっくりと歩いて参加した方がいいでしょう。2番も100番も変わりませんから。

 

また数年前には事故ではありませんが、動画のような「事件」も起きています。

彰化南瑤宮で行われた搶頭香において、廟のボランティアスタッフとして参加していたおじいさんが、参加者たちが駆け込んでくる前に、突然身をひるがえして頭香を奪ってしまったという思わず笑ってしまうような事件がありました。

 

錢母・發財金について

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旧正月には、「紅包」、「發財金」、「錢母」などが、参拝者に配られます。

左が北港武徳宮でもらった「發財金」、右が北港朝天宮でもらった「錢母」です。
「發財金」は、このお金を使用することで、より多くのお金を招く効果があると言われています。本来の意味は、廟から借り入れるお金のことを指します。

「錢母」は、お財布にいれたりすることで金運を上げる効果があるようです。

 

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「錢母」と言えば、南投県にある竹山紫南宮のものがとても有名です。ここは春節の時期に台湾でもっともにぎわう廟の一つであり、特に初四にはものすごい人出となります。

 

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毎年旧暦1月1日に配られる紫南宮が製作する独自の「錢母」は、多くの人を惹きつけ、早い人は数日前から並び始めます。当日朝には7万人以上が7kmに渡り列を作ったそうです。

 

最後に

台湾で春節を過ごす機会がある方は、興味があれば、ぜひ一度搶頭香に参加してみてはいかがでしょうか。参加までしなくとも、見物するだけでも十分楽しいですね。また「發財金」や「錢母」は、とてもいい記念になると思います。

 

 

 

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徒 歩 進 香[巡 礼]

 

 

仏教進香・遶境レポート

 

台湾の仏教行事の中にも「徒歩進香」や「遶境」に似たイベントがあると聞きつけ、早速二つのイベントに参加してまいりました。一つは台南市で行われる観音菩薩の里帰りもう一つは高雄市で行われる観音菩薩の地域巡行という仏教イベントです。スタートからゴールまで、イベントの詳細について紹介させていただきます。

 

 

[目次]

 

 

東山迎佛祖

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概要

【東山迎佛祖】

 

主催寺:東山碧軒寺[1844年建立] f:id:balbaltan:20190129105443j:plain

 

《送佛祖》

出発点:東山碧軒寺(台南市東山区

目的地:火山碧雲寺(台南市白河区

開催時期:旧暦12月23日

開催期間:1日

移動距離:約15km

 

《迎佛祖》

出発点:火山碧雲寺(台南市白河区)

目的地:東山碧軒寺(台南市東山区

開催時期:旧暦1月10日

開催期間:1日

移動距離:約25km

 

参加費:なし(申込不要)

参加人数:数千人

特徴:重要無形文化遺産に登録された数少ない仏教行事の一つ。旧正月前に碧雲寺へ向かい、旧正月後碧軒寺へ戻る

住所:台南市東山区東山里218

アクセス:北東山バス停下車30秒(新営駅からバスで25分)

参考HP:

東山碧軒寺全球資訊網-觀音佛祖廟

 

《送佛祖》ルート

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《迎佛祖》ルート 

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行事について

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18世紀初頭、中国から観音菩薩を携えやってきた法師は、現在の台南市白川区にある山のふもとに寺院を建造し、観音菩薩を祀りました。そしてその後山の中腹へと移転しました。それが現在の火山碧雲寺です。しかし19世紀半ばになり、戦乱による焼き討ちや強奪に遭うと、山を下りた平地にある東山に簡素なお寺を建設し、そこに観音菩薩(正二媽)を安置しました。それが現在の東山碧軒寺になります。
その後毎年年越しの時期になると、正二媽は碧雲寺に里帰りし、年末年始の時間を「実家」で過ごすようになったのです。
毎年旧暦12月13日早朝、信者は正二媽を神輿に載せて碧軒寺を出発し、碧雲寺まで昔ながらの道を歩いて15kmの道のりを帰ります。
そして年越しの後、旧暦1月10日深夜に帰路につき、多くの信者は松明を手に山道を歩きます。往路復路の道は異なり、復路の方がやや長くなっています。
 
送佛祖レポート

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当日神輿は朝7時ごろ出発となるため、近くの街に前泊し始発のバスに乗りました。6時すぎに碧軒寺に到着すると、すでにそこには長い長い行列ができています。並んでいる方に話を聞くと、どうやら結縁品(記念品)をもらえるようです。

 

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まずは仏様(観音菩薩)にご挨拶です。個人的なことや行事が無事に行われることをお祈りしました。

  

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廟の外では参加者に無料の朝食が振舞われており、その前の道には、500m以上に及ぶ長い長い列が出来ています。一体なんの行列でしょうか? 神輿が出発すると理由はすぐにわかりました。「鑚轎脚」を待つ行列だったようです。

 

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そしてなんと、乩童の姿を見かけました。乩童は道教特有の存在だと思っていたのですが、仏教イベントにも参加していたことに驚きです。

 

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子どもたちによる陣頭です。みんな長い木の棒を持ち歩いています。小さい子もいてとても可愛いですね。ほかには菅笠を手にした老人のグループぐらいで、陣頭はとてもシンプルです。 

  

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多くの住民の方が「擺香案」(机の上に食べ物を並べ線香を供える)をして、熱心に拝んでいます。

 

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頭旗グループに追いつきました。頭旗に頭燈、なんだか道教の進香にそっくりです。

 

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ルート上には所々に写真のような補給ポイントがあります。頭旗に追いついたあたりで、進香仲間の知り合いに出会いました。そこからしばらくは雑談しながら歩きましたが、 基本一人で歩くのが好きなので、しばし一緒に歩いた後は、再び自由行動です。

 

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最初の中継ポイントに到着です。どう見ても道教の廟ですね。お参りして先に進みます。「古香路」と呼ばれる昔ながらの山道までには、再び神輿と合流する計画です。 

 

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学校はすでに春節の休みとなったようで、このイベントにはとても多くの子どもたちが参加していました。きっとハイキングのような感じなのでしょう。

 
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こちらの中継ポイントでは大根餅が振舞われており、美味しくいただきました。 頭旗から大分先行してしまったようで、周りに人はかなりまばらです。

 

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ここも昔は舗装のない山道だったのでしょう。遠い昔に想いを馳せながら歩き続けます。青空の下歩く田舎道は気持ちがいいですね。

 

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次の中継ポイントでは、お参りの後また軽食休憩です。時間調整のために、すこし長めの休憩をとりました。

  

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だんだんと上り坂になってきました。参加者のおばあさんたちと雑談しながら坂を上っていきます。 この区間は、竹林を吹き抜ける風を浴びながら気持ちよく歩けました。

 

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いよいよ山道「古香路」に突入する前最後の中継ポイントです。エネルギーを補給しながら、神輿の到着を待ちます。少し休憩していると、神輿に続いて、参加者の方々も続々と到着し始めました。

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昔ながらの山道である「古香路」に向かって出発です。最後は神輿と一緒にゴールを目指します。

  

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少しずつゼーゼーハーハーと息が切れはじめてきました。山道はだんだんと険しさを増していきます。 また足元が不安定なため、みなうつむきながら山を登っていきます。想像以上に険しい山道に、その後私もすこし遅れ始めました。

 

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写真ではなかなか伝わりませんが、かなりの急こう配です。 

 

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急こう配の前では、神輿チームはしばし休憩を取り、体力を回復させます。 

 

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神輿が信者を引き連れ急こう配を上ってきます。古香路のハイライトらしく、多くの人たちが坂の上でカメラを手に神輿の到着を待ち構えていました。

 

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一番の難所を越えると、ようやく先が見えてきました。

 

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当日は本当にいい天気に恵まれ、気持ちよく歩くことができました。ここから先は、神輿より少し先行します。

 

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ここでやっと枕頭山の山頂が見えてきました。美しい景色に、疲れた身体も癒されるようです。

  

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いよいよゴールの碧雲寺が視界に入ってきました。この美しさを、写真では表現しきれないところが残念でなりません。

 

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碧雲寺までの最後の道は、神輿や多くの信者の方たちとともに歩きます。 

 

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おばあさんが杖を手にここまで歩いてきたようです。その信仰心の強さに、感動すら覚えました。

 

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碧雲寺前駐車場からの眺めもいいですね。 ここまで登ってきました。

 

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そしてようやく目的地の碧雲寺に到着です。他の参加者の皆さんとともにお参りをし、これで終了となりました。お寺を出てすぐに碧軒寺まで戻る送迎バスの列に並びましたが、結局この時間が一番疲れたように思います。東山に戻り、碧軒寺にお礼の報告をして帰路につきました。

 

 

 

羅漢門迎佛祖

 

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概要

【內門紫竹寺羅漢門迎佛祖遶境活動】

 

主催寺:内門紫竹寺[1733年建立]

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開催時期:不定

開催期間:4日間(2019年より土日のみ開催)

移動距離:約76km(4日間計) 

 

参加費:なし(申込不要)

参加人数:1万人以上

特徴:重要無形文化遺産に登録された仏教行事の一つ。お寺の周辺の地域を4日間に分けて巡行する。

住所:高雄市內門區觀亭里中正路115巷18號

アクセス:観音亭バス停下車1分(台南駅からバスで約85分)

参考HP:內門紫竹寺 

 

行事について

200年以上の歴史を有し、内門区および周辺地域が参加する宗教行事です。さまざまな儀式や陣頭が有名であり、区内全住民が総動員で参加する、高雄における盛大な民俗文化行事の一つとなっています。1969年、政治的な要因で分離し建立された内門南海紫竹寺が独自に遶境を実施するようになり、2010年に高雄政府の調整により、両寺が初めて共同で遶境を行い、その後は3年ごとに交代で実施することになりました。2018年から3年間は内門紫竹寺が主催を行い、2019年にはこれまでの4日間連続の実施から、土日2回計4日間実施へと変更となりました。その背景には、宋江陣などの陣頭に参加する地元民の休日調整が困難という問題があります。また内門紫竹寺が管轄する遶境が行われる地域では数々の不思議な出来事が起きており、それも強い信仰心へとつながっているようです。

 

迎佛祖レポート

もともと参加する予定は全くなかったのですが、ほかの進香が途中リタイアとなったため、急遽知り合いが進めてくれたこのイベントに参加することとなりました。

公共交通機関で朝7時の出発に間に合わせるためには、現地に前泊する必要があります。当日乗せて行ってくれるという方もいましたが、自力で行くことにしました。紫竹寺には香客大楼がないため、近くの街旗山に前泊して、当日早朝タクシーで向かうことにました。

 

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旗山は初めて訪れましたが、佛光山と合わせて泊りがけで観光に来たいと思えるような、心地いい雰囲気に包まれた街でした。宿泊先は、台湾の知り合いに、「そんな安いところがあるの!?」と言われるような安宿でした。ちなみに旗山から紫竹寺までタクシーで250元です。

 

f:id:balbaltan:20190322183826j:plain6時過ぎに到着するとまばらだった参加者も、お参りをして辺りをぶらついている間にだんだんと集まってきました。

 

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澄み渡った青空の下、三基の神輿の後に続きます。敬虔な信者の皆さんはみな太い線香を手に歩いています。神輿の近くはすごい人ごみです。

 

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多くの信者の方が神輿の後ろに続いています。私自身、遶境はあまり好きではないのですが、このように多くの神輿に付き添う「隨香客」が参加するイベントは、その限りではありません。

 

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神輿の後ろは信者の方々に譲り、私は神輿より先行して歩きます。アップダウンが続く山道ですが、青空の下、田舎道を歩くのは心地いいですね。

 

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頭旗グループを追い越すと、周囲を歩く参加者の姿は大分まばらになってきました。

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立ち寄り先の廟では、どこでも盛大なお供え物が準備されています。

 

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このイベントで最も感動したところは、地元の敬虔な信者の方々です。山道を進むと多くの集落を通過します。そのほとんどの住民の方が写真のように、飲み物や食べ物を準備して私たちの到着を待っていてくれます。中にはビールやたばこまでありました。これは東山迎佛祖では見られなかった光景です。東山迎佛祖では、寺の服務車や立ち寄り先の廟が飲み物や食べ物を提供してくれておりました。正直いただいた飲食の量は東山迎佛祖と変わりませんが、やはり廟が準備したものと、地元住民の方が提供してくれたものでは、そのありがたみが全く違います。

 

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こうしたイベントでは、「擺香案」というお供え物を準備し、線香を手にし、金紙を焼いて待つ信者の方々の姿をよく目にしました。しかしこのように多くの住民の方々が飲食を提供しているイベントは、私が知っている限り、大甲媽祖や白沙屯媽祖の進香イベントぐらいです。こうした「人情味」こそ、道教イベントが私を惹きつけてやまない一番大きな理由になります。

 

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途中道を間違えて、2kmほど遠回りをしてしまったため、その後再び神輿の隊列に合流しました。このイベントで素晴らしかったのは、一定距離ごとにごみ袋が設置されていたことです。そのごみ袋のおかげで道が違うことにも気づけました。残念だったことは、バイクの多さです。山道を非常に多くの参加者のバイクが行ったり来たりしており、徒歩参加者にとっては歩きづらい状況となってしまいました。

 

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昼食会場に設置された「流水席」です。ここまで大規模なものは初めてみました。「流水席」とは、大きな入れ物に盛られた食事を、参加者が思い思いに器に盛り付けて食べるといった食事の形式です。進香や遶境では、よほど小規模のイベントではない限り、お弁当ではなく、こうした形で食事が準備されています。

 

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南海紫竹寺まで神輿に付き添った後は、ひとり先を急ぎました。神輿が内門紫竹寺まで戻るのは20時ごろになるため、そうなると帰りの電車に間に合わなくなってしまいます。そこで神輿より先に内門紫竹寺へ戻り、お参りを終えると、帰路につきました。

案内では22kmとなっていましたが、多少遠回りをしたものの、当日の歩行距離は30kmを超えていました。

 

最後に

仏教独自の「徒歩進香」や「遶境」を期待して参加しましたが、残念ながら、実際はどちらのイベントも道教の進香や遶境イベントとほぼほぼ変わりがありませんでした。

仏教:郊外の山の中に大きなお寺があり、信者はそこで修行する。

道教街中に廟が点在し、信者は日々お参りに訪れる。

もともと台湾の仏教と道教には、ざっくりとこのようなイメージを持っていました。台湾では仏教と道教の境界線はかなりあいまいであり、あまり変わりがないという話もよく耳にしてきましたが、現実問題として、想像以上に融合しているようです。特に観音菩薩は、仏教、道教の間に存在する一番あいまいな仏様(神様)なのかもしれません。

しかし東山迎佛祖、羅漢門迎佛祖のどちらとも、タイミングが合えば、ぜひもう一度参加してみたいと思えるイベントでした。

 

 

 

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徒 歩 進 香[巡 礼]

 

 

白沙屯媽祖進香一問一答

 

進香の参加を申し込んだ際に配られる白沙屯媽祖進香に関する疑問に回答したチラシです。これから参加される方の基礎知識として、その内容をご紹介させていただきます。

 

白沙屯媽祖進香については、下記ページをご確認ください。


 

【白沙屯媽祖進香一問一答】

 

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[進香前]

Q.「進香」ですか? それとも「遶境」?

A.古来より、白沙屯拱天宮では「進香」という名を使っています。ですので、進香!です。

 

Q.進香の日程を教えてください。

A.毎年旧暦12月15日の午後1時に、擲杯の占いにより媽祖にお伺いをたて決定します。月、日、時間の順に決定され、このため毎年の開催日数は定まってはいません。

 

Q.申込はいつから始まりますか?

A.旧暦12月15日に日程が決定した後、Facebookにて詳細を発表します。https://www.facebook.com/bstmz/

  

Q.進香に申し込みをするにあたり、参加資格の制限はありますか?

A.両親やまだ結婚していない兄弟が亡くなってから一年未満の場合、もしくは葬儀に参加し棺に入る前の遺体を目にした人は参加してはなりません。その他については特に制限はありません。

  

Q.進香に参加したいのですが、どのように申し込めばいいですか?

A.廟を訪れて直接申し込みをしてください。申込者は旧暦12月15日以降に自ら白沙屯拱天宮に来て申込書を受け取ってください。その後受付日がFB上にて発表になった後、申込に訪れてください。(その際は知り合いの方にお願いしてもかまいません)

  

Q.進香に参加する際、申込は必要ですか?

A.1. 白沙屯媽祖進香の主な目的は、朝天宮で行われる「進火」と呼ばれる儀式です。申込者の方々の姓名は祈祷文の中に記載され、北港朝天宮の炉にて焼かれます。その灰は「香擔」に入れられ、火を絶やすことなく拱天宮まで持ち帰られます。

2. 沿道で食事や飲み物を準備している信者の方々は、申込者の人数によりその必要な量を判断しています。 

 

[進香中]

Q.進香のルートは?

A.白沙屯媽祖進香では、事前にその日程のみが決められ、ルートは決まっていません。進む方向は「行轎」という方式で媽祖により指示がなされます。これは神の意思であり、決して遮ってはいけません。

  

Q.進香中の食事は、精進料理にすべきですか?

A.頭旗が立てられてから3日間は精進料理(肉抜きの食事)にしなければなりませんが、進香中の食事に制限はありません。

  

Q.進香道中での食事はどのようにすればいいですか?

A.進香の沿道では多くの信者の方々が飲食を無料で提供しています。香燈腳の皆さんは常に感謝の心を忘れず、必要な分だけを受け取り、決して無駄にしてはいけません。もし食事の提供を受けられなくとも、香燈腳は自らそれを解決し、どんな状況においても柔軟に対応しましょう。

 

Q.進香中の宿泊はどうなりますか?

A.1. 白沙屯媽祖進香ではルートが決まっていないため、事前に宿泊を手配することができません。北港に到着する日も、現地では十分な宿泊施設が準備されていませんので、自ら宿泊場所を探してください。

2. 「観光バスプラン」を申し込んだ参加者は、神輿がその日の目的地に到着した後、すみやかにドライバーもしくはアテンド係と連絡をとり、以下の方法で宿泊場所を選んでください。

① ドライバーもしくはアテンド係が手配した宿泊施設に宿泊する。

② 自ら宿泊先を探すか、神輿の目的地近くで就寝場所を探します。その際はバスの出発を妨げとならないよう、速やかにバスから荷物を受け取ってください。

  

Q.進香での注意事項やタブーはありますか?

A.1. 頭旗、香擔、神輿、神像はみな神聖なものであり、決して触ったりしないように注意してください。

2. 神輿の進む先や道の選択を行う際には、速やかに場所を開け、現場が混乱しないよう心掛けてください。

  

Q.「起馬」「下馬」はどのような意味ですか?

A.「起馬」は媽祖の神輿が出発する前、頭旗がまだ神輿の脇に立てられている時に、神輿の前で出発の挨拶をすることを言います。

「下馬」は神輿がその日の活動を終え、頭旗がその場に戻ってきた際、その日の終了の挨拶をすることを指します。

 

 [進香後]

Q.「往復徒歩」「片道徒歩」の錦旗を受け取ることができる資格とは?

A.「往復徒歩達成」とは、毎日の出発到着において、かかさず「起馬」「下馬」を行い、かつ進香の全行程を車やバイク、自転車などの交通手段を利用せず、媽祖の神輿とともに全行程を歩き通すことを指します。

「片道徒歩達成」は、日々かかさず「起馬」「下馬」を行い、北港までの往路、もしくは白沙屯までの復路を完全徒歩で達成することです。

 

Q.「往復徒歩」「片道徒歩」の錦旗はどのように申込みまた受取ることができますか?

A.いずれかを達成した人は、媽祖像が拱天宮に安置された後、媽祖に「下馬」の報告を行います。その後廟が指定した時間、場所において、氏名を登録し、その場で錦旗を受け取ります。登録の受付けは「開爐」の儀式が終了するまでとなります。

もし錦旗が不足し当日受け取ることができなかった人は、その場で登記だけを行い後日改めて受け取るものとし、日時はその場で伝えるものとします。ただし期限を過ぎても受け取りに来ない場合は、その権利を放棄したものとみなします。

                                 以上

 

 

 

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さらに深く突きつめてみたい方は、進香関連の本もいろいろ出版されていますので、ぜひ購入してみてください。 

 

 

 

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徒 歩 進 香[巡 礼]

 

 

遶境参加レポート

 

街中で時折見かける遶境ですが、私も何度か隊列の後について歩きました。しかし実際歩いてみると、やはり他のみなさんと同じ帽子をかぶりシャツを着て、メンバーの一員として歩いてみたいと感じるようになりました。

 

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これまで、遶境と一緒に歩く徒歩イベントやよくお参りに行っていた廟の主催する遶境のメンバーとして参加したことがありました。とはいっても、一緒に歩きながら少し手伝ったぐらいです。そして今回、全く知らない廟の遶境に参加してみよう!ということで、申込から参加、遶境での状況まで、写真を交えてご紹介させていただきます。

 

[目次]

 

 

概要

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【鹽水護庇宮 歳次戊戌年南巡卅六庄香科】

 

主催廟:鹽水護庇宮

期間:5日間

時期:通常の遶境以外に、より広い範囲の地域をめぐる北巡と南巡を不定期に実施。南巡は12年ぶりの開催。

参加費:なし(ボランティア)

移動距離:約150km

特徴:400年以上の歴史を有し、鄭成功ともゆかりのある古刹。福建湄州朝天閣から分霊された媽祖を祀る。

住所:台南市鹽水区中正路水正里16鄰140號

アクセス:護庇宮バス停すぐ(新営駅からバスで約25分)

 

申込

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今回の遶境メンバー(ボランティア)の募集は、徒歩進香仲間からの情報で知りました。画像の内容は「いついつ遶境をやるので、遶境メンバーとして参加いただけるボランティアを募集します」というものです。遶境でのこのような募集は、進香に比べかなり少なくなっています。なぜなら遶境のほとんどが、友好関係にある廟からの助っ人やお金を払って人を集めることでまかなっているからです。

ただ当初参加するかどうかで悩みました。それは屏東県で行われる「東港東隆宮戊戌正科迎王平安祭典」と日程が被っていたことによります。それでも見知らぬ場所での遶境参加というシチュエーションに興味があり、今回は鹽水護庇宮を選びました。

 

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主催廟は「鹽水護庇宮」(別名:月港護庇宮)、天上聖母媽祖)を祀り、鹽水烽炮で有名な鹽水武廟がある台南市鹽水区に位置しています。今回の遶境について検索してみましたが、メンバー募集に関する情報が見当たらなかったので、おそらくあまり表には出していないのかもしれません。

 

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事前に廟の担当者の方に電話で詳細を尋ねた後、新営太子宮を訪れた帰りに直接お伺いし、お参りと申し込みを済ませました。私のような地元ではない外部からの申込は少ないようです。

 

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鹽水護庇宮は湄洲媽祖を祀り、長い間この地を見守ってきた歴史ある廟になります。

 

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写真のようにすでに遶境の準備が始まっていました。鹽水はこじんまりとしたいい感じの街ですね。

 

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昔、「一府二鹿三艋舺四月津(一台南、二鹿港、三台北、四鹽水)」と言われていたように、この鹽水の街が栄えていた当時が偲ばれます。

 

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廟の受付では、名前、連絡先、参加したい日程を伝え、帽子とシャツを受け取りました。そして待ち合わせ場所、担当する役割、夜の就寝場所等について確認を行い、当日お世話になる団長さんと顔合わせをしました。他に申し込んだ人がいないせいか、受付を完了するまで相当骨が折れました。

 

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遶境は五日間の日程で、鹽水区周辺の町や村を広範囲に巡行します。距離はそれほどではなさそうですが、深夜までの行程もあり、時間的に大変そうな印象です。今回は五日間の内、休みとの関係から三日目と四日目の二日間のボランティア参加を申込みました。

 

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申込から数日後、遶境のために設置された鹽水護庇宮のゲートを大型トラックがぶち倒し、ニュース報道されていました。

 

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そしてなんと再び台風が台湾に向かっており、当日果たしてどうなるのか天気予報を注視する日が続きます。

 

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フィリピン上陸後勢力を弱めながらも、もはや完全に狙いに来ています。

 

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そこで雨対策用にサンダルとカッパを新調し、当日に臨みました。普段履いていたクロックスもどきのサンダルでは、長距離を歩く上で耐久性に問題があったからです。値は張りますが、結局本物に戻りました。

 

参加初日

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当日は朝5時半集合と言われていたので、前日夜には現地入りをしました。朝から雨がぱらつき、気温は21度と肌寒く感じます。5時過ぎに到着すると、廟にはまだ誰も集まっていません。

 

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出発地点まで送迎してくれるバスが来ました。しかし乗り込んだのは私一人。そこから車で15分程度の場所にある本日のスタート地点となる廟に向かいます。

 

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スタート地点の廟ではぱらぱらと遶境メンバーが集まり始めています。早速先日挨拶をした団長さんの姿を探します。

 

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設置されたテントの中では簡単な朝食が準備されていました。

 

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6時近くになると人も大勢集まり始め、いよいよ出発です。しかし私が担当するはずだった「擔馬草水」の道具が準備されていません。ボランティアが必要との要請に応募しても所詮こんなものですね。

これに限らず今回のイベント全体を通して、ボランティア参加者に対する扱いの悪さが際立っていました。神様への奉仕とはいえ、これでは人が集まらないのかもしれません。実際廟の関係者以外はほぼ日当が出ているので、わざわざボランティアなどに申し込む人などいないのかもしれません。

遶境イベントの中には、ほぼボランティアだけで実施されているものもあります。ただそれは、信仰心に篤い信者が多い廟に限られるでしょう。

 

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「擔馬草水」とは、このように神様の兵馬の食事となる草や水を載せた天秤を担ぐ役割です。

 

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同時にボランティア募集されていた「天地掃」です。結局見かけたのは擔馬草水1名と天地掃2名だけでした。

 

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本日の遶境には鹽水護庇宮以外に20程度の友好廟から神輿が参加しています。最終日には100近い廟が参加するようです。

 

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各廟の神輿が続々と出発していく中、手持無沙汰の私は、仕方なく最後の神輿と一緒にとりあえず歩き始めました。神輿は車輪のついた台車にのせて引っ張る山車のようなタイプです。

 

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小雨が降ったりやんだりするあいにくの天候の下、遶境の長い隊列が進みます。至る所で爆竹と花火が鳴り響いています。

 

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せっかく来たのにやることもないので、団長さんと神輿グループの方に了承いただき、神輿を引っ張るグループに急遽仲間入りをしました。

 

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本日の遶境は農村地帯の村々をめぐります。普段見ることのない古い家並みが続いてます。神輿はかなり重量があるため数人で引っ張っていもかなり大変です。

 

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村々では多くの住民の方々が「擺香案」(家の前テーブルを置き、お供え物や線香を供えたり、金紙を焼いたりする)をして神輿の到着を待っていることに驚きました。こうした場所に遶境が来ることは少ないため、それだけ貴重な機会なのかもしれません。

 

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道の所々に写真のような袋に入った服が置かれ、その上を神輿が通過します。これによりその服の持ち主の健康や幸運を祈願する意味合いがあるそうです。 

 

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途中途中で廟に立ち寄り、お参りをして、お供え物を受け取ります。少し青空が見え始めていますが、小雨が降ったりやんだりという天気が続きました。

 

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立ち寄り先の廟にはこのような「香條」が事前に貼られ、遶境や進香の到着を信者の方々にお知らせします。

 

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家並みが途切れると、車に乗りワープします。始まってから何度も隊列が止まり、路上で待たされる時間が非常に長く、午前中ですでに2時間以上予定から遅れています。

 

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次の目的地である廟から乩童が出迎えに来ました。今回の遶境では非常に多くの乩童を見かけました。いろいろなタイプの乩童がいて興味が尽きません。

 

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今回のような村々を練り歩く遶境では、派手なことはほとんどなく、とにかく農村地帯を歩いて、廟にごく短時間立ち寄りお参りするだけです。しかし地域の人たちにとっては非常にありがたいことなのかもしれません。

 

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村の至る所で線香を手に持ち神輿に乗る神様を拝み、金紙を焼く人たちを見ると、信仰心の強さを感じます。神輿を引っ張っていると、なかなか写真を撮ることができないのがつらいところです。

 

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途中、鹽水護庇宮の神輿から、友好廟の神輿へ助っ人として移動することになりました。

 

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農村地帯をどんどん奥へと入っていきます。普段決して来ることのないようなのどかな場所ですね。神輿の前を進む涼傘の後ろをひたすら歩きます。

 

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昼休憩ポイントとなる廟に到着しました。この時点ですでに予定より3時間以上遅れています。

 

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食事休憩の場所に行くと、食事はほとんど残っていませんでした。そこで幸い近くにあった村の小さなお店でパンを購入しました。

 

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ここに来てようやく遶境の隊列の一部を見ることができました。遶境は進香と違い、自由に前後に移動することができません。それにより隊列の全体を見る機会はほとんどありません。ただ前をあるく涼傘の背中を追うのみです。こうした点から、道教文化を楽しみたいという目的の人にとっては、陣頭のメンバーや信者として参加する人、雇われて来た人たちとは違い、単調さを感じることになると思います。だって、ずぅーっと同じ背中を見ながら神輿を引っ張るだけなのですから。それでも神様や地域の信者の方々への敬意は決して忘れません。

 

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夜になり暗くなっても、ただ黙々と歩き続けます。神輿を引っ張る手もだんだんと力が入らなくなってきました。

 

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夕食休憩となる廟に到着しました。出発の時間が全く分からないため、急いで食事を済ませます。こちらでは廟ごとにテーブルを分けて食事が準備されていました。

 

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辣妹によるセクシーダンスが行われていましたが、残念ながらゆっくり見ているヒマはありません。

 

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あたりが暗くなると神輿はライトアップされます。道端でライトアップされた神輿の隊列を見物すると奇麗なんだろうなあとは思いますが、当然中の人が見ることはありません。

 

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夕食後、神輿の場所に戻るとその姿が見えませんでした。隊列の先頭から一番後方までの間を何度も行ったり来たりしましたが、どうしても見つかりません。その途中見知らぬスクーターに乗ったおばさんから前の方に行ったよと声を掛けられました。そこでふたたび前の方に戻りますがやはり見つかりません。

そんな時後ろから歩いてくる廟の涼傘を見つけホッとしたのもつかの間、その後ろに神輿の姿はありません。話を聞くと、神輿を載せた台車がパンクして修理中とのことでした。神輿が追いつくのを待ちながら、同じ背中の後ろを黙々と歩き続けます。それにしてもあのおばさんは一体誰だったのでしょうか。

 

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予定より大幅に遅れ夜遅くなっても、こうして神輿の到着待っていてくれている人々が大勢います。

 

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廟側が準備した飲み物だけではなく、住民の方々もこうして路上で遶境メンバーに飲み物を提供してくれています。

 

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時間も遅くなり、民家がないところでは車で神輿を引きながらワープすることが増えてきました。

  

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深夜1時を回りようやく目的地である新営太子宮近くに到着しました。ここでも廟の周辺地域を練り歩きます。深夜でも住民の方々は金紙を焼き、熱心に神輿を拝んでいます。

 

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そして午前2時ごろ、本日のゴールである新営太子宮にやっと到着です。本当にやっとという感じでした。写真ではうまく映っていませんが、ライトアップされ非常に美しい姿で我々の到着を待っていてくれました。

 

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しばらくして鹽水護庇宮の神輿も到着し、本日の行程は終了です。みなさん遅くまでお疲れさまでした。一日だけの参加にして早めに帰ろうかと考えていましたが、廟の方から翌日の応援もお願いされ、急遽残ることに決めました。

 

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深夜の夜食タイムです。こうして食べているから歩いているのに逆に太るんですよね。

 

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幸い新営太子宮の香客大楼の一室で休ませていただけることになりました。シャワーを浴び足をケアし寝る準備を整えた頃には、すでに3時を回っていました。翌朝は5時半集合です。

 

二日目

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朝4時半に起きて5時過ぎに廟に行くと、まだそれほど人は集まっていません。昨晩は1時間ほどしか眠れていないので万全とは言えませんが、二日目も頑張って神輿を引っ張ります。

 

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朝食を食べていると、ぞろぞろと皆さん重い身体を引きずり集まってきました。太子宮は鹽水から車で数分程度の場所にあるので、多くの方は自宅に戻って休んだようです。

 

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隊列での順番は廟ごとに決められています。その順番がくるのを待って出発です。本日は30以上の廟から神輿が参加しています。

 

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神輿の引き手からの景色は前日と同じです。早朝から街全体が霧に覆われています。

 

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本日最初の廟に到着しました。ここには三太子の父親である李靖将軍が祀られています。

 

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私が応援に参加した廟の神輿グループです。涼傘1名、神輿4名、まとめ役1名の6名で構成されています。涼傘1名と神輿の3名は「走路工」と呼ばれる雇われ周辺の街から来たメンバー、プラス「義工」(ボランティア)の私1名という構成です。もともと私の持ち場は「工頭」と呼ばれる廟から来たまとめ役が担当しており、途中から私に交代しました。他にも途中廟の関係者と思われる人が、スクーターで周りをちょろちょろしていました。

走路工の日当は役割や時間によって変わってきますが、高くて1日約1万円、低いと3,000円ぐらいでしょうか。神輿の担ぎ手などの重労働の方が必然的に高くなりますが、若い人たちは義工もしくはおこずかい程度というパターンが多いように思います。工頭の日当は通常分にプラスして走路工の日当から中抜きした分が加わります。

 

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今日は早くからワープです。鹽水区のとなりにある新営区の街中までトラックで引っ張ります。霧が晴れ、青空が広がり、日差しも照り始めました。今日は暑くなりそうです。天気がいい分心も軽くなりますが、当然ながら眠たさに変わりはありません。

今回分かったことは、神輿の引き手は持ち場から離れられず、廟に留まるということもないため、トイレポイントにかなり苦労します。そこで水分摂取をかなり控えていました。ちなみにほかの皆さんは普通にそこら中で立ちションしています。民家の庭先だろうとお構いなしです。女性メンバーはそうもいかないので、かなり大変だろうと思います。

 

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神輿を引きながら青空の下を進みます。本日は市街地を遶境ですが、昨日の農村地帯とはうって変わり、家の前で線香を持ち拝む人の姿はほとんど見かけなくなりました。田舎に行くほどまだまだ信仰心が篤いのかもしれません。

 

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廟に着くたびに、このようなお供え物を受け取る儀式が行われます。これ以外にもしその廟に神輿があれば、お互いの神輿を上下に振って挨拶を行います。後がつかえているため、一つの廟での滞在時間は1分程度と短くすぐに出発です。隊列が渋滞し動かなくなる原因はここにあります。

 

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ほかに特にイベントもなく、何かが起こる訳でもありません。ただただ神輿を引き歩くのみです。写真の玄天上帝の廟をお参りした後昼食休憩になり、トラックの荷台でお弁当をいただきました。

その頃には新たに10人近くの廟の関係者たちが集まってきていたため、私はそこで神輿引きの任を辞し帰途につきました。さすがに寝不足と疲れから、電車の中では座ってすぐに爆睡、あやうく乗り過ごしそうになるというおまけつきでした。

2日間の合計歩行数は74,454歩、距離にして約52kmになります。重い神輿を引っ張っていた分だけ疲れはそれ以上ですが、今回は足はもとより腕の筋肉痛が残りました。

 

最後に

これは分かっていたことなのですが、遶境は進香と違い移動の自由がなく、景色も単調なため、イベントを楽しむという点では難しいかもしれません。特にボランティアとして役目を負い参加するには、信仰心が欠かせません。

さらに、ゴミのポイ捨て、檳榔吐き捨て、立ちション、民家侵入などのマナー違反はいつものことですが、こうした点以外にも今回の経験を通して、道教イベントに関わる人たちのもっと深い部分、一番大切な"信仰心"という点について大きな疑問を感じざるを得ませんでした。これは進香よりも遶境の方が顕著なように感じます。

詳しくは書きませんが、ネット上ではこうした伝統文化からかけ離れつつある遶境や進香というイベントを、快く思わない人たちの意見をよく目にします。今回の遶境も例外ではありません。実際私もこのレポートを書く予定がなければ、きっと初日の途中で帰っていたでしょう。後日廟の方と話をする機会があったのですが、やはり同様のクレームが数多く入って来ているようです。

これでしばらく遶境への参加は控え、進香も春の進香期までお休みしようと思います。

 

 

 

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徒 歩 進 香[巡 礼]

 

 

[道教寺院]陽廟と陰廟

 

旅先でいい雰囲気の廟を見かけ、ふと立ち寄りお参りする。おそらく皆さんもこんな経験をされたことがあると思います。でもそれ、本当に大丈夫なのでしょうか?

 

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[目次]

 

 

陽廟と陰廟

台湾の廟には公廟・私廟以外にもさらに重要な分類が存在します。それが陽廟陰廟です。

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※西螺福興宮(陽廟)

皆さんが日ごろ見かける廟のほとんどは陽廟になります。ただもしかすると、気づかずに陰廟へお参りに行っていたかもしれません。陰廟はむやみにお参りに行ってはいけないと言われています。それでは陰廟とは一体どのようなところなのでしょうか。

 

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※鹽水七歲姑娘廟(日本軍に殺された女の子の霊を祭る陰廟)

陽廟は当然のことながら神様を祀っています。しかし陰廟はなんと亡霊を祭っているのです。祭られている亡霊には、有應公、萬善爺、大衆爺、姑娘廟の女鬼、林投姐などがあります。ではなぜ亡霊が祭られることになったのでしょうか。

  

なぜ亡霊を?

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台湾の民間信仰においては、亡霊は神様と人間の間に位置付けられ、そのため亡霊は人としての性質があり、意志や感情を持ち合わせると信じられています。さらに亡霊は人間に危害をもたらすと考えられており、人々は災いを取り除くために亡霊を祭っているのです。その後、亡霊を祭る廟をお参りすると、ある特定の物事において非常に効果があるとされ、多くの人がお参りに訪れるようになりました。それでは、いくつかの伝説について見ていきたいと思います。

 

林投姐は台南に伝わる伝説です。その内容はいくつか種類があるようなのですが、海に出たきり帰ってこなかった夫の帰りを待ち続け、泣きながら死んでいった女性の亡霊だと言われています。村人たちは彼女の怨念を鎮めるため、廟を建設しお参りするようになりました。 

大衆爺廟は、戦乱や疫病で亡くなり放置された死骸を、村に災いが及ぶことを恐れた村人たちが祠を造り、お供え物を供えるようになったと言われています。

有應公(萬善爺)廟では、誰からも祭られることのないさまよう亡霊を祭っています。 

姑娘廟は、未婚の女性の怨霊を祭り、主に女性の方が参拝するようです。

 

このように特定の人物の亡霊が祭られている廟と、不特定多数の無縁仏が祭られている廟があります。特定の人物の場合は、無実の罪で殺された人間、また事件や事故に巻き込まれて亡くなったり、幼くして、もしくは女性が未婚のまま亡くなった場合も亡霊になると信じられていました。

 

日本では?

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※東京神田に位置する神田明神

少し異なりますが、祟りを鎮めるといった点では、日本にも似たようなケースがあります。九州にある太宰府天満宮は、天神様として名高い菅原道真を祀っていますが、もともとの目的はその祟りを恐れ、道真公の鎮魂のためであったと言われています。

東京に位置する神田祭で有名な神田明神には、平将門が祀られています。もともとは将門の首塚を作ったことで、さまざまな厄災がこの地を襲うようになり、将門の祟りをおさめるために祀られたことが始まりだと伝えられています。

 

陽廟と陰廟の見分け方

廟の内部に光が入らず、薄暗くなっているのが陰廟であると言われていますが、実際薄暗い陽廟も多数存在しています。また建物の造りとして瓦部分に違いがあるようですが、いずれにしろ判別は簡単ではありません。

 

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ただこのように光が差し込む、明るい陰廟も数多く存在しています。

 

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神像ではなく、このような大きな位牌のような石碑が祭られている場合は、陰廟であることを疑った方がいいかもしれません。

 

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ただ孔子廟や書院などのように、位牌が祀られている廟も多々あるので一概には言えません。特に南部で多く見かけます。

 

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このような「有求必應」(願いがあれば必ず聞き届ける)という言葉は、特に陰廟でよく見かけます。他には「宮」や「廟」ではなく、「祠」という漢字が名前に使われている場合も注意が必要です。

 

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田舎の方に行くと、このような小さな陰廟を特に山あいの地域で見ることができます。

 

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陰廟には一般の廟のような建物だけではなく、小さな祠のようなものも多く、道端でそのような祠を見かけても決してお参りをしないことです。特に河辺や山の中などに多く分布しています。

 

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このように土地公とともに祭られているケースもあり、注意が必要です。むやみにお参りすることで、悪いものを連れて帰らないように注意してください。

 

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こちらの祠では、土地公のほかに聖公と地基主が祭られています。聖公は恐らく有應公のことだと思われます。地基主については、いろいろな説があるようですが、土地公よりもより狭い範囲に根付いた、誰からも祭られない亡霊だと言われています。家を建てる時は、その地の地基主にお祈りをするそうです。

 

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彰化県を訪れた際、市街地にいくつもの百姓公廟を見かけました。百姓公とは、萬善公の別名ですね。なぜこんなに百姓公があるのか、廟の方に教えていただきました。それによると、昔は平地に住む少数民族の風習により遺体を墓地などには葬らず、そこら中に埋めていたそうです。そのため近年建物を建てるために土地を掘ると、人骨が出てくることがままあり、その供養のために百姓公廟に持ち込まれるとのことでした。

そうなると彰化県に限られる話ではないとは思うのですが、他の地域では山地以外でそれほど見かけたことがありません。昔この地に住んでいた人たちとなにか関連があるのかもしれませんね。また百姓公廟をお参りしても、名前を名乗らなければ大丈夫とのことでした。ただ地元の方は、特に田舎の方では、日常的に百姓公をお参りしているようです。

 

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中にはこの百姓公廟のように、もともとあった墓地が移転となり、跡地に市場が建てられた際、身元の分からない人骨が多数見つかり、それらを祭るために建てられたというケースもあるようです。

 

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こちらは台北龍山寺近くにある大衆爺廟です。名前から陰廟だろうとお参りは避けていたのですが、廟の方から「うちは陰廟ではないよ」との説明をいただきました。でも恐らく陰廟だろうと考えています。

 

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陰廟では誕生祭が行われることもあります。 ということは、こちらの萬善公廟で祭られているのは、特定の人物の亡霊のようです。

 

陰廟へのお参り

お参り時の作法については、陽廟と特に変わりはありません。ただお供えする金紙が異なり、またお供え物については、果物などよりも調理済みの食品や肉料理を好むようです。「服務台」があれば、そこの方に尋ねてみましょう。

 

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※大里杙七将軍廟(陰廟)

私が初めてお参りした陰廟は、台中にある大里杙七将軍廟です。七将軍廟では七将軍や犬神が祭られています。この廟をお参りした際、陰廟という認識は全くなく、すぐそばにある大里杙福興宮をお参りしたついでに立ち寄りました。そして後日知り合いから、陰廟であると知らされたのです。正直なところ、外観からは全く見分けがつきません。ちなみにこちらの七将軍廟は 、"失くしもの" を探す際に非常に霊験あらたかだと言われています。

陰廟をお参りしお願い事が叶った際は、必ず再度御礼参りに訪れないといけないと言われています。大甲媽祖南巡遶境に参加した際、すぐ近くまで行ったため再度お参りに訪れました。その際お願いした失くしものは未だ見つかっていないため、まだ御礼参りには行っていません。

 

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こちらは彰化県で廟巡りをしていた時に、通りがかりに見かけた廟です。廟の前で普通に金紙が売られており、何の気なしにお参りに立ち寄ったところ、実は陰廟でした。そうなると売られているのは「銀紙」ですね。

 

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こちらは南鯤鯓代天府の敷地内にある萬善堂です。皆さん金運アップのお参りをしていたため、財運の神様かと思い私も一緒にお参りしたところ、こちらもまたまた陰廟でした。

 

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余談ですが、台湾人旅行者が日本を旅行する時、神社やお寺の厳かな雰囲気を逆に「陰」だと感じることがあるようです。熱田神宮高野山奥の院の参道など、あの神聖で心が洗われるような雰囲気を、逆に「陰」の氣に満ちていると感じるとは、国が違うと本当に感じ方も違うのですね。

 

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逆に日本人にとって、神社や寺院とは本来静寂に包まれ心静まる場所でもあるので、龍山寺よりも、行天宮の雰囲気の方がしっくりくるのかもしれません。私も行天宮に行くと心が安らぐ気がします。 

 

陰廟と間違えられやすい廟

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※南投指南宮(城隍廟)

よく陰廟と間違えられるのが城隍廟です。しかし城隍廟は陽廟になります。城隍爺は好兄弟(亡霊)の親分とも言われているので、そう思われるのも仕方がないのかもしれません。

 

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※嘉邑九華山地蔵庵(嘉義市

他にも地藏王菩薩を祀る地藏庵があります日本では子どもの守り神である「お地蔵さま」も、道教の世界では地獄の閻魔様のもう一つの姿と言われ、死者を裁くと信じられています。そのため、陰廟のような認識を持つ人もいるようです。

 

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彰化県の南部の方に行くと、このような廟を時々見かけます。一見すると普通の廟のようですが......

 

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中に入ると、このように墓石のような石碑が安置されています。見るからに陰廟のようですが、これは「阿彌陀佛碑」と呼ばれるこの地域独特のもので、水害などから地域を守る仏様に感謝し、邪気を払うために設置されています。陰廟ではなく、日本で言うところの沖縄でよく見かける石敢當のようなものです。

 

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こちらは石敢當が置かれた祠です。魔物をよけたり、邪気を払ったりするための石敢當ですので、陰廟ではありません。日本では石敢當を拝むことはありませんが、台湾では線香などが供えられています。

 

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こちらは石頭公という「石」を祀る廟であり、大木の根元に石が置かれています。そして大樹公と呼ばれる「大樹」と合わせて祀られています。一見すると道教の廟とは異なるため、陰廟と誤解するかもしれませんが、陰廟ではありません。石や大樹に宿る自然の生命力が、病気治癒や子どもの成長を守る力をもたらすと考えられています。また石敢當のような邪気を払う効果もあるようです。日本の神道のような自然崇拝が、台湾の道教にもあるのですね。

 

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土地公廟も半陽半陰と聞いたことがありますが、実際のところは陽廟として考えられています。

 

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※麻豆代天府地獄めぐりの建物

また陰廟ではありませんが、地獄めぐりを体験できる廟がいくつかあります。例えば台南北部にある麻豆代天府、高雄の蓮池潭ほとりにある慈濟宮、彰化の八卦南天宮などです。特に麻豆代天府の地獄めぐりなどは、そのいい感じの古さ加減からぞぞっとくるものがありました。

 

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しかし私が一番不気味だと感じた廟は、南投県にある名間萬丹宮です。こちらの廟では、廃棄されたり、廃廟となり引き取り手のない仏像を引き取り祀っています。その数は六千以上にものぼります。

廟公が亡くなり、現在は有志の方によって管理がされているようです。私が訪れた際は廟の門が閉ざされており、あきらめて帰りかけた時に有志の方が来て扉を開けてくれました。そのせいか廟の内部がまだ薄暗く、ひと際不気味に感じられたように思います。

 

陰廟でのタブー

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陰廟での注意点は、具体的にどのようなものがあるのでしょうか。

1.用もないのにむやみに参拝しない。もし参拝した時は、不浄なものを家に持ち帰る可能性を忘れてはならない。

2.まず参拝する陰廟の性質、タブーについてあらかじめ確認する。一部の陰廟はカップルで訪れてはいけない。また家庭円満をお祈りしてはいけない陰廟も存在する。

3.正月に陰廟を参拝してはいけない。何かに憑りつかれる可能性がある。

4.男性は陰廟で女運を願ってはならない。

5.陰廟への御礼参りについてしっかり理解する。願いが叶った際は、必ず霊に御礼参りをしなければならない。

とにかくこの御礼参りという行為が、陰廟では非常に大切となるようです。

 

代表的な陰廟

ネットで紹介されていた有名な陰廟をいくつかご紹介します。

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※苗栗造橋龍湖宮

・苗栗龍湖宮 水子の霊を祭る

・基隆老大公廟 戦乱で亡くなった亡霊を祭る廟

・新北土城大墓公 金運や刑事案件の解決に効力を発揮

・新北石碇姑娘廟 女性が恋愛運のために参拝

・新北石門十八王公廟 金運やくじ運UP

嘉義大林大眾爺公廟 病気治癒

・大里杙七将軍廟 探し物がある時に行くとよい

・南投集集大眾爺廟 日本軍と関係あり。樹齢七百年のクスノキが有名

・台南五妃廟 夫婦、カップルが忠節を祈る

・高雄苓雅聖公媽廟 夜の世界で働く女性に特に効果あり

・屏東烏龍大聖公媽廟 夫と浮気相手を断ち切らせる

 

[参考HP]

全台十大陰廟看這裡!求財求感情找失物個個都靈驗? | Fanily 粉絲玩樂

 

無縁仏信仰(孤魂信仰)について

ウィキペディアの内容を簡単に紹介させていただきます。

 

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無縁仏信仰は、東アジアにおける民間信仰です。天災や戦争、虐殺、動乱、疫病により亡くなった人、無実の罪で殺された人、犯罪者、交通事故などによる犠牲者、後継ぎがいない死者、幼くして亡くなった人など、こうした死者たちの魂を祭っています。

供養する人のいないことで祟りをもたらすと信じられ、この信仰が徐々に形成されていくことになります。もともとは閩南人や客家などの移民により台湾に伝わり、台湾の民間信仰となりました。

陰に関わる神様を祀っている城隍廟、地藏庵、東嶽殿、閻羅宮などは「神様」を祀っており、陰廟ではありません。両者はまったく違うものなので、混同しないように注意しましょう。

無縁仏は、地域や性別、埋葬の方法などにより呼び名も変わってきます。例えば以下のようなものがあります。

有應公、有英公、金斗公、百姓公、萬姓公、萬應公、萬善公、萬善爺、萬善同歸、無嗣陰公、地府陰公、水流公、水流媽、大眾爺、大眾媽、眾人公、眾靈公、大塚公、大墓公、聖公、聖媽、もしくは某姓公、某姑娘、某仙姑、某仙女、某先生などです。

福建省や台湾では、有應公、萬應公、萬善爺、大眾爺の呼び名が一般的に普及しており、台湾ではほかにも「好兄弟」と呼ばれたりしています。

 

古代、地位の高い人物が無実の罪で亡くなると、死後は神様とみなされ、有應公(無縁仏)とはされませんでした。また亡くなった後、皇帝や朝廷などから称号を与えられた人たちも有應公からは除外され、神様となりました。

中国の民間信仰では、誰からも埋葬されず、供養もされない死者、当時の宗教制度により未婚のまま亡くなった女性、事故や事件などで亡くなった人は、悪霊と見なされました。悪霊たちは成仏することができず、供養を必要としており、また復讐を行おうとすることで、人々は恐れおののきました。そのため、国や地域社会が、まとめて埋葬、供養し、悪霊を慰めることで、人々に平静をもたらしました。

歴代の皇帝は、この無縁仏信仰に対する姿勢を決めかね、時には奨励し、時には弾圧しました。最近の調査により、台湾における無縁仏を祭る廟の多くでは、先住民族である平埔族の遺骨を祭っている可能性が高いことが分かりました。平埔族はもともと平地に住んでおり、弔いの方法が漢人とは異なっていため、漢人が開拓時に、しばしば身元の分からない遺骨を掘りあてたことによります。無縁仏の祭祀については、多くは遺骨が発見されたり、事故や事件が起きた場所に小さい祠、すなわち陰廟を建てて供養を行いました。

 

一般的に、陰廟の多くには扉がなく、門神もいません。扉上方の横木に赤い布が掛けられ、一部の廟では「有求必應」の文字が書かれています。屋根の装飾も一般的な廟とは異なります。祭祀の後には、銀紙や亡霊用の金白銭などを燃やし、紙のお金を燃やすための炉は「銀炉」と呼ばれます。無縁仏信仰が広まるにつれ、廟の建築様式もさまざまに変化し、中には一般の廟と変わらない建物や、さらにはおみくじや乩童がいる陰廟まで存在します。

 

有應公は、通常では考えられない奇跡をよく起こしたことで、悪霊から神様に昇格し、地域の守り神となりました。台湾での習俗として、大病を患い入院する人は、入退院時、病院前に「香案」を設置し、病院内の無縁仏を拝み、その加護に感謝をします。さらには病院周辺に廟を建てるケースもあります。

 

台湾では、幼くして亡くなったり、未婚のまま亡くなった女性は、姑娘廟もしくは娶神主に祭られます。庶民の間において、無縁仏を祭る祭事の多くは、旧暦7月の中元節に行われます。醮祭の最終日には、無縁仏を導く儀式が行われます。

 

陰廟でのタブーについて紹介します。台湾の民間信仰では、一般的に日没後に陰廟をお参りすることは、タブーとされています。ただし博打での勝利や違法なことについてお祈りする場合はその限りではありません。

もし陰廟でお願い事をする場合は、平穏無事を祈るケースなども含めて、後日願いが実現した時には、必ずお礼参りに訪れなければなりません。その際はお供え物を供えます。ほかにも線香を寄進したり、演劇団を招いたり、廟の改築に寄付をするといった方法でも構いません。

 

参考:孤魂信仰 - 維基百科,自由的百科全書

 

最後に

陰廟は特別な目的がない限り拝んだりはせず、もしお参りする際は、十分その性質を理解した上で訪れて下さい。

台湾に伝わる怖い言い伝えとしてはこれ以外にも、台中の「紅衣小女孩」や「幽霊船」、さらには中元節の「好兄弟」や「魔神仔」、「肩叩き」などがあります。そして恐ろしい風習として、「冥婚」や彰化の「送肉粽」などが現代でも残っていますので、興味がある方は調べてみてください。そして良くないものに憑りつかれた可能性がある場合は、廟に行き収驚を受けるようにしましょう。

道端に赤い封筒が落ちていても、くれぐれも拾わないように... 

 

 

 

 

 

 

 

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徒 歩 進 香[巡 礼]

 

  

[道教寺院]公廟と私廟

 

道教の廟は大きく分けて2種類が存在します。それが「公廟」「私廟」です。私廟へのお参りは注意した方がいいという話も耳にします。それではどのような違いがあるのでしょうか。

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[目次]

 

 

公廟と私廟

公廟は信者の方々やその地域の人たちがお金を出し合い建設した公の持ち物であり、管理委員会によって運営されています。それに対して、私廟は個人が建てた廟です。どちらもお参りに立ち寄ることは問題ありません。

 

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※西螺廣福宮(公廟)

こちらが公廟です。台湾でよく見られる一般的な廟になります。公廟は許可なく入ってお参りしても、何ら問題はありません。お参りの方法については、詳しく紹介されているサイトがいくつもありますので、ここでは割愛いたします。参拝の際はまず廟に祀られている神様が何なのかを確認してから、お参りする内容を考えた方がいいでしょう。

 

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※透天一階にある私廟

こちらが街中でよく見られる私廟です。多くはこのような透天厝と呼ばれる建物の一階もしくは最上階にあり、個人が管理している小さな廟になります。一見してすぐに私廟とわかり敷居も高く、ほとんどお参りに行くことはありません。しかし私廟の中にも大きな建物の廟が存在し、そうなるとなかなか見分けがつきません。

 

公廟、私廟の見分け方

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※この立派な廟も私廟だそうです。

知り合いの家の近くに廟があり、遊びに行った時はいつもお参りに寄っていたのですが、ある日知り合いから「あの廟は私廟だからあまりお参りに行かない方がいいよ」と言われました。しかし大きな建物の廟となると、外部の人間にはなかなか判断がつかないものです。ではどうやって見分ければいいのでしょうか。

 

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ポイントは廟の管理人である「廟公(婆)」がいるかどうかです。公廟の場合、財団法人化され管理をされていますので、日中であれば必ず廟内に廟公がいます。そして廟公の座っている机の近くには、行事日程が書かれたホワイトボードが設置されています。100%という訳にはいきませんが、これでかなりの確率でわかると思います。よくお参りに行く廟の場合は、それとなく廟の方に公廟なのか私廟なのか尋ねてみましょう。

 

私廟を避ける理由

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それでは、なぜ私廟にはあまりお参りに行かない方がいいのでしょうか?

まず一番は他人の敷地に入りこみ、そこにある神棚をお参りをするような心理的抵抗感からでしょうか。

二つ目に神像や廟の管理がしっかりなされていない可能性があるという点です。

三つ目として、お金の流れが不透明という問題です。私廟は公廟と違い、資金の流れを公開する必要がありません。さらに廟の役員が好き勝手にやっている可能性が否定できません。つまりお賽銭や寄付金などのお金がどこに流れているのか分からない、政治と関わりを持っていたり、裏の世界と繋がりがあるかもしれないということです。さらには運営内容が法に触れている可能性があるかもしれません。

 

土地公は公廟? それとも私廟?

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かの有名な竹山紫南宮も実は私廟なんだそうです。そうなるとますます分からなくなりますね。

 

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土地公の廟は小さくても公廟に入ると思うのですが、登記されていないところがほとんどという話も聞きます。竹山紫南宮も歴史的にそのような理由があるのかもしれませんね。ただ一般的には地域の皆さんで管理しているので、お参りしても問題ないでしょう。

 

家廟について

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こちらは彰化県で見かけた「張氏家廟有義堂」という廟です。こちらは家廟という私廟になり、さらに「張」という姓の一族のみが参拝します。そこで関係ない人は立ち入らない方がいいでしょう。

以前南投県でも「張琯溪公宗祠」という廟を見かけましたが、入口には関係者以外立ち入り禁止の看板が掛けられていました。その時初めて家廟という存在を知りました。廟名の最初に「姓」がある場合は、家廟である可能性を考えた方がいいでしょう。

 

小さな祠について

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道端にある小さな祠は私廟が多いと聞きました。公廟、私廟を問わず、小さな廟や祠はむやみに拝んではいけません。なぜなら次に紹介する「陰廟」が多く、"なにか"を連れてきてしまう可能性があるからです。

 

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五営将軍の小廟ならば問題ありませんが、よく分からないうちはやはり避けた方がよさそうです。

 

  

 

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徒 歩 進 香[巡 礼]

 

 

進香期レポート

 

ここまで徒歩進香について、詳しく紹介させていただきました。しかし進香はまだまだ奥深く、実はもう一つ楽しみ方があります。それが「進香期」の見物です。

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[目次]

 

 

進香期とは

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以前少しだけ紹介をしましたが、進香のうち徒歩で行われるものはほんのごく一部のみであり、99%以上の進香は観光バスに乗り行われます。バスに乗り現地入りし、陣頭は駐車場から廟までの間で行われます。そこで我々は廟で待ち構え、さまざまな進香団の陣頭を見物をするのです。

その進香が集中する時期を「進香期」と呼び、多い廟では1日あたり大小さまざま100グループ以上の進香団が訪れます。進香期は一般的に神様の誕生日前後となるので、見物に行く場合は誕生日前数週間の週末が狙い目です。

遶境の場合では、巡行している長く続く陣頭を路上で見物しますが、それに対して進香期では、波のように押し寄せる短い陣頭を廟で待ち構えて見物することになります。

 

人気の高い神様、進香でにぎわう廟

台湾で最も多く祀られている神様はおそらく福徳正神(土地公)でしょう。その次に王爺、天上聖母(媽祖)、玄天上帝などの神様が続きます。 

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※媽祖像

 

<各神様の誕生日>

・福徳正神:旧暦二月二日

・王爺:旧暦四月二十六日、四月二十七日、六月十八日、八月十五日、九月十五日...

・媽祖:旧暦三月二十三日

・玄天上帝:旧暦三月三日

※王爺の誕生日がなぜたくさんあるのかについては、後ほど説明させていただきます。

 

これからわかるように、旧暦三月前後に多くの進香期が集中しています。

 

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※松柏嶺受天宮

進香期がにぎわう廟、つまり分霊が多い廟は以下の通りです。

・福徳正神:恆春高山巖福德宮(屏東県恆春鎮)

・王爺:南鯤鯓代天府(台南市北門区)

・媽祖北港朝天宮(雲林県北港鎮)、大甲鎮瀾宮(台中市大甲区)、鹿港天后宮(彰化県鹿港鎮)

・玄天上帝:松柏嶺受天宮(南投県名間郷)

ただし福徳正神の進香はあまり多くないかもしれません。

 

進香期見物に出発

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※今回の進香期見物の拠点となった台南市北部の新営駅前

今回は中壇元帥(太子爺)と王爺(呉府千歳)の誕生日が近いということで、週末を利用し台南市北部にやって来ました。それぞれの神様を祀る代表的な廟に進香期の見物に行きます。台南市の有名な廟の多くは中西区近辺に集中していますが、北部にもいくつか点在しています。

進香期の見物は春に行った松柏嶺受天宮以来となり、ちょっとわくわくしながらの出発となりました。

 

新営太子宮(中壇元帥)

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まず最初に訪問したのは、中壇元帥の廟として最も有名な新営太子宮です。新営駅からバスで30分ほどの距離に位置しています。

 

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それでは道教でも人気の神様の一柱である中壇元帥について簡単にご紹介します。

 

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中壇元帥というとあまりピンと来ないかもしれませんが、3人の子どもの神様が踊る陣頭をどこかで見たことがあるかもしれません。そのうちの一人が中壇元帥です。中壇元帥とは本来役職名であり、名前を哪吒と言います。残り二人はお兄さんの金吒と木叉、ちなみに父親は李靖です。

中壇元帥は地域の守り神「五営兵将」のリーダーであり、日々神兵とともに街を巡回し平和を守っているんですね。そうなると上司は玄天上帝なのでしょうか。中壇元帥にはいろいろな逸話がありますので、興味がある方はぜひ調べてみてください。かなり暴力的な神様です。

 

新営太子宮の進香期をレポート

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新営太子宮にお昼頃到着すると、廟は進香団と見物客ですでにとてもにぎやかです。

 

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まずは廟のすぐ目の前にある旧廟をお参りします。こちらでも陣頭が行われています。

 

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よく見かける誰も観ていない布袋劇が演じられていました。神様が観ているのかもしれませんね。

 

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続いて本廟をお参りするため、他の参拝客に続いて建物の中へと入ります。

 

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以前訪れた時にはなかった礼拝用の台が設置されており、奥までは入れないようです。人ごみの中で神様にご挨拶します。

  

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廟の前には多くのお供え物が供えられています。

 

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金紙(紙のお金)や線香が売られています。金紙の価格は、100元という廟とお気持ちを入れてくださいという廟があります。 

 

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こちらでは廟グッズが売られています。

 

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金紙を焼く金炉は煙が途切れることがありません。

 

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廟の外に出て空を仰ぐと、屋根の上で輝く太子の像が印象的です。

 

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お参りを終えたら、いよいよ進香団見物が始まります。廟から数百メートル先の路上より、進香がスタートします。

 

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廟前の道路は進香団であふれかえり、その中に早速「乩童」の姿を見つけました。進香期見物のお目当の一つはやはりこの神様が乗り移る存在である乩童ですね。玄天上帝や王爺、中壇元帥の進香団では、乩童の姿を見ることができます。媽祖でも見かけます。

 

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乩童は果たして本物なのかという点については、正直なところ半信半疑です。中には一部本物がいるかもしれませんが、多くは演技だろうなと思っています。それを含めて見物してみると、いろいろ楽しいですよ。

 

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このおばあさんも乩童なのでしょうか。

 

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進香団ごとに毎回大量の爆竹が準備されます。

 

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爆竹の音が鳴り響き、乩童は裸足で火のついた爆竹の上を歩いています。

 

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進香団や見物客は、みな煙と塵に包まれます。

 

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爆竹のゴミは、廟のボランティアの方々が清掃しています。お疲れさまです。

 

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乩童以外にもさまざまな陣頭が訪れます。

 

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波のように押し寄せる進香団では、さまざまな陣頭が楽しめます。こちらは二人組で踊る舞獅です。

 

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陣頭の中でも人気の八家将がやってきました。

 

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こちらは将軍コンビの一人、順風眼将軍ですね。

 

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お参りを終えると進香団は神輿と共に帰っていきます。そして次の進香団がやってきます。

 

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辣妹のポールダンスもやってきました。

 

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廟の上階からの眺めです。奥に見えるのが旧廟ですね。

 

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週末ということもあり、廟前の広場は進香団と見物客で埋め尽くされはじめました。

 

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廟脇の建物で進香の順番待ちする神輿や陣頭たち。

 

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駐車場には多くの進香団の観光バスが停車しています。

 

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神輿や陣頭の道具を運ぶトラックです。

 

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FBを確認すると、なんと新北市から9日間かけて歩いてきた徒歩進香団が間もなく到着するとの案内がありました。

 

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廟の裏では多くの屋台が軒を並べ、ちょっとした夜市のようです。 

こうして進香期を数時間見物し、私は廟をあとにしました。

 

 

南鯤鯓代天府(王爺)

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翌日訪れた廟は、新営駅からバスで1時間弱の北台南に位置する、王爺信仰の総本山ともいわれる南鯤鯓代天府です。唯一国定重要無形文化遺産にも指定されている最も有名な「進香期」と言ってもいいでしょう。

 

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※正統鹿耳門聖母廟

南鯤鯓代天府は、台南市安南区にある正統鹿耳門聖母廟と並ぶ規模の大きさを誇り、壮大ですね。

 

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それではなぜ王爺の誕生日が複数あるのかという点について、簡単に解説します。

それは「王爺」という名称は、一柱の神様を指している訳ではなく総称になっているからです。「〇府千歳」とあるのが王爺のことですが、この〇の部分にいろいろな姓が入り、その数は100を超えています。中で代表的なものが五府千歳と言われる李・池・呉・朱・范です。

王爺とはもともと疫病神であり、海を越えて疫病を連れてくると言われていました。それが転じて疫病を取り除く神様へと変わり、疫病がなくなった現在では厄災を取り払ってくれる神様としてあがめられるようになりました。台湾でよく見られる代天府と名がついている廟は王爺の廟になります。

北部の城隍爺、中部の媽祖、南部の王爺と言われるように、特に台湾南部では王爺信仰が盛んです。有名な焼王船も王爺のイベントです。

 

南鯤鯓代天府(王爺)の進香期をレポート

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進香期見物二日目、バスが廟に近づくと、遠くから爆竹や花火の音が鳴り響いてきました。すでに進香団が到着し、現地はにぎやかなようです。

 

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廟前の礼拝場は、進香期を見物する人々で混み合い、爆竹や音楽が鳴り響き、ちょっとしたカオスでした。

 

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奥に見えるのが廟の建物になります。なかなか長い歴史を感じさせる風情が漂っています。

 

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廟の中もすごい人ですね。こちらも手前に柵が設けられ、神様の前まではたどり着けません。遠くから手を合わせます。 

  

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お参りを終え、廟前広場に戻ってきました。進香期には次から次へと進香団がやってきます。 

 

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進香団の規模も、数人から100人を超えるものまでと様々です。

 

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陣頭の中に馬の行列を見つけました。

 

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進香に向かうグループと入れ替わりに、お参りが終ったグループが駐車場へ戻っていきます。

 

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乩童です。王爺の進香団でも乩童の姿を見ることができます。

 

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背中の傷が見てとれるかと思います。中にはひどく流血している乩童もいます。

 

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陣頭の一つ、舞獅による獅陣です。日本の獅子舞に似ていますね。

 

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同じく陣頭の一つ、八家将です。 陣頭は三種類あり、舞獅や八家将などの武陣、太鼓や管楽器などの文陣、お葬式で楽器を弾いたり踊ったりする喪葬陣です。このうち前者二つが、進香や遶境などで見ることができます。

 

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陣頭ではおなじみの千里眼将軍順風耳将軍です。遶境では、将軍の紙で作られた髪の装飾(篙錢)が落ちると、信者の方々が大事そうに拾っています。

 

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廟前の礼拝場では読経によるお参りが行われていました。

 

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廟の裏手にある凌霄寶殿です。こちらでは玉皇大帝などの神様が祀られています。

 

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お参りに使う線香や金紙はこちらで購入します。セットで100元。ちなみに「ご自由にお使いください」の線香は置かれていませんでした。廟によくある無料の線香は廟が用意したものではなく、一般的に信者の方々が寄付したものです。私もよく行く廟では、時々多めに買って線香入れに入れたりしています。

 

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ガスバーナーではなく線香を押し付けて火をつける珍しいタイプです。でもこの方がつけやすいですよ。

 

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廟の中にはコンビニや郵便局までありますよ。

 

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敷地内にあるレストランや宿泊施設の入った建物です。

 

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食堂や土産物屋が集まる一角。ちょっとした市場のようです。

 

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敷地内の庭園も美しく管理されています。

 

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駐車場には進香団の観光バスが所狭しと停車しています。

 

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南鯤鯓代天府の十大特徴が紹介されていました。

この日も多くの進香団を見物し少々飽きてきましたので、爆竹の音を背中に聞きながら、バスに乗り帰途につきました。

  

注意事項

進行期を見物する上でいくつか注意点があります。

 

1.神輿に近寄ったり、前を横切らない

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進香団のお参りを邪魔してはいけません。ただ正直、前を横切らないことには移動ができなくなります。その際はお参りをしている際の神輿や神像の前は横切らないように注意しましょう。

 

2.爆竹に注意する

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とにかく至る所で爆竹がならされます。爆竹に火をつける際、周りに声をかけてくれる人もいますが、たいていは気にせず鳴らされます。たまにいきなり足元で爆竹が破裂し、驚かされることもあります。そこでやけどをしないよう、長ズボンで見物に行くことをおすすめします。そして写真のように爆竹が並べられている場所には、できる限り近づかないようにしましょう。

また音もものすごいため、慣れないうちは爆竹の間は耳をふさいだ方がいいかもしれません。

 

3.煙や塵を吸い込まないよう対策を

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廟周辺には爆竹や花火による煙や塵が充満しています。マスクや口を覆うタオルを忘れずに持参しましょう。

 

[追記]松柏坑受天宮進香期

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南投県名間鄉にある玄天上帝の総本山である松柏坑受天宮です。

 

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山登り徒歩進香で受天宮に到着した後、進香団はみなバスに乗って山を下っていったのですが、私は一人進香期を見学、というよりも乩童を見学してから歩いて帰りました。その際撮影した乩童の写真をいくつか紹介したいと思います。

 

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多くの乩童を目にすることが出来ましたが、顔を串刺しにしたり、頭に鉄球を落としたり、血まみれな乩童の姿は、見ることができませんでした。

 

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乩童が身体を傷つけるために使用する武器になります。

 

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進香期を見学後は、受天宮から山道を降り、二水駅から電車に乗りました。

 

最後に

進香期は遶境見物とともに、台湾の道教文化を手軽に楽しむことができる機会です。旅行の日程を決める際には、ぜひ神様の誕生日も合わせて調べてみてください。

 

 

 

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[道教儀式]建醮(神壇による祈祷儀式)

 

よりディープな道教の宗教儀式建醮(ジエンジアオ)(神壇による祈祷儀式)についてご紹介します。

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[目次]

 

 

建醮について

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※中元普渡の儀式

建醮には、中元節に亡霊たちをもてなす「中元普渡」の儀式もその仲間に入ります。ただここでは、一般的に言われるところの「平安醮」をご紹介します。

 

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南投県竹山で行われた建醮の案内

建醮は、神様に感謝し平安を祈ることを目的とした宗教儀式です。建醮は毎年行われるものではなく、十数年に一度や、数十年に一度のタイミングで行われ、その日程は占いにより決められます。開催の間があけばあくほど、より盛大になっていきます。主に冬の時期に行われているようです。 

主催する廟に近隣の廟が協力することで、街全体が一つとなり、一週間程度続く大規模な儀式となっていきます。

 

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参加する地元民は中元普渡と同様に、儀式で使われるお供え物などを購入します。廟にお金を支払って申し込めば、あとは勝手にやってくれるようです。 

 

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またこの儀式が始まる前の数日間は、その地域に住む人々は精進料理(肉なしの食事)にしなければならず、街すべてのレストラン、食堂から肉料理が一斉に消えます。

私の住んでいた近くの街でも建醮があり、私も参加しました。儀式が始まる前3日間は肉抜き生活。また儀式の期間中、地域の学校が休みになったりもします。

 

建醮の様子

建醮は道教の中でもかなり盛大な儀式になります。 

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この期間は街全体が一体となり、家々の入り口には写真のような垂れ幕や提灯などが掛けられます。この垂れ幕は儀式の期間が過ぎても飾られたままになります。

 

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街の中に数か所、大きな「神壇」が設置され、お供え物が並べられます。

 

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廟にはお米で形作った龍(米龍)が飾られます。

 

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しかしパレードなどがあるわけではなく、祈祷メインの儀式です。観光客はその地域に点在する神壇や廟を見学してまわります。

 

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私も何度か遠征して観に行きましたが、正直なところ道教文化にそれほど興味がない人にとっては、あまり見どころがないかもしれません。

 

最後に

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建醮は台湾全土でみると結構な頻度で行われています。興味がある方は、日程を調べて見学されてみてはいかがでしょうか。

 

 

[参考HP]

https://religion.moi.gov.tw/Knowledge/Content?ci=2&cid=172

http://www.shs.edu.tw/works/essay/2009/03/2009032908132097.pdf

 

 

 

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[道教儀式]收驚(お祓い)

 

道教における儀式の中で、旅行者の方でも時々耳にする「收驚」について今回はご紹介します。收驚とは、道教で言うところのお祓いです。中でも、台北の行天宮で行われている收驚は有名ですね。

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※行天宮での收驚の風景

 

[目次]

 

 

收驚について

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※米卦とは、生米を使用した占いです。

台湾の人たちは日常的に廟で收驚を受けています。台湾では、何かに驚くと魂が身体から離れてしまうと考えられており、その魂を戻すために收驚という儀式を行います。特に小さな子どもに多いようですね。また何か良くないものに憑りつかれた時も、收驚を受けに行きます。

私の場合、後者のケースで收驚を受けました。

 

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行天宮で行われている收驚は多少異なるかもしれません。行天宮にて收驚を受ける人たちの主な原因は、不安、ストレス、よく眠れない、悪夢を見た、ぼうっとする、集中できないなど日常的な問題にかかわることが多いようです。

行天宮では、收驚の列に並び、順番がきたら收驚を担当するボランティアの方に氏名を告げます。その後は線香を手に前後に移動しながらお祓いをしていただけるので、あとは心静かに收驚を受けるだけです。その間大体2、3分ぐらいだったと思います。最後にお礼を言って終了です。費用は無料ですが、お気持ちで多少のお金をお供えしてもいいかもしれません。しかし行天宮には賽銭箱が置かれていませんので、事務室の受付で寄付をするという形をとります。

 

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こちらは彰化県にある玄天上帝の公廟になりますが、收驚を随時受け付けていました。こちらも費用は無料です。ただ行天宮とは違い、廟の方に何かをしてもらうというものではないようです。

案内には、驚いた時や心が不安定な時、眠れない時、不意の事故に遭った時などは、收驚により心を落ち着かせ、魂を取り戻す必要があると書かれています。具体的な收驚の手順は以下の通りです。

紙のお金と生米一合程度、そして收驚を受ける人が着ていた服を持参します。(紙のお金は廟で購入できますが、お米は売っていないため、持参するか、外のお店で購入するようです) 服は洗濯をした後のきれいなもの、そして襟や袖があるものでなければいけません。しかしジャケットや厚手の上着は不可です。

1.お米を赤いお盆の上に移します。もし本人であるならば、お米を掌に押し付けます。(男性は左手、女性は右手) 服は畳み、襟を上にしてお米の上に置きます。最後に紙のお金を服の上に置きます。

 2.受付にて用紙を受け取り、氏名、生年月日、住所、電話番号等を記入します。

※3日後、服を引き取ります。

1.紙のお金を炉で焼き、服を受け取り、お米と赤いお盆は廟のスタッフが処理するので、そのまま残しておきます。

2.服は受け取った後すぐに着用します。着用後は洗濯してもかまいません。

 

私が收驚に至るまで

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阿里山鉄道からの眺め

元々の原因は嘉義県への旅行でした。嘉義市に前泊し、翌日阿里山鉄道に乗って阿里山へ向かいました。しかし阿里山から自宅に帰った後、微熱が出始め、とにかく全身がだるくなり、風邪をひいたかなと風邪薬を飲みましたが全く効果がなく、10日が過ぎても良くなりませんでした。当然仕事中もふらふらです。

 

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※刑務所博物館(嘉義市

咳、鼻水、のどの痛みなど明らかな風邪の症状が全くなかったことで、もしかして嘉義市刑務所博物館で、何か悪いものを連れてきてしまったのかも!?  と内心おびえ始めました。收驚を受けた廟の方からは、阿里山獣の霊に憑かれたのかもしれないとも......

体調がなかなか回復しない私を心配した知り合いが、收驚に連れて行ってくれました。近所の建物の一階にある小さな廟、いわゆる私廟というやつですね。実際、多くの私廟で收驚を実施しています。公廟でもやっていますが、一般的に何曜日の何時からと決まっているところが多いようです。

知り合いに連れて行かれた私廟ですが、その日はすでに夜になっていたため誰もおらず、翌日出直すことになりました。

 

收驚の流れ

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翌日朝一で日ごろよくお参りをしていた公廟に行き、最近のおかしな状態を説明しました。

 

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残念ながら收驚の日ではなかったため、代わりにお札をいただきました。このお札を燃やし、燃やした後の灰を水にまぜ、その水で口を漱いだ後簡単に身体を清めます。費用は“気持ち”を賽銭箱に入れました。

 

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そしてその後、いよいよ私廟で收驚を受けました。その際準備したものは以下の2品です。

・生米1合程度

・普段来ている服(洗った後)

 

まず神様の前に立ち、お辞儀をした後、名前、生年月日、住所などを伝えました。

廟婆がお米を服に押し付け、なにやらお経のようなものを唱えた後、私は言われるがままにお辞儀などを繰り返しました。時間的には5分もかからずに終わったでしょうか。その後、その場で購入した紙のお金を外にある廟の炉で燃やします。(確か50元だったと記憶しています)

最後に封筒を渡され、“気持ち”を入れるように言われました。費用は事前に知り合いに聞いていた100元札を入れお渡しして終了です。

 

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帰りに上の写真のお札(金紙?)と葉っぱをいただきました。お札を燃やし、その灰を葉っぱとともに水につけ、その水で口を漱ぎ身体を清めます。

 

收驚の後自宅に戻り、教えられた方法で身体を清めたところ、その日の夜にはなんと体調が回復していました。上記の方法で2日間身体を清め、使用後の水は下水やドブに流してはならないため、近くの川まで捨てに行きました。

 

感想

正直收驚を受けるまでは、あまりその効果について信じてはいませんでした。しかしおかしな体調不良が收驚後すぐに回復をしたことで、その効果を信じざるを得ません。やはり郷に入れば郷に従えなのかも知れませんね。

もし台湾を旅行中に体調不良になり、薬や病院でもよくならなかった時、もしくはなにかにとても驚いた時は、收驚を受けに行ってみてもいいかもしれません。

 

 

 

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[道教儀式]拝土地公(土地の神様を拝む)

 

徒歩進香から少し話はそれますが、台湾を旅していると、民家やお店の前に小さなテーブルを置き、その上に果物やお菓子、飲み物などを並べ、線香を手にし外に向かって拝んだり、紙のお金を焼いているシーンを見かけたことがあるかもしれません。それは、「拝土地公」と呼ばれる儀式になります。

 

 

[目次]

 

 

拝土地公とは

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これは毎月旧暦初二、十六に行われる、土地公を拝む日常的な道教の儀式の一つです。一般に「拝土地公」と言ったりしますが、正確には「作牙」または「牙祭」と呼ばれています。主に商売をしている店舗や企業などで初二と十六に行われ、老人がいるような一般家庭では、初一と十五に行うこともあるそうです。またこの日は土地公の廟でも、線香や金紙を焼く煙が途切れません。

商売はその土地と密接に関係があるため、土地の守り神であり、財神としての側面も合わせ持つ土地公に、毎月2回日々の感謝を述べ、商売繁盛をお祈りしています。

 

土地公について

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その地区の守り神として愛される「土地公」ですが、正式名称を「福徳正神」と言います。一説によると、昔、張福徳という素晴らしい役人がおり、その死後、張さんを祭った家が裕福になったことから、福徳正神として多くの人たちから祀られるようになりました。

人によっては、土地公と福徳正神は別の存在という人もいますが、同一と考えていいでしょう。特に田舎の方では地区ごとに小さな廟が建てられており、それが土地公廟です。

 

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都市部になると、大きな廟の中にほかの神様と一緒に祀られていることが多いようです。

 

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一部の土地公廟には椅子などが置かれ、老人たちの憩いの場になっています。

 

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私はこの土地公廟が非常に好きで、いろいろな土地で見かけると、必ずと言っていいほどお参りに立ち寄ります。また近所の土地公廟にも日々お参りに行き、時々ボランティアとして廟の清掃にも参加しています。特に初二と十六は参拝客が途切れることなく続き、少し目を離すと片付けたばかりの炉が再び線香であふれかえっています。

 

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よく見ると奥さん(土地婆)がいる土地公もいますので、お参りの際には注意深く観察してみてください。

 

小さな祠について

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山の方に行くと小さな土地公の祠をよく見かけます。ただ小さな土地公の祠の場合、亡霊も一緒に祭っている陰廟(亡霊を祭る廟)である可能性がありますので、お参りは避けた方がいいでしょう。土地公も半陽半陰と言われることがありますが、土地公だけが祀られている場合は、お参りをしても問題はありません。

 

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小さな祠には、ほかにも五営将軍の小廟があります。これはその地区にある大きな廟の管轄範囲内に設置されています。中営を筆頭に、東営、南営、西営、北営があり、よく見ると、〇営と書かれていますのですぐに分かると思います。私たちが道端で見かける小さな祠のほとんどは、この五営将軍のものになります。

五営将軍の部下である神兵が見回りをして、その地区の平和を守っていると信じられています。当然お参りをしても全く問題ありませんが、先に書きましたように、小さな廟には亡霊を祭る陰廟が多いため、よく分からないうちは、お参りは避けた方がいいでしょう。

 

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初一、十五には、廟においてその神兵に感謝する儀式が行われます。主に初一だけ行う廟が多いようですが、それは「犒軍」もしくは「賞兵」と呼ばれます。

 

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見かけることはあまりありませんが、地基主の祠もあります。地基主は土地公よりもより狭い範囲を管轄していますが、陰廟となりますので、お参りは避けた方がいいでしょう。 

 

有名な土地公廟

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※いつ行っても多くの参拝客でにぎわう南投竹山紫南宮

土地公というと、道教の神様の中でも位が低い存在と認識されています。しかし、台湾で人気の廟の上位には、土地公の廟がいくつも入っているんです。例えば、南投竹山紫南宮、烘爐地南山福德宮、車城福安宮などが有名になります。

春節の時期、紫南宮で配られる金運を向上させると言われる銭母は非常に人気が高く、数kmに渡り長蛇の列ができ、春節の風物詩として毎年ニュースで報道されています。

 

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さらに紫南宮では、お金を借りることができます。最高で600元(約2,200円)までとなりますが、博杯(ポエ占い)で神様の許可をいただいた後、窓口で身分証を提示し借りることができます。そしてそのお金を元手に商売をすることで、成功率がグンッと高まると信じられています。(残念ながら、外国人は借りることができません)

借りたお金は当然一年以内に、同額かそれ以上を返済しなければいけませんが、返済率は95%を越えているそうです。また商売がうまくいった人は、借りたお金を何十倍、何百倍にして返すため、これにより非常に潤っている廟の一つになります。廟のトイレを見たらすぐにわかりますよ。

 

尾牙とは

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作牙(拝土地公)の中でも「頭牙」「尾牙」という儀式は、年初め、年終わりの作牙を意味し、より盛大に行われます。最近この尾牙中秋節が「バーベキューの日」となったのと同様に、「忘年会」という意味合いになりかわり、各企業が盛大に忘年会を開催します。この時期になると社内では、尾牙で行われるくじ引き大会の豪華な景品が話題になったりもします。

 

最後に

台湾の街角で「拝土地公」の光景を見かけた時は、「そうか今日は旧暦初二(もしくは十六)なのかぁ」と、ぜひ土地公廟を参拝に訪れてみてください。

 

 

 

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大甲媽祖進香攻略ノート

 

大甲鎮瀾宮の公式FB(フェイスブック)にて、『大甲媽祖進香9日間攻略』というノートが公開されています。マナーやタブーなどを知った上で参加したい方のために、こちらで紹介させていただきます。

 

大甲媽祖進香については、下記ページをご確認ください。

 

 

【大甲媽祖遶境進香 9日間攻略ノート】

 

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1.「奉仕」編

8泊9日、媽祖につきそい歩き続けます。誰も苦労をいとわず、ぼやきもしません。これは代々100年に渡り受け継がれてきた大甲媽祖の精神です。進香の路上では、昼夜問わず、飲み物や食べ物が配られます。小さな子どもの手から年老いた信者に渡されるのは、食べ物だけではなく心であり、元気さえももらっているのです。

村人総動員でもてなしの準備をおこない、神輿が去った後は、清掃ボランティアがゴミを分別し、食器を洗います。この名もなき人々の奉仕の精神にこそ、私たちは感動をさせられます。また多くの医療ボランティアメンバーが、傷の手当を行いやマッサージを提供しています。参加者の社会的地位など関係ありません。歩き続ける人たちにタオルやシャワーを提供し、疲れ切った人たちはまた元気を取り戻し媽祖とともに旅立っていくのです。

媽祖とともに全行程を歩き続ける旗グループにおばあちゃんたち。媽祖のため、家族のために歩きつづけます。この奉仕に関わるメンバーひとりひとりが、それぞれのストーリーを背後に隠し持ち、家族のために祈り歩き続けるのです。進香の道中は人情にあふれ、往復300kmに渡る道のりにおいて、こうした美しい光景が目前に広がります。

昨年はもしかしすると参加できなかったかもしれません。でも今年は何をおいてでも参加しなければならない理由があります。みなと一緒に進香の道を歩きましょう。

 

2.「信者」編

大甲媽祖進香団の規模は大きく、報馬仔、頭旗グループ、旗グループ、神輿グループなどさまざまなグループから構成されています。これらグループは、曽祖父、祖父の代から父親に引き継がれ、そして子ども、孫へと伝えていきます。それは家族一人一人の幸せのためであり、多くは身近な人たちの幸せのためでもあります。とても心温まる情景であり、また台湾の媽祖信仰が伝えてきた精神でもあるのです。

台湾人にとって、一生のうちにやらなければいけないことが3つあります。それは、玉山登山、台湾島一周、そして大甲媽祖進香です。 多くが子ども頃からグループへの参加を始めます。さらに課外授業の学生たち、学生服を着た卒業旅行者たち、仕事の合間を縫って参加する信者たち、そして彼らは家族を伴い媽祖とともに歩きます。

世界三大宗教イベントの一つに認定される大甲媽祖進香では、世界30以上の国々からこの地を訪れ、台湾伝統の媽祖進香文化を体験し、進香の道中において長きに渡り伝えられてきた人情を味わうでしょう。大甲媽祖文化はこうして世界へと広まり、世界が台湾の信仰の力と敬虔な精神を知ることになるのです。

 

3.「ボランティア」編

9日間の進香においては、台中、彰化、雲林、嘉義の地を歩き通し、道中では友好関係にある廟や信者の方たちのもてなしをうけます。村々では村人総動員で24時間、無料の軽食や飲み物、マッサージが提供されています。また路上の暗がりには、歩く人たちの安全のためにLEDライトが設置されます。9日の間、互いを信頼し、助け合い、周囲の人たちに奉仕する、これは台湾人が持ち合わせる最も人情味あふれる一面でもあるのです。

進香の道中、ボランティアの方々から手渡される飲み物や食べ物は「心」であり、それは感謝の気持ちとともに受け取らなければいけません。そして心をこめて、「ありがとう」、「おつかれさま」といった言葉を返し、受け取った食べ物は決して無駄にはせず、ごみを路上に捨てることなく、自分が食べられる分だけを受け取る。これこそが進香団のメンバーとしての矜持であり、媽祖のともに歩き進む者なのです。

 

4.「精神」編

信者たちが一歩一歩踏みしめた足跡が、街や村の道々に残され、この大地を美しく染めてゆきます。多くの若者が両親や祖父母の衣服をカバンに忍ばせ参加します。これは体調がすぐれず参加できない家族の健康を祈るためです。このような行いは、線香を立てお祈りしたり、素食を食べたりすることよりも、精神の上においてずっと効果があるものです。みな苦労をいとわず、奉仕することをためらわず、見返りをもとめません。

 

5.「マナー」編

多くの人にとって、進香への参加は初めての体験であり、さまざまな儀式やイベントに興味をもつことは当然だと思います。ただ歩く時や写真を撮る時は、必ずマナーを守りましょう。廟をお参りする時は、参拝をしているほかのグループを決して遮ってはならず、儀式の妨害をしてはいけません。道中では自らの安全を考え、交通ルールを守り、ごみのポイ捨てはせず、環境保護し、民家にお邪魔する際は礼儀を守り、「どうぞ」、「ありがとう」、「すいません」といった感謝の言葉を忘れず、和やかさと敬虔さを持ちながら媽祖と歩き進んでいく。こうしてこそ、真の進香メンバーとなりえるのです。

媽祖の像が神輿から出る際は、決して触れてはいけません。100年の歴史を持つ媽祖の像をいたわり、旗でたたいたり、神棚をひっぱったりするなどはもってのほかです。媽祖の信者たちは信仰における礼儀を守り、媽祖の慈悲の心を忘れてはなりません。遠くから手を合わせるだけで、我々の心は十分届くのです。

道中では多くの「結縁品」が配られています。それはボランティアや信者たちが、自らのお金と労力を使い、多くの人たちと縁を結ぶために準備しているものです。それらを受けった後は大切にし、決して欲張ってはいけません。また神輿が廟を離れた後に配られる「圧轎金」についても、くれぐれも奪い合いはしないでください。道中では神輿を代わりに担いだり、「鑽轎腳」をする機会があります。その際も廟の係員の指示に従い、ルールを守り、お互いの安全に配慮しましょう。

 

6.「進香旗」編

毎年元宵節に行われる式典において進香の日程が決定した後、多くの参拝客が、前年に行われた進香をともにし、道中立ち寄った廟の「平安符」を結び付けた進香旗を手にして、大甲鎮瀾宮に戻ってきます。媽祖、そして道中の廟の神々に一年のご加護を感謝し、今年もともに歩く報告と道中の安全をお祈りします。

 

「犒軍」 (廟や地域を守る神様の兵に感謝する儀式)

進香に出発する前に、お年寄りの参拝者は自宅で「犒軍」の儀式を行い、媽祖が派遣する神兵により進香団の安全が守られるようお祈りします。 

 

「起馬」と「下馬」

参拝者が携え歩く進香旗は、出発前に各家庭の神様に供え道中の安全を祈ります。大甲鎮瀾宮に到着した際は、媽祖に準備完了の報告を行い、安全を祈り、旗を「過爐」(廟にある炉の煙の上で3回時計回りに円を描くように回す)します。これが「起馬」です。

進香の道中、その日の目的地である廟に到着した際には、一日安全に歩き通せたことを感謝し、再び「過爐」を行います。これを「下馬」と呼びます。

毎日出発前に「起馬」、到着後に「下馬」の儀式を行います。9日目に大甲鎮瀾宮に戻り「下馬」の儀式を終えると、これで本当の意味での進香の終了となるのです。

 

「封旗」

進香中に立ち寄った各廟で平安符を結び過爐をした旗は、4日目の祝賀祭典が終了した後巻き取ります。これを「封旗」と呼びます。往路で集めた霊気を封じ込め自宅に持ち帰ることを意味します。

 

7.「タブー」編

①忌中の家の人、産後1か月以内の女性は参加できない。

②進香に参加する前には、香を焚き、身を清め、持ち物や車も必ず清めなければならない。

③「起馬」後は肉料理を食べず、忌中の家や産後一か月の家に入ってはならない。

④初めての参加者は、必ずすべて新しい服を着て参加しなければならない。これは地域の神々への敬意を表すためである。

⑤媽祖に奉仕する大甲鎮瀾宮の名が入った服を着た人たちは、その服の上に重ね着してはならず、その服を着たままトイレに行ってはならない。道中は、賭け事、色事をしてはならず、素食の期間はお酒を飲むことも禁止し、話す内容も慎まなければならない。最も敬虔な心を持ち、媽祖に付き添わなければならない。

 

8.「注意事項」編

①進香団から遅れないように、毎日5、6時間前には出発したほうがよい。

②毎日の行程表に則り、道中神輿が立ち寄る場所や廟では休憩をとる。

③手や顔を洗ったり、就寝できる場所は、廟の香客大楼、学校、コミュニティセンター、民家、軒下などである。

④休憩場所を決める際は、まず建物の所有者の許可を取り、マナーには気を付ける。

⑤香客大楼や許しをいただいた民家でシャワーを浴びる以外にも、シャワー設備を備えた車を使用することができる。

⑥ボランティアのサポート車を利用することができる。

⑦道中医療サポートが必要な際は、大甲鎮瀾宮の医療グループを利用することができる。

 

9.「装備」編

①帽子や竹で編んだ笠

②着替え3~5着

③ハンガーや洗濯ロープ

④動きやすいズボン

⑤靴下3~5足(5本指や厚手のソックス)

⑥布靴か運動靴(中敷き強化が必須)

⑦サンダル(雨の日用)

⑧朝晩の冷え込み対策の上着

⑨カッパ(上下分かれたもの)

⑩一人用アルミマットと寝袋

⑪洗面用具(トイレットペーパー、歯磨きセット、シャワーセット)

⑫薬と保険証

⑬シップや塗り薬

⑭環境に配慮した食器類

⑮携帯(充電器、モバイルバッテリー)

⑯夜間用ライト

⑰リュックサックもしくは手押し車

⑱進香旗

⑲日焼け止めクリーム、蚊よけスプレー

⑳以上を個人の状況に合わせて調整

※ 旅行保険に加入しましょう

※ 道中の爆竹には特に注意を払いましょう

※ 二週間前には歩く練習を開始し、毎日2時間、5~10kmは歩きましょう

                              以上

 

 

[参考HP] 

大甲媽祖遶境進香 【九天攻略手冊】

 

 

 

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このブログでは、歴史的背景や進香隊列の詳細、各廟の紹介などより深い部分については、(需要がなさそうなので)あまり触れていません。

もし興味がある方は、進香に関する本がいろいろ出版されていますので、ぜひ読んでみてください。もし中国語が分からなくても、なんとなく雰囲気で感じ取れると思います。

 

 

 

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徒 歩 進 香[巡 礼]

 

 

徒歩進香レポート

 

ここでは私が実際に参加した中規模徒歩進香の様子を、申込、参加からゴールに至るまで、事細かにレポートさせていただきます。実際の現場の雰囲気をぜひ感じ取ってみてください。また、徒歩進香に参加される際の参考にしていただければ幸いです。 

 

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今回参加したのは、台中市豊原区にある媽祖を祀る豊原鎮清宮の徒歩進香です。

 

[目次]

 

 

概要

【豊原鎮清宮 大甲謁祖徒歩遶境進香活動】

 

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主催廟:豊原鎮清宮

出発地:豊原鎮清宮(台中市豊原区)

目的地:大甲鎮瀾宮(台中市大甲区)

開催時期:2018年9月28日-30日

開催期間:3日間

移動距離:約100km

参加費用:無料

特徴:12年目となる中規模の徒歩進香イベント

 

申込

私は徒歩進香の情報の多くを、FB(フェイスブック上で集めています。台湾ではFBの使用率がかなり高いため、アカウントを持っていない方はぜひ作っておきましょう。検索の際は、「徒步 進香」、「徒步 謁祖」、「徒步  會香」もしくは「徒步 遶境」という単語で検索してみてください。そのほかにもボランティアの医療グループやサポート車のアカウントからも情報を得ています。また進香中に知り合った徒歩進香仲間からの連絡で知ることもあります。

 

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今回はFBでこのような徒歩進香参加者募集の投稿を見つけました。徒歩進香は内々の信者だけで行われるもののほかに、このように外部に参加者を募るケースもあります。募集をかけていない場合でも直接廟に問い合わせればおそらく参加は可能ですが、小規模で身内のみで行われる進香への参加はあまりお勧めしません。

この徒歩進香は年初めには決まっていたようですが、私が知ったのは開催の二週間ほど前でした。

 

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鎮清宮は台中市北部豊原区に位置する歴史のある媽祖の廟であり、毎年“分霊”元である“祖廟”の大甲鎮瀾宮へ歩いて里帰りしています。2つの廟はともに台中市北部に位置しており往復40kmほどの距離ですが、友好関係にある廟に立ち寄るためにぐるっと遠回りをします。そのため、3日間で100km程度の距離となりそうです。

そしていろいろ調べてみると、豊原鎮清宮の徒歩進香は10年以上にわたり開催されており、徒歩参加者も千人近くにのぼる中規模の徒歩進香であることがわかりました。

 

しかし参加するためには解決しなければいけない問題もあります。金土日3日間の開催となると、まずは金曜日の休みを確保しなければいけません。

さらにもう一つの大きな問題がありました。台風24号が台湾に、静かにそして着実に接近していたからです。

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開催期間中は大雨の予報が出されていたため、とりあえず申込は保留し、ぎりぎりまで天気を見極めることにしました。雨の中で歩くと足にマメができやすく、今後の参加に影響が出てしまうからです。そして媽祖のご加護のおかげか、出発の数日前には24号は台湾を逸れるだろうという発表がなされました。(結果日本に直撃してしまったのですが...)

今回は時間もないため、事前に廟へお参りと申込に行くことはあきらめました。幸い電話での申込がOKでしたので、電話の後LINEで申込書の写真を送付しました。

 

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申込書には、氏名、電話番号、パスポート番号、生年月日、住所を記入します。これらの情報は保険に加入する際に必要になるようです。申込番号の返信を受け取って、申込は完了です。

 

今回の進香イベントは、帽子などの進香グッズや食事、保険などの参加費は無料。想像ですが、おそらく費用は信者の方からの寄付や廟で行われる儀式などでの収益が充てられているものと思われます。

大甲媽祖では、陣頭など進香の費用の多くを「頭香」「二香」「三香」などの権利を持った個人や団体が担います。「頭香」の負担は、3千万円ぐらいになるそうです。白沙屯媽祖でも進香イベントのまとめ役となる「爐主」が志願者の中から選ばれ、こちらも1、2千万円の費用を負担するようです。

 

一般的に徒歩での参加費は500~1000元程度ですが、最近は無料の廟も多くなってきています。ただ無料のケースでは、私は同等の額を賽銭箱に入れるようにしています。

また事前に直接申込に行った際は、廟の関係者や信者の方々と交流することをお勧めします。そうすることで知り合いが増え、進香中に声をかけてくれたりとより進香を楽しめるようになるからです。

信者の方というとちょっとかまえてしまいそうですが、大多数は近所に住む老人の方々です。台湾の廟の多くは、老人たちが集まる日本でいうところの集会所のような役割を担っています。

 

 

進香(初日)

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出発当日朝早く廟に着くと、すでに多くの参加者が集まり始めています。

 

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まず最初に媽祖へのご挨拶を済ませます。そして香油箱(賽銭箱)にお賽銭を入れました。

 

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次に受付に向かいます。事前に聞いていた受付番号と名前を伝えます。その場で帽子、タオル、シャツを受け取り、廟の陰で着替えをしました。

 

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参加者のための朝食も用意されています。

 

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出発の儀式が始まり、廟は熱気に包まれ始めました。

 

しかし他の参加者の方の話によると、今年は例年に比べ大きく参加者が減少してしまったそうです。あまり詳しくは書きませんが、廟内で対立があり半分ほどのグループが不参加となったことによります。

見回したところ、今年は歩きの参加者(交代での歩きも含む)が300から400名ほど、往路のみの観光バスでの参加者が1000名ほどでしょうか。私のような個人で参加している人たちは、ざっと3、40人ぐらい。その中には、3日間媽祖の後ろをずっと歩き続けた78歳のおばあさんもいました。

 

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いよいよ出発です。出発してしばらくは、観光バスグループも一緒に歩いたため、路上は進香団で埋め尽くされています。

 

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それから少しの間は、媽祖の後ろを歩きました。やはりこの場所が一番進香団の雰囲気を感じ取れる場所です。

 

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一般的な進香では、神輿が神様を載せて進みます。しかし今年の進香は、残念ながら神輿の姿を見ることができませんでした。その代わりに写真のような背負子で媽祖を背負う形になっています。理由は先に述べた廟内の対立が原因です。しかしそれでも、媽祖と共に歩むことに変わりありません。ただ所々で行われる「鑽轎腳」の様相が多少変わってきます。

また媽祖の近くは、当然歩く人も多くなり混み合います。そこでしばらく歩いたら、敬虔な信者の方々に場所を譲り、私は媽祖を追い越して先頭を進む頭旗の近くを歩くようにしました。ペース配分的にもここが一番楽かもしれません。

 

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頭旗グループまで追いつきました。その後はずっと頭旗の後ろを歩き続けます。ちなみに頭旗グループは、頭旗1名、頭燈2名、三仙旗2名で構成されています。交代制となっており、もう一つのグループは車で移動しています。

 

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この表は進香団に参加するグループの一覧です。

頭旗グループ、龍旗グループ、刺繍旗グループ、音楽車グループ、花車グループと言った陣頭や、医療ボランティアグループ、交通整理グループ、清掃グループ、撮影グループ、サポート車グループなどに分かれています。その大部分は信者やボランティアによって構成されています。

今回は半分のグループが不参加となったため、ほかの廟から応援に来たグループが多くなっていました。廟で行われるいろいろなイベントは、友好関係にある廟同士の助け合いで成り立っている部分も大きいようです。

 

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チェックポイント(立ち寄り先)である廟に到着し、お参りを済ませた後ここで休憩です。昼食や夕食の休憩は1時間弱、それ以外は20分程度の小休憩ですが、時間調整のためにそれが長くなったり短くなったりもします。

 

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立ち寄り先の廟では飲み物や軽食が用意されています。これらはそれぞれの廟が進香団をもてなすために準備をしてくれています。これがチェックポイントごとに行われるため、進香は歩けば歩くほど太ると言われるのは、こうした所以です。

 

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小休憩後また歩き、

 

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廟に到着してお参り、

 

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また食べます。

 

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食べている間に頭旗グループが先に行ってしまいました。交通整理グループの方に進んでいった方向を聞きながら後を追います。

 

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観光バスグループを追い越し、

 

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旗グループを追い抜き、

 

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ドナドナの誘いを振り切り、

 

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頭旗グループに合流し、次の廟に到着。

 

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そしてここで昼食休憩です。

ほんとに食べてばっかりですやん!

 

昼食休憩も終わり、頭旗グループの人たちと話をしながら歩きます。しばらくして「頭燈を持ってみる?」とお誘いをいただきました。

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頭燈を肩に抱えながら、頭旗の後ろを進みます。周りから写真を撮られたりすると、ちょっと申し訳なさを感じたりもしました。

 

何度目かの軽食休憩が終わり大甲の街中に入ると、大甲鎮瀾宮からお迎えの「報馬仔」がやってきました。

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進香団の到着を周りに伝える役目を担う報馬仔の後をついて歩きます。私はこの媽祖廟独特の存在である報馬仔がすごく好きなんです。この役目は神様から選ばれた人しか行うことができません。一風変わった格好やメイクをして、裸足で歩いています。

 

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日が落ち暗くなりはじめた大甲の街、幻想的な雰囲気に包まれる中、報馬仔の後をついて歩いていると、疲れなど忘れ、そのゆったりとした時間の流れに酔いしれていました。

 

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そしていよいよ目的地である大甲鎮瀾宮に到着です。ここは台湾に数多ある廟の中でも指折りの廟になります。媽祖廟で言うと、 大甲鎮瀾宮、北港朝天宮、鹿港天后宮、新港奉天宮、白沙屯拱天宮、西螺福興宮、台北關渡宮、彰化南瑶宮などが有名ですね。

 

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お参りを済ませた後は、進香団の人たちと夕食です。夕食後は廟周辺のお店を見て回った後、近くにある香客大楼(宿坊)に向かいました。

 

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香客大楼の一室の写真です。それぞれの部屋は各グループごとに割り当てられており、ここは個人参加者の部屋になります。ここの宿泊費は清掃費の100元のみだそうです。

シャワーを浴び、シャツとタオルを洗い、足のケアを済ませた後は、同室の人たちと進香談義に花をさかせました。

 

 

進香(二日目)

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二日目は集合時間が早まり、6時に廟に集合です。5時起きで出発の準備をして香客大楼を後にしました。進香中のこうした様々なアナウンスはみな台湾語で行われるため、周りのメンバーに確認をし忘れると置いてけぼりとなりそうです。

 

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廟の地下の部屋では、朝早くから朝食が準備されていました。

 

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大甲鎮瀾宮の媽祖に出発の挨拶をします。

 

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早朝にもかかわらず、みなさん疲れを見せず出発の準備万端のようです。

 

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この世界では非常に有名な大甲鎮瀾宮のお偉いさんも見送りに出てきました。

 

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そして二日目も、歩き始めは媽祖の後を歩きます。

 

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しばらく媽祖と歩いた後は、初日同様頭旗を追いかけます。しかしなかなか姿は見えません。天気はとても良かったのですが、台風の影響もあり風がやや強い一日となりました。

 

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歩き疲れた人を乗せたり、荷物を預かってくれるサポート車です。ドナドナはボランティアのグループですが、こちらは廟側が準備した車になります。

 

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この日から頭旗グループの臨時メンバーとなり、ローテーションに組み込まれました。頭旗グループのメンバーは2交代制で、休憩時は車で移動します。私は荷物を背負いながら全行程を歩き通し、なおかつ旗持ちまでやることは正直ややきつかったのですが、媽祖の計らいだとお受けしました。

 

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私の相棒の進香バッグです。

 

以降の行程は初日と同じになります。

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廟をお参りし、

 

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軽食をいただき、

 

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歩いて歩いて、

 

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昼食休憩です。

 

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なんとビールまで、至れり尽くせりですね。

二日目は目的地到着予定時刻が夜10時半と長丁場となるため、アルコールで気合をいれます。

 

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辺りが暗くなった頃、なんと頭旗を持つ役目を担わせてもらいました。進香団の先頭を歩くというのは、気分がいいものですよ。

 

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ようやく二日目の目的地に到着です。最後の方が足の裏が痛みかなりきつい歩きとなりましたが、頭旗グループや医療ボランティアグループの人たちと話しながら歩き続けたことで、楽しい時間を共有できました。ただ一つ、途中で行われた盛大な花火を撮影するのを忘れてしまいました。

 

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本日の廟には香客大楼がないため、個人参加者たちは廟の中で場所を探して寝ることになります。グループでの参加者たちは近くの学校で就寝となったようです。

寝る前に洗面所で身体を拭き、洗濯をして、足のケアを行いました。この寝場所はほかの徒歩参加者のおばちゃんたちが、親切に探してくれました。一部の廟には進香団のために、写真のような段ボールやシートが用意されています。今夜は神様の足元で就寝です。

 

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今回は期間も短いので、写真左のアルミマットは持参しておらず、右のアルミシートとシーツで就寝です。

 

 

進香(最終日)

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最終日は朝7時に出発予定でしたが、4時には目を覚まし準備を始めました。目を覚ましたというよりは、4時に鳴った鐘の音に起こされたと言った方が正しいかもしれません。

 

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本日も早朝から朝食の準備をありがとうございます。

 

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最終日の歩きがスタートしました。本日は豊原の街中を練り歩きます。距離的にもそれほど長くないため、気持ちも多少楽ですね。

 

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最終日は廟だけではなく、店舗や事務所、レストランなどにも立ち寄りました。

 

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最終日も交代で旗を持ち、歩きました。信号などで停止中は、旗を地面につけてはいけないため、靴の上に旗を置きます。

 

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医療ボランティアグループの方々も進香団に付き添って歩いています。

 

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警察や交通整理グループのメンバーの方は、進香団を先回りをして安全確保に務めていただけました。

 

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環境に配慮した、大音量で爆竹の音を鳴らす機械です。

 

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旗グループのご老人たち。二交代制とは言え、歩き続けることは決して容易ではないはずです。

 

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管楽器グループのおばちゃんたち。コメントは差し控えます。

 

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本日は途中で献花の儀式が行われました。

 

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この儀式の最後にはお菓子の奪い合いが行われ、一部の人たちが血相を変えてお菓子を袋に詰め込み、多くの人たちはそれを呆れ顔で見つめていたのが印象的でした。もちろん私も参加しましたけど 笑

 

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徒歩進香では、このような「結縁品」と呼ばれるものをいただく機会も多いですよ。

 

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空が漆黒に染まるころ、2日前に出発した懐かしい場所へいよいよ戻ってきました。ゴールの廟に近づくと、盛大に花火が打ち上げられます。廟では多くの人たちが進香団の帰りを待っています。

 

そして感動の徒歩進香ゴールです!f:id:balbaltan:20181002235538j:plain

こうして3日間の進香を終え帰途につきました。進香3日間のトータル歩数は156,081歩、距離に換算すると110km弱です。

 

 

最後に

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頭旗グループのみなさんと

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徒歩進香仲間のみなさんと

 

このたびの徒歩進香では、頭旗グループや個人参加の方々など、いろいろな人たちと知り合い、また連絡先を交換しました。そして次の徒歩進香で会う約束を交わしました。

今回は中規模の進香イベントでしたので、実際皆さんが参加されるであろう大甲媽祖や白沙屯媽祖のような大規模な進香となると状況は大きく変わってきます。参加者の人数はもちろん、爆竹や花火がけた違いに増え、沿道ではボランティアの方々が食べ物や飲み物を準備し、我々の到着を待っていてくれます。また「鑽轎腳」を待つ長い長い行列ができるので、必然的に進行は予定よりも大幅に遅れることになります。

徒歩進香は、媽祖の誕生日前後となる3~4月に集中しますが、次に多いのが9~10月です。冬は年越しで忙しく、夏は暑いからなのかもしれません。

 

徒歩進香も終わり自宅の部屋に戻った後は、痛む足のケアしながら、また次の徒歩進香の道へと思いを馳せるのです。

 

 

 

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徒 歩 進 香[巡 礼]

 

 

徒歩進香の持ち物リスト

 

[徒歩進香の持ち物リスト]

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・履きならした運動靴 サンダル派も根強いです

・靴下 裏返しの2枚重ね履きがいいですね。個人的に5本指靴下はおすすめしません

・着替え 歩く日数に合わせて

・タオル 暑い日は途中で水に濡らしてもいいですね

・帽子 廟から支給されたもの、もしくは廟内外で売っている帽子がいいでしょう

上着 薄手でかまいません。肌寒い時に羽織りましょう

・ズボン 私は七分丈を履いていますが、爆竹対策で長ズボンの方が多いようです

・ナップザック 日数が短ければ、小さめのもので十分

・絆創膏 マメができることを前提で準備しましょう

・湿布や消炎塗り薬 スプレータイプが便利

・テーピング 足の裏が痛くなりぐるぐると巻きました

・ワセリン 内またや足の指などすれそうなところに塗りたくりましょう

・水 最初の1本は持っていた方が安心

・非常食 軽くてカロリーの高いもの

・自転車用点滅ライト 夜間の安全のため、カバンにつけましょう

・カッパと靴カバー 雨が確実なら、しっかりしたものを準備しましょう。小雨程度なら簡易式のレインコートでもいけますが、天気予報で雨が確実な場合は、雨対策は歩き続ける上でかなり重要になります

スマホ 神輿の位置把握にはスマホが便利です

・モバイルバッテリー 結局これと水が重い!

 

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<必要に応じて>

・進香旗、紅布條などの進香グッズ   せっかく歩くのならば、ぜひ欲しいところです

・銀マット  かさばりますが野宿予定ならあった方が捗ります。ピクニック用の薄手のアルミシートでもなんとかなります

寝袋 寝袋の中に入ると暑いため、身体に掛けて寝ている方も多いです

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・簡易寝袋 薄手の簡易寝袋というものが売られています。本来シーツを交換していないようなホテルのベッドなどで使用するものですが、暖かい時期にはこれで十分です

テント これがあると野宿も楽なのですが、あとは重さとの判断になります。テント型のワンタッチ蚊帳もありです

蚊取り線香 野宿の大敵は雨と蚊です。寝袋に入っていても、顔を刺されることもよくあるので、安眠のためには顔を守る方法が大切です。タオルはそれほど役立ちません。顔防御ネットでもいいかも

・耳栓 大部屋での野宿には必要になるかもしれません

・使い捨てスリッパ ホテルでもらえるようなやつです。野宿場所や休憩時にいちいちスポーツシューズを履いたり脱いだりするのは大変です。雨対策用に軽めのサンダルを入れおいてもいいかも

・使い捨てカイロ 寒暖の差が激しい季節でもあるので、寒くなりそうな時に

・手押し車 背負うより多くのものを持ち運べるため、根強い人気があります。ただ途中で壊れるリスクも大きいです。正直ほかの徒歩参加者から見ると、邪魔です 笑

・ストック たまに見かけます。坂道はあまりないので、疲れた時にバランスを保つ助けとなります

・懐中電灯 小さく軽いものでもあると安心です。特に西螺から新港の間は真っ暗で街灯のない場所も多いため、グループについて歩くか、懐中電灯を持参した方がいいでしょう。ヘッドライトがあると便利です

・持病の薬 持病がある方

海外旅行保険 入っておいた方が安心ですね。証書のコピーを財布に入れておきましょう。クレカ付帯の保険でも

・パスポートのコピー パスポート自体を持って歩くことは紛失のリスクが高く、お勧めしません。そこでパスポートのコピーを財布に入れ、その裏側に緊急連絡先や宿泊先、血液型、持病などの必要事項を(出来れば中国語で)記入しておくと、道中前のめりの倒れたとしても、周囲の負担が軽減されます

 

 

 

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