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徒 歩 進 香[巡 礼]

ハマるぞ台湾!道教文化

[道教巡礼]大甲媽祖遶境進香レポート

 

 

大甲媽祖遶境進香に参加してまいりました。往路3日間を歩いたレポートを紹介いたします。今後参加する方の一助となれば幸いです。

 

このイベントについての詳細を知りたい場合は、下記リンクの記事もあわせて確認ください。基礎知識から進香道中に至るまでの情報を紹介しています。

 

 

 

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※ 参加までの流れについてはこちらへ ※



[目次]

 

 

初日(前夜22時出発

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大甲媽祖遶境進香初日前夜の19時前、大甲駅に到着すると、駅前から鎮瀾宮までの道には当然ものすごい人の波。屋台が続く通りを歩きながら周りを見回すと、大甲媽祖遶境進香の参加者である隨香客の姿はそれほど多くはありません。ほとんどが進香団の出発を見に来た見物客のようです。私のように往路完歩や全行程完歩を目指す人たちは、多くが朝から夕方にかけて、神輿の出発を待たず一足先に歩き始めています。

 

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人ごみをかき分け、何とか鎮瀾宮の中に入り、媽祖に出発(起馬)の挨拶と進香旗の過爐を終えました。

 

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廟前の広場では、すでに陣頭が始まっています。廟近くのアーケードの片隅に腰を下ろし、22時の出発を待ちます。

 

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廟周辺の道は人で埋め尽くされ、陣頭を観に行くことさえ困難です。もともとの計画では神輿と共に出発し、大甲渓で盛大な花火を楽しみ、沙鹿駅辺りから先行して歩こうと考えていました。しかし鎮瀾宮近くはものすごい人ごみのため、まずは頭旗について出発し、大甲渓の橋の上で神輿の到着を待つことにします。

 

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21時ごろ頭旗が出発し、それに続いて私の徒歩進香がスタートしました。人ごみと車の間を縫うように進んでいきます。事前トレーニングとして近くの山を登った際に痛めたふくらはぎに爆弾を抱えながらのスタートとなりましたが、出だしは快調です。

 

しかし出発してから短い区間だけ一緒に歩く目的の人たちも多く、頭旗の後ろを歩くことさえかなり厳しくなり、少しだけ先行することにしました。頭旗の前にいるはずの報馬仔の姿を探しましたが、残念ながら見つけることはできませんでした。

 

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大甲渓に架かる大甲渓大橋では、多くの人が花火を観ようと待ち構えています。私もここで神輿を待って花火を鑑賞しようと考えていましたが、さらに3時間も待たなくてはならないと聞き、あきらめてそのまま先に進むことを決めました。

 

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最初の立ち寄り先(停駕地)である廟に到着しました。廟で行うことは、お参りをして、進香旗に御朱印を押し、平安符をくくりつけ、過爐をします。多くの廟では食事や飲み物が提供されていますので、それをいただいたり、トイレをお借りしたり、時には長めの休憩をとったりもします。

 

お賽銭はもともと各廟で10元ずつ入れようと考えていましたが、コインだけでかなりの重量になる為、長時間の休憩をさせていただいたり、食事をいただいた廟に50〜100元を入れるようにしました。

 

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進香旗に御朱印を押し、

 

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平安符をくくり付けます。

 

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最後に過爐して終了です。

 

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その後は夜道を歩き続けます。頭旗よりも先行しているため、随香客の姿はそれほど多くはありません。

 

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今回最初にいただいた記念すべき食事は、こちらのたこ焼きです。たこ焼きと言ってもまだ素食期間なため、たこは入っていません。徒歩進香では一気に食事はとらず、こまめにエネルギーを補給し先を目指します。

 

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道路わきの建物の軒下では、早くも就寝している人たちがいます。おそらく混雑を避けるため早めに出発し、少し先で休憩しながら神輿を待つ計画なのでしょう。私はこまめに短めの休憩をはさみながら、彰化県員林市まで距離を稼ぎ、そこで睡眠をとる予定です。

 

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このようにどこでも寝ることができないと、進香成功は難しいのかもしれません。夜寝て昼歩くか、昼寝て夜歩くかは、それぞれの徒歩戦略によります。

 

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廟の建物内で寝ることができる廟とダメな廟があります。就寝OKな廟となると、足の踏み場がないぐらい随香客が寝ています。

 

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ここは停駕廟の向かいの広場ですが、人気のテント設営ポイントのようです。

 

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夜も更け休憩する人が増えてくると、歩く随香客の姿もだんだんとまばらになってきます。

 

そしていきなりの問題発生です。出発して間もないにもかかわらず、早くも足の裏に痛みが走り始めました。事前にいくつか徒歩進香に参加し長距離を歩いていたので、足はある程度鍛えられていたはずですが......

 

しかし思い当たる節がありました。進香直前になり、日本から買ってきた中敷きのことを思い出し、2回ほど試し履きをしてから参加をしたのですが、それがどうも合わなかったようです。昨年は直前に五本指ソックスの採用を決めたため、大きなまめを複数つくり、白沙屯媽祖を途中リタイアしていますが、またしても同じミスを繰り返してしまいました。

ここから、足の裏の痛み(足底筋膜炎)との長い戦いが始まります。

 

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廟に隣接された補給ポイントです。進香路上には、大小さまざまな補給ポイントが点在しています。ここでは廟の関係者や信者の皆さんが、深夜早朝問わず、自分たちのお金と労力を使い、随香客をもてなしてくれています。本当に感謝しかありません。この人情味こそ、私が大甲媽祖遶境進香に魅せられた一番の要因です。

 

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曲がり角にはこのような案内板が設置されています。随香客はここで曲がる人と直行しショートカットする人に分かれます。

 

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住宅の前には、所々でこのように休憩用椅子や飲み物などが置かれています。自由に座わらせていただいて大丈夫です。

 

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この高架下は、昨年大勢の人たちと一緒に歩いた場所です。1年前を懐かしく思い出しながら歩き続けます。

 

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昨年との違いでまず感じたことは、手押し車で参加している人が非常に増えたことです。私はバックパック派ですが、話を聞くと、バックパックを背負って歩くよりも格段に楽になるようです。往路完歩、全行程完歩を目指す人は、手押し車の採用を検討してもいいかもしれません。 

ただし神輿より先行しながら、人ごみの中を歩かないことが条件となります。

 (他の参加者にぶつかり、怪我をさせるケースが多数発生しています。私も以前他のイベントでぶつけられました)

 

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そして何より驚いたのが、レンタルサイクルYoubikeでの参加者が異常に増加していたことです。去年はほとんど見かけることがなかったのですが、ここまで増えた背景には、Youbike利用による参加案内があったと聞きます。ただそのYoubikeも、レンタルポイントが員林市までしかないため、多くは彰化市あたりまでの参加としているのかもしれません。

 

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空が明るみ始めました。この大度橋を渡るといよいよ台中市を出て、彰化市に入ります。ここまで、ほとんど休みらしい休みをとらずに歩き続けています。

 

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橋を渡り終えると、一般の企業がかなり広い休憩ポイントを設置し、食べ物や飲み物を提供していました。

 

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彰化市の繁華街を抜け、進香ルート外にある昨年もお世話になった廟で、今回初となるやや長めの休憩をとります。仮眠の間に、充電をさせていただきました。

 

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休憩後は、員林市に向けて15kmの道のりを進みます。この区間は立ち寄り先となる廟がない上に、補給ポイントもほとんどありません。また気温が上昇したことで、非常にきつい道のりとなりました。今回の大甲媽祖遶境進香の中できついと感じた箇所は、この彰化-員林間と虎尾-土庫間の2か所です。

 

途中知り合った自転車参加のおじさんと一緒に雑談しながら歩くことで、多少気持ちが軽くなりました。このおじさんとは翌日再会することになります。進香参加の楽しみの一つは、こうしていろいろな人と出会えることです。なかには変わった人もいますが、たいていは同じ志を持った愉快な方が多いと思います。私の実感では、大甲媽祖よりも白沙屯媽祖の方が変わった人が多い印象です。

 

また集団で歩くグループに参加をすると、いろいろな面で助け合いができますが、どうしても自分のペースを守れないという問題が出てきます。途中進香仲間に遭遇したりしましたが、たとえ一人で参加をしたとしても、ところどころでこのようにほかの参加者と一緒に歩くことで、心の疲れが軽減されると思います。

 

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とても個性的なドナドナ(服務車もしくは香客車。疲れた随香客を乗せてくれる車)が通り過ぎていきました。

 

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午後1時すぎには就寝ポイントとして決めていた員林市に到着、予定よりかなり速いペースです。とある廟の倉庫兼事務室で寝かせていただけることになりました。先客がすでに一人寝ています。

 

ここで身体を拭き、睡眠をとった後、近くの店で比較的リスクが少なそうな薄めの中敷きを購入しました。それにより足の裏の痛みは少しずつ楽になりましたが、しばらくは痛み止めに頼っての歩きとなりました。

 

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日が落ち、涼しくなった夜8時ごろ再出発して、北斗を目指します。

 

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途中路上に設営された補給ポイントでサンドイッチをいただき、食べながら先を急ぎます。

 

 

二日目

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深夜0時を回り日付が変わった頃、北斗奠安宮に到着です。廟内では大勢の随香客が寝ていました。

 

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休憩時間には、短時間でも靴や靴下を脱ぐようにしています。そのため小さな靴べらが大活躍してくれました。足はまだやや腫れているようです。サロンパス冷却スプレー ⇒ バンテリン ⇒ 湿布 ⇒ 薄荷入りワセリン という順番でケアを行います。

 

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その後もところどころ停駕地(廟)に立ち寄りながら、涼しくなった深夜の道を、西螺大橋を目指し歩き続けます。

 

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歩きの最中には、迷わないように定期的にグーグルマップで現在地を確認することが必要です。時間的に考えて、神輿はおそらくまだ彰化市内にいると思われます。

 

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最近ほかの徒歩進香で来たばかりの、まだ記憶に新しい溪州天后宮に立ち寄り、一息つきます。

 

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ここの廟内でも多くの随香客が寝ています。ブランケットは、廟の方が準備してくれたもののようです。

 

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早朝4時過ぎ、いよいよかつて日本統治時代にその基礎が造られた西螺大橋に突入しました。2kmに渡り続く歩道のない大橋ですが、かなり「陰」の気が漂っていると、霊感などない私でも感じとることができる場所です。そこでなるべく下を流れる河には目を向けずに、前を歩くおじさんの背中を必死に追いかけました。

 

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午前5時前、西螺福興宮に到着しました。ここが本日の駐駕地となる場所です。しかしなんと入口の扉が固く閉ざされています。進香の期間中、ルート上の廟は24時間開いているものと思っていたので、かなり驚きました。ほかの廟であれば、外から手を合わせて先に進んでも構わないのですが、さすがに太平媽への参拝を飛ばすわけにはいかず、扉の前で休憩をとりほかの参加者たちと開門を待ちます。

 

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6時ごろ扉が開くと、多くの随香客は寝場所の確保に走りました。私はお参りを終えた後、西螺市街地に点在する廟をめぐり、二日目の目的地である土庫を目指します。

 

西螺福興宮は夜22時に扉を閉めて、中で休憩していた随香客をすべて追い出したそうで、ネット上では賛否両論の意見が飛び交っていました。また前夜には、彰化市において搶轎による暴力事件が発生し、ニュースでも騒がれていたようです。

 

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まだ目覚めたばかりの、早朝の西螺の街を歩き続けます。

 

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日中はかなり暑くなるので、このような心遣いが本当に心にしみます。

 

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以前徒歩進香に参加した懐かしの西螺新天宮に到着しました。ここでいただいた冷えたスイカがむちゃくちゃ美味しかったです。仮設廟の裏にある新廟の建設現場で長めの休憩をとりました。

 

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休憩後は、随香客もまばらな道を黙々と歩き続けます。暑さに体力が削りとられていくようです。往路完歩のためには、にぎやかな神輿の近くを歩くには時間的に厳しく、どうしてもこのように単調で、孤独との戦いが多くなってきます。

 

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立ち寄り先の廟の2階にある会議室で、休憩させていただきました。こまめに仮眠をとりながら、暑さをしのいで体力を回復させます。

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写真の二崙地区はショートカットする人が多く、随香客の姿はほとんど見かけませんでした。ここは街灯が少なく、夜間真っ暗になり、歩くことが困難と言われている地域です。

 

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神輿よりかなり先行しているはずですが、ドナドナが走り過ぎていきました。ここで昨日一緒に歩いた自転車のおじさんと再会します。この後おじさんは先行し、今夜の就寝場所として予定している土庫の廟で、私の寝場所も確保していただけることになりました。

 

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二崙から虎尾への長い直線道路を歩きぬけると、以前より一度来たかった擇元堂に到着です。ここは神輿の立ち寄り先の中で、唯一廟ではない一般の民家になります。

 

まだ大甲媽祖遶境進香がそれほど知られていない、小規模で行われていた数十年前、こちらの民家の方が進香団の大変さを目にし、飲食や休憩場所の提供を始めました。その恩返しとして、大甲媽祖の神輿が毎年立ち寄るようになったのです。

 

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小休憩をとり足のケアを行いますが、腫れと痛みはなかなか引きません。特に休憩直後の歩き始めの痛みがかなりつらく感じます。

 

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アプリで神輿の位置情報を確認すると、まだ西螺大橋までは到達しておらず、かなりリードを稼げています。このまま今日中に土庫に入ることが出来れば、最終日は神輿をゆっくり待って、かなり楽な歩きができそうです。

 

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到着時間を計算した結果、虎尾から土庫まではショートカットをする道を選びました。そのためほかの随香客はほとんどおらず、当然補給ポイントもありません。この日はかなり距離を伸ばしていたこともあり、最後の土庫までのこの道のりがとてもつらく感じ、途中道端でぐったりと腰を落としました。

 

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17時半を回り、ようやく本日の目的地である土庫順天宮に到着しました。順天宮は日本から来た観音菩薩像が祀られていることでも有名です。

 

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おじさんが確保してくれた香客大楼の就寝場所です。プロパンガス切れのため、冷たい水のシャワーを浴び、シャツを洗い、夕食をいただきました。

 

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廟の前で涼みながら雑談をしていると、夜になり続々と随香客が到着してきました。ここまで来るとだいぶ先が見えてきます。翌日に備え早めに就寝しました。

 

 

三日目

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三日目は進香団の目的地である新港奉天宮に向けて、大甲媽祖遶境進香往路最後の歩きとなります。早朝4時に目が覚めてしまったため、周りの人たちより早く起き出し、5時には出発をしました。途中長めの休憩を取りながら、神輿の到着を待つことにします。神輿は深夜に西螺を出発し、もう背後まで迫ってきています。

 

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そうこうしている間に、歩く随香客の姿もだいぶ増えてきました。神輿がだんだんと近づいてきているようです。

 

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午前8時を回り、元長郷にある廟の境内で、ついに頭旗と再会です。大甲で先行して以来、58時間ぶりとなります。

 

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その後しばらく頭旗の後ろを歩き、ようやく大甲媽祖の神輿に挨拶をすることが出来ました。鎮瀾宮で見かけて以来、進香路上では初めての合流となります。

 

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そこからは神輿の近くを歩き続けました。「鑚轎脚」が各所で行われています。少しして、神輿の担ぎ手が随香客に代わっていることに気づきました。そこで神輿グループの方に、次に担がせてもらえないかお願いしたところ、進香旗を所持しているから「だめ」と言われてしまいました。しかし近くを歩いていたおじいさんが、親切に預かっていただけることとなり、今年も無事神輿を担がせてもらうことができました。

 

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さらにすこし進んだ立ち寄り先の廟で、お参り後トイレ休憩をとっていると、いつの間にか神輿は先に出発してしまいました。慌てて神輿を追いかける準備をしていたところ、なんと廟の前で「壓轎金」が配られはじめ、今年も何とかゲットすることができました。壓轎金はその後も何度か受け取る機会があり、自分と知り合いの分を残し、残りはほかの随香客や沿道の信者の方々に配りました。

 

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その後しばらくは、神輿の前後を行ったり来たりしながら歩きます。神輿が雲林県嘉義県の県境にある崙子橋に到着すると、新港奉天宮より神輿がお迎えに来ていました。そのため橋の上は大混雑です。この橋はかなり年季の入った小さな橋で、これだけの人が集まることで崩落しやしないかと内心ひやひやしていました。私は人ごみを避けるため、お迎えの儀式の見学はパスして先を進みます。

 

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新港郷に入ると、飲食が配られるポイントも格段に多くなりました。私はそのまま神輿より先行して、目的地である新港奉天宮を目指し歩きます。

 

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新港奉天宮からやって来た報馬仔です。すごく会いたかった大甲鎮瀾宮の報馬仔は、結局車に乗りこむ後ろ姿しか見ることができませんでした。

 

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そして、14時45分、大甲鎮瀾宮を出発して約66時間、ようやく目的地である新港奉天宮に到着しました。感動に浸る間もなく、人ごみをかき分け、何とかお参りをして回りました。3日間総歩行距離153km、往路完歩達成です。

私は沙鹿、彰化、虎尾の三カ所でショートカットしていますので、全ルートを完歩した場合、170kmには達するでしょう。実際に歩く距離は、地図上の距離よりも必然的に長くなります。

 

神輿が奉天宮に到着するのは夜となるため、予約した隣町の北港にあるゲストハウスに一旦荷物を置き、シャワーを浴びてから、再び新港に戻ってくることにしました。

 

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しかし北港で早めの夕食を食べていた際、龍結福徳宮の徒歩進香に参加している進香仲間より、まもなく北港朝天宮に到着するとの連絡が入りました。龍結媽は、もし大甲媽祖や白沙屯媽祖との日程かぶりさえなければ、本来参加しているはずだった徒歩進香です。そこで朝天宮にて龍結媽を出迎えることに決め、新港奉天宮での神輿入廟の見物はあきらめることにしました。

 

こうして私の大甲媽祖遶境進香は終わりを告げました。

 

 

後日談

新港奉天宮に到着した翌日、白沙屯媽祖進香を一日歩いた後、仕事のため一旦自宅に戻ってきました。

 

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そして仕事を終えた夜、近くの店でクッキーやチョコなどを買い込み、大甲媽祖遶境進香の道へと向かいました。

 

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神輿が来るにはまだ早いため、永靖付近ではぱらぱらとしか随香客は歩いていませんでしたが、買い込んだSOYJOYやチョコを配り終わり、追加でコンビニへ買いに走りました。これでSOYJOYを配り、随香客を応援するという目標もかろうじて達成できたかと思います。

 

 

最後に

今回は往路完歩という目標があったため、神輿よりかなり先行して歩きました。そのため、ほぼほぼ自分と向き合う修行の歩きとなり、残念ながらお祭りとしてのにぎやかさを味わうことはあまりできませんでした。

 

大甲媽祖遶境進香を楽しむという観点から考えると、やはり往路1日、復路1日といったような日程で、神輿や頭旗の近くを歩いた方がいいように思います。

 

そして、路上で飲食を提供していただいたみなさんには、ただただ感謝の気持ちしかありません。実際に歩いていた私たちよりも、その方たちの方がずっと敬虔であるように感じられました。私も些少ですが、恩送りとして医療ボランティアグループに寄付をさせていただきました。

 

 

※ このイベントの詳細情報については下記のページをご確認ください ※


 

 

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