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徒 歩 進 香[巡 礼]

ハマるぞ台湾!道教文化

[聖地巡礼]湄洲媽祖祖廟 進香レポート

 

 

台湾道教において最大の聖地と言われる中国福建省湄洲島にある湄洲媽祖祖廟へ行ってきました。

 

通常台湾から湄洲島へ参拝に行く場合は、廟が組織した進香団に参加し団体で訪れます。今回私は個人で訪れていますが、進香の始まりは個人での巡礼、参拝であるため、ここでも個人進香と呼んで差し支えないでしょう。

 

今後行かれる方の参考として、台湾から湄洲島までの道のりを詳細レポートとして残しておきます。

 

 

※「進香」ってなに? という方はこちらへ ※

 

 

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[目次]

 

 

台湾道教の聖地とは

台湾道教における聖地は、媽祖(天上聖母)の湄洲島だけではなく、ほかの神様でも存在します。
 
それぞれ中国に位置しており、玄天上帝の武當山、 中壇元帥の翠屏山、關聖帝君の解州關帝廟、三山國王の三山國王祖廟、廣澤尊王の南安詩山鳳山寺などが有名です。

 

 

個人進香の目的

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今回の個人進香の目的は、「中国にある媽祖信仰と関わりの深い3つの廟および聖地・湄洲媽祖祖廟を参拝し、大甲鎮瀾宮および白沙屯拱天宮からいただいた香火袋(御守)と平安符(御札)を過爐して持ち帰る」というものです。
 
拱天宮の媽祖は、湄洲島からの分霊かどうかは分かっていませんが、媽祖信仰の始まりは湄洲島であるため、ともに持参いたします。
 
 

個人進香目的地

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【湄洲媽祖祖廟】
正式名:湄洲天后宮[987年建立、文革で破壊され1989年に再建]
特徴:林默娘(のちの媽祖)が天に召された場所に建てられた廟。媽祖(天上聖母)信仰の総本山。世界各地の媽祖信仰は、すべてここからスタートしている。 湄洲媽祖祖廟と媽祖信仰は、ユネスコ世界無形文化遺産にも登録されている。
住所:中国福建省莆田市秀屿区湄洲岛
アクセス:文甲碼頭からフェリーで20分、さらにバスで2分

[その他参拝に立ち寄る廟]

途中、以下の廟にも立ち寄りお参りします。それぞれ媽祖信仰において、非常に重要な地位を占める廟です。

泉州天后宮(泉州市)
〇 文峰天后宮(莆田市)
〇 賢良港天后祖祠(莆田市)

 

湄洲媽祖祖廟にはもともと6体の媽祖像が祀られていました。しかしそのほとんどは文革などで破壊され、唯一うち1体が海を渡り鹿港天后宮に現存していると言われています。

そこで湄洲島まで行かずとも、鹿港に行けば湄洲媽祖をお参りすることができますが、ただ台湾道教によく見られるように諸説あるため、実際のところは分かっていません。

 

 

個人進香の計画

当初台中からフェリーで中国の廈門に入る予定でいましたが、日程が合わなかったため、空路で金門島に入り、そこから小三通と呼ばれるフェリーで廈門に入る計画を立てました。
 
日本から行かれる方は、空路で廈門入りし、後は同じ行程になります。その際拠点は、廈門よりも泉州においた方がいいでしょう。なぜなら廈門にはあまり観光する場所がないからです。廈門の街自体はとても好きなのですが、観光と考えると鼓浪嶼ぐらいしか見どころがなく、そこも廈門大学の方が良かったかなぐらいの印象です。そこで帰国前にさらっと見て回る程度で十分でしょう。
 
個人進香の行程は以下の通りです。
1.大甲鎮瀾宮および白沙屯拱天宮を事前参拝し、出発の挨拶
2.台中空港から空路で金門島
3.金門島の空港からバスで小三通のフェリー乗り場へ
4.フェリーで廈門の五通へ上陸
5.バスで五通から廈門駅へ
6.廈門駅から高鉄(中国の新幹線)で泉州
7.泉州駅からタクシーで泉州天后宮へ。第一の目的地である泉州天后宮を参拝
8.泉州
9.泉州駅から高鉄で莆田駅へ
10.莆田駅からタクシーで文峰天后宮へ。第二の目的地・文峰天后宮を参拝。
11.文峰天后宮からタクシーで莆田バスターミナルへ
12.莆田バスターミナルからバスで文甲フェリー乗り場へ
13.フェリー乗り場からタクシーで賢良港天后祖祠へ往復。第三の目的地・賢良港天后祖祠を参拝。
14.フェリーで湄洲島へ
15.船着場から歩いて湄洲媽祖祖廟へ。最終目的地・湄洲媽祖祖廟を参拝。
16.台湾本島に戻り、大甲鎮瀾宮と白沙屯拱天宮を参拝。
 
計画の段階で一番心配だった行程が、13の賢良港天后祖祠への参拝になります。

 

 

個人進香レポート

出発から目的地到着まで、個人進香を詳細にレポートします。費用については、下の方で一覧を載せています。 

 

[事前参拝]

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出発の2日前、大雨の中、大甲鎮瀾宮および白沙屯拱天宮を参拝し、個人進香出発の挨拶、そして廟の方から御守りや御札をいただき、過爐を済ませました。

 

 

[初日]
早朝に自宅を出発、電車に乗り清水駅まで行き、そこからタクシーで台中空港へ向かいます。国内線なので1時間前、極端に言えば30分前でも間に合いますが、安全をとって2時間近く前に到着しました。
 

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立栄航空のカウンターでチェックインを終え、事前に予約しておいた中国で使用するiVideoのポケットwifiを受け取りにコンビニへ向かいます。しかし台中空港店という店舗名に反して空港内にはなく、雨の中を歩いて数百メートル離れたお店まで受け取りに行きました。

 

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プロペラ機は予定通り1時間ほどで金門島に到着し、空港前のバス停から金城站行きの「藍1」というバスに乗ります。

 

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さらに写真の金城站で「7路」のバスに乗り換え、小三通の水頭フェリー乗り場(水頭碼頭)に向かいます。乗り換えがスムーズだったため、空港から水頭フェリー乗り場までは、1時間弱で到着しました。

 

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水頭フェリー乗り場からは、廈門の五通と泉州の石井行きのフェリーが出ています。石井行きの方は1日数本と少なく、また欠航になりやすいようです。さらに石井到着後、泉州市内までの交通の便も悪いため、少し遠回りになりますが、30分おきに便のある廈門の五通に向かうことにしました。

 
水頭フェリー乗り場に到着後、窓口でパスポートを提示しチケットを購入します。出航の時間まで間もなかったため、免税店はスルーして足早にフェリーへ向かいました。
 

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フェリーは30分ほどで五通に到着、ここで中国への入国審査を受けます。以前台湾からフェリーで中国の平潭に上陸した際、アジア各国への渡航歴を全て確認および記録され、ものすごく時間がかかった嫌な記憶が蘇って来ました。

今回はそこまでではなかったものの、以前の中国での滞在歴、台湾での仕事の内容、今回の渡航の目的、滞在日数、滞在先ホテルなどについて質問を受けました。
 

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無事入国審査を終えると、五通のフェリー乗り場から数百メートル離れた写真のバス停まで歩きます。建物の左側に見える「便民服务站」と書かれている場所が、バスの待合所になっています。

バス停までの行き方は少し分かりづらいのですが、フェリー乗り場を出て右方向に駐車場を突っ切ります。ここで「6路」のバスに乗り廈門駅に向かいます10分ほど待ってバスは出発、1時間もかからず廈門駅前に到着しました。

 

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駅ではまず、泉州行きの高鉄の切符を買うために列に並びます。しかし廈門駅から出る高鉄の便は少なく、仕方なく2時間以上先の切符を購入しました。

 
高鉄の多くは廈門北駅から出ているため、五通からだとバスの乗り換えが必要になりますが、廈門北駅から高鉄に乗った方が順調に行けると思います。帰りも廈門駅ではバス停にたどり着くまでかなり迷ったため、今後行かれる方は廈門北駅の利用をオススメします。その場合は、[五通-(6路)-金山站乗り換え-(BRT)-廈門北駅]と言うように、金山バス停でBRTに乗り換えが必要です。
 
厦門のBRTと言えば、数年前私が厦門に着いたちょうどその日に、恐ろしい事件が起こったことをいまだに覚えています。もしかすると無意識にBRTの利用を避けていたのかもしれません。
 

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駅前の商業施設内にあるレストランで食事をしながら時間を潰しました。あまり大きな声では言えませんが、薄味淡泊な台湾料理が口に合わない私にとって、久しぶりの中国の食事は美味しくてたまりません。

 

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最近はどこの駅にもマッサージチェアがあり、マッサージと充電しながら電車を待つことができます。3015元。ただし、電子決済の「微信支付」か「支付宝」でしか支払いはできません。私は以前中国で仕事をしていたため、両方の口座にお金が残っており、今回の個人進香では、バスとお賽銭以外ほぼ電子決済を利用しました。

 
買い物や食事の場合、電子決済の手段を持っていない人は現金でも大丈夫ですが、このように電子決済のみという場所も増えてきています。どうしても電子決済が必要な場合は、近くにいる中国人か店員に現金を渡して、代わりに決済をしてもらうという方法も可能です。
 

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路上に自転車を停め、お菓子の量り売りをしている人もいまは電子決済です。中国の発展のスピードには驚かされます。

 

中国の銀行に口座がない方でも、微信支付を使用する方法があるようです。詳しく紹介しているブログがいくつかありますので、検索してそちらを参考にしてみてください。

 

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泉州駅には1時間ほどで到着し、まず駅で2日後廈門に戻る切符を購入しておくことにしました。しかし窓口には長い列ができ、しかも割り込みが頻発したことで、ものすごく時間がかかりました。列に並びながら、時間に余裕のあった廈門駅でまとめて購入しておくべきだったと後悔しました。

 

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その後駅からタクシーで予約したホテルへ向かい、チェックインをして部屋に荷物を置くと、すでに17時を回っていました。廟は18時に閉まってしまうため、急いで泉州天后宮に向かいます。幸い台湾でもお馴染みのYouBikeが中国の銀聯カードで借りることができました。

 

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泉州天后宮】

建立年:1196年

特徴:媽祖信仰を東南アジアへと広く普及させた廟。建築物としても非常に貴重なものであり、重要文化財に指定されている。 

住所:中国福建省泉州市鯉城区南門天后路

アクセス:泉州駅からタクシーで25分。泉州バスターミナルからだと徒歩12分。27路もしくは31路に乗れば、大隘門バス停から徒歩3分

Google マップ / 百度地图

参考HP: 泉州天后宮 - 維基百科,自由的百科全書

 

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天后宮の媽祖像の前には、台湾の廟から贈られた媽祖像が4体祀られています。それぞれどの廟からなのかについては、ぜひ現地で確認してみてください。

 

お参りと過爐を済ませ、廟を見学していると、閉門の時間が迫っていました。参拝客はそれほど多くなく、ゆったりとお参りすることができました。

 

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またこの日は關公の誕生日ということで、關帝廟は多くの参拝客でにぎわっていました。ただこの中国での誕生日は、複数ある台湾のどの誕生日とも違っています。媽祖廟は閑散としていましたが、商売の神様である關公はすごく人気があるようです。

 

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お参り後はバスターミナルで翌朝の莆田行きバスチケットを購入しました。しかし始発が8:40と遅く、しかも1時間半かかるため、一旦購入したものの考え直し、ネットで7:40発の高鉄の切符を購入しました。その後バスターミナルにキャンセルに行きましたが、すでに窓口は閉まっていました。

 
 
[二日目]

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翌朝6時前にバスターミナルへ行くと、幸いキャンセルすることができました。そこからタクシーで泉州駅に向かいます。渋滞もなく15分ほどで到着、しかし620分ではまだチケット売り場が開いていません。ただ遅く出発すると通勤ラッシュにぶつかり、またチケット売り場も混み合うため、早めの行動を選択しました。

 
少しして窓口が開いた後は列に並び、ネットで予約したチケットを受け取り、ついでに帰りの切符も購入しました。中国人の場合は自動発券機ですぐに受け取ることが出来、また身分証でも高鉄に乗れますが、外国人旅行者はネットで購入しても、切符の受け取りのために結局列に並ばなければなりません。
 
事前に日程を決めることができる場合は、最初の厦門駅か厦門北駅で、すべてのチケットを買ってしまった方がいいでしょう。高鐵まで時間があるため、またマッサージチェアで時間を潰しました。
 

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泉州駅から莆田駅は30分ほどで到着し、そこからタクシーで文峰天后宮を目指します。駅からタクシーで30分、第二の目的地である文峰宮が見えて来ました。

 

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【文峰天后宮】

建立年:1160年頃

特徴:泉州天后宮と同様に、海外に媽祖信仰が広まった過程で、非常に重要な役割を果たした。多くの進香団が、湄洲島を訪れる前に参拝に立ち寄っている。 

住所:中国福建省莆田市荔城区文献路东段

アクセス:莆田駅からタクシーで30分、もしくは莆田バスターミナルからタクシーで数分

Google マップ / 百度地图

参考HP:  文峰天后宫

 

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旧廟の媽祖です。旧廟の道路を挟んだ向かい側に新廟があります。旧廟、新廟の順にお参りをします。

 

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こちらが新廟です。道路整備に伴い、古い建物が取り壊され、道路の向かい側に新たに建てられました。新廟の媽祖も忘れずに参拝しましょう。
 

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お参りの際に中国の進香団に遭遇しました。中国でも進香団は観光バスで移動しているようです。

 

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お参りを済ませた後は、タクシーで莆田バスターミナルへ移動し、窓口で文甲フェリー乗り場(文甲碼頭)行き「362路」のバスチケットを購入します。20分近くバスを待ち、出発後は1時間ほどで文甲フェリー乗り場に到着しました。

 

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まずは湄洲島に渡るフェリーのチケットを購入します。普通のフェリーと高速フェリーがあり、普通の場合は20分、高速は12分ほどで到着します。ちなみに高速船のチケットは20元高くなります。 

 
しかしここですぐにフェリーには乗りません。なぜなら湄洲島を参拝に訪れる前に、まず賢良港天后祖祠を参拝しなければいけないと言われているからです。そこは媽祖が生まれ育った場所に建てられた媽祖信仰において非常に重要な廟になります。現地の人に聞くと、湄洲媽祖祖廟よりもこちらの方が重要であると考える人もいるようです。
 
フェリー乗り場には客待ちタクシーがいると聞いていたのですが、全く見当たりません。事前に心配していた通りのことが起こりました。廟までは5kmほどの距離があり、歩いて行くには時間的に厳しい距離です。
 
バス乗り場の前に小さな小屋があり、そこで尋ねると、「俺がタクシーの運転手だよ」と車に連れていかれました。そこには普通の乗用車が停まっており、どうやら白タクのようです。料金を確認すると、片道50元、往復100元とかなり吹っ掛けてきます。かと言ってほかに選択肢はありません。仕方なく廟でお参りを待ってもらうことを条件にOKしました。最低金額が50元からと言っていましたが、真実のところは分かりません。
 
車はぐるっと迂回をして、15分ほどで廟に到着しました。
 

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【賢良港天后祖祠】

建立年:宋代

特徴:媽祖の生まれ育った場所に建てられた、最も歴史のある媽祖廟の一つ。湄洲島へ参拝に向かう途上において、決して避けて通ることができない重要な場所である。 

住所:中国福建省莆田市秀嶼區山亭鎮港里村

アクセス:莆田駅から363路のバス、もしくは莆田バスターミナルから362路のバスに乗り1時間で文甲フェリー乗り場へ、そこからタクシーで15分

Google マップ / 百度地图

参考HP:  賢良港天后祖祠 - 維基百科,自由的百科全書

 

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まずは旧廟をお参りします。1000年以上の歴史を誇る、現存する中で最古のものと言われている媽祖像が祀られています。ここはもともとは、林家の家廟でした。しかし、媽祖つまり林黙娘の生涯については諸説あり、正確なところは分かっていません。
 

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その後は新しく建てられた新廟をお参りします。大きな媽祖像の隣には、台湾から贈られた多くの神像が祀られていました。

 

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新廟の次は、その左斜め後ろにある媽祖の一家が生活していた住居を訪れます。
 

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そして最後に新廟の裏にある巨大な観音像が祀られている観音閣をお参りして終了です。また旧廟の隣には、土地公の小廟と集落の媽祖廟がありますので、ついでにお参りをしてもいいかもしれません。4カ所+をお参りして回るのに、結局1時間近くかかりました。
 

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フェリー乗り場に戻った後は高速船に乗り、すぐ目と鼻の先に見える湄洲島へ向かいます。
 

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いよいよずっと来たかった媽祖信仰最大の聖地である湄洲島に上陸しました。
 

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フェリー乗り場前からは、バスとカートが湄洲媽祖祖廟の麓まで出ており、そこから廟まで参道の階段を上っていきます。カートは1台貸切で30元、少人数だと多少割り引いてくれますがそれでも割高です。

 
フェリー乗り場にはYouBikeもあるにはあるのですが、泉州では使えた「銀聯」もここではエラーが出て借りることが出来ませんでした。天気も良かったので、バスは待たずに祖廟の入口まで歩いて行くことにします。10分ほどの道のりです。
 

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麓の牌樓に到着しました。ここから廟まで、長い階段を上っていきます。

 

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湄洲媽祖祖廟には敷地内に数多くの廟があるため、一体どこをお参りしたらいいのか分かりづらい問題があります。私の理解では、次のような順番で参拝して回ればいいかと考えます。

 

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1.階段を登っていくと、目の前に「正殿」(太子殿)を見ることができます。名前からもここがメインと勘違いしそうですが、まずはスルーして、その左後ろに位置する写真の「寝殿」(天后殿)に向かいます。進香団にとってこの場所こそ、媽祖信仰最大の聖地である湄洲媽祖祖廟の本殿にあたります。
 
ここでは廟内に線香が置かれていないため、登ってくる途中の店で購入した線香に火をつけお参りをします。中国ではガスバーナーではなく、ロウロクから線香に火をつける方式が一般的です。
 

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湄洲媽祖祖廟の媽祖像です。いろいろな想いをこめて、お参りしました。そして偶然にも、ここで彰化南瑤宮の老五媽進香団と遭遇しました。
 

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2.続いて、「升天古跡」と呼ばれる寝殿の後ろにある林黙娘が天に召されたと言われる場所、最初の媽祖の小廟が建てられた場所をお参りします。
 

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小廟の内部は狭いため、一人ずつの参拝となります。林黙娘は父親の海難救助において亡くなられたと言われていますが、人々はここで天に召されたと信じていたため、この場に小廟が建てられ媽祖像が祀られました。これが媽祖信仰の始まりです。
 

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3.その後「正殿」に戻り、正殿の媽祖を参拝します。
 

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4.続いて、寝殿の右上にそびえる「朝天閣」をお参りします。

 

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後は時間との兼ね合いで、観音殿や五帝廟、聖父母祠などを参拝して回ってもいいかと思います。
 

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さらに有料の媽祖文化園を見て回ることもできますが、30元を支払う価値はないように感じました。
 

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参拝を終え、高鐵まで時間に余裕があったため、帰りも歩いてフェリー乗り場に戻ります。窓口で高速船分の追加料金を支払い、高速フェリーに乗り込みました。文甲碼頭まで戻った後は、フェリー乗り場前から莆田駅行き「363路」のバスに乗り、1時間ちょっとの道のりです。

 
莆田駅に到着したものの、事前に購入しておいた高鐵までまだ1時間以上時間があったため、またまたマッサージチェアで時間を潰します。モバイルバッテリーが切れていたので、携帯とポケットwifi充電を行いました。駅には無料の充電ポイントもありますが、どこも混み合っています。
 
こうして無事聖地巡礼の個人進香を終え、泉州のホテルまで帰りました。
 

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その後は来た道の逆をたどり、泉州 ⇒ 廈門 ⇒ 金門島経由で台中空港まで戻りました。後日大甲鎮瀾宮と白沙屯拱天宮を再び参拝して、個人進香は終了となります。過爐し持ち帰った御守りや御札は知り合いに配り、残った分は必要な方の手に渡るよう進香仲間に託しました。

 
 

費用一覧

台湾から湄洲島までにかかった費用を、参考までに紹介いたします。食事代やお賽銭などは除き、交通費がメインになります。便宜上、台湾元(1元≒3.5円)、中国元(1元≒16円)と表記しています。
 
[初日]
電車(台中-清水)45台湾元
タクシー(清水駅-台中空港)170台湾元
エアチケット(台中-金門島 片道)1,750台湾元
ポケットwifiレンタル(4日間)580台湾元
バス(金門島藍1)12台湾元
バス(金門島7路)12台湾元
小三通(水頭-五通)750台湾元
 
バス(厦門6路)1中国元
高鐵(厦門泉州)34中国元
タクシー(泉州駅-ホテル)45中国元
泉州ホテル(1泊)145中国元
 
[二日目]
タクシー(ホテル-泉州駅)38中国元
高鐵(泉州-莆田)25中国元
タクシー(莆田駅-文峰天后宮)45中国元
タクシー(文峰天后宮-莆田バスターミナル)9中国元
バス(莆田バスターミナル-文甲フェリー乗り場 362路)13中国元
タクシー(文甲フェリー乗り場-賢良港天后祖祠 往復)100中国元
フェリー(文甲フェリー乗り場-湄洲島 往復)65中国元
湄洲島入場料 60中国元
線香 15中国元
媽祖文化園入場料 30中国元
 
[帰路]
帰りは逆のルートで台湾本島まで戻りました。二日目の夜は泉州に再度一泊しています。
※ バス(文甲フェリー乗り場-莆田駅 363路)9中国元
  小三通(五通-水頭)155中国元

※※ 金門島経由で行くか、直接台湾から空路で厦門や福州に入るかについては、台中-金門+小三通の費用が往復で約2万円となるので、それを下回る場合は、直接空路で中国入りした方が安上がりになります。  

 

 

金門島滞在

台湾本島に戻る前に金門島に二泊し、廟や守り神である風獅爺を巡ってきました。

  

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毎年旧歴4月12日に行われる「金門迎城隍」で有名な浯島城隍廟です。こちらの廟の御札はなかなかかっこよく、知り合いの分もあわせていただいて、過爐して持ち帰りました。

 

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金門島や中国の福建省で見られる風獅爺です。北東から吹き付ける強風による被害や邪気から集落を守るために設置されています。週末にはこの風獅爺を巡るツアーバスも出ています。

 

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もし日程に余裕がある場合は、泉州にもう一泊して、開元寺、關帝廟、清淨寺、承天寺、洛陽橋、清源山などを観て回ってもいいでしょう。中でも開元寺は台湾とも深いつながりがあり、高くそびえる東西塔は必見です。

 
 

最後に

台中-湄洲島-台中を3日の日程で、且つ4カ所の廟を回るのことは可能ですが、実際かなり慌ただしくなります。各廟30分から1時間、湄洲島は3から4時間程度みておくといいでしょう。急ぎ足の日程になる場合は、タクシーを多用する方法をお勧めします。
 
もし余分に日程を取れる場合は、湄洲島以外にも、見どころの多い泉州金門島をあわせて巡る旅のプランを組んでみてはいかがでしょうか?
 
 
※ 台湾巡礼についてはこちらへ ※ 

 
 
 

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