徒 歩 進 香[巡 礼]

ハマるぞ台湾!道教文化

徒歩進香に向けての事前練習

 

 

徒歩進香では数日~十数日間で数十kmから数百kmを歩きます。歩き続けるためには、当然事前のトレーニングが不可欠です。私もネットでいろいろ調べ、主に100kmウォークのものを参考にさせていただきました。ここでは徒歩進香完歩に向けての事前トレーニングについて、考えていきたいと思います。

 

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[目次]

 

 

100kmウォークと徒歩進香について

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100kmウォークは、24時間以内に100kmを完歩するイベントであり、4km/hプラスでコンスタントに歩き続けなければなりません。しかし徒歩進香の場合は、歩行距離が1日30~50km程度のものが多く、3日間の参加とすると、合計120kmぐらいが目安となります。そのため、歩くスピードも100kmウォークよりはゆっくりとなり、休憩時間や睡眠時間も確保できます。

 

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しかし徒歩進香には、100kmウォークと比べ困難な点もいくつか存在します。

 

1.重い荷物を背負って歩かないといけない

数日分の着替えや洗面用具、寝袋、足ケア用品などを背負って歩かなければなりません。ただ中規模イベントであれば、香客車に預けることができるかもしれません。

 

2.自分のペースで歩けない

神輿の後ろについて歩くことで、自分のペースを維持することができません。また隊列の人ごみの中を歩くことは、想像以上に疲労を感じます。イベントによっては長い休憩が繰り返され、逆に疲れを感じることさえあります。

 

3.野宿が必要になるかもしれない

野宿では熟睡が難しく、シャワーが浴びられないことも多く、なかなか疲れが取れません。

 

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ここで大甲媽祖遶境進香の往路を例にとり、実際の状況を見てみたいと思います。 

 

初日:彰化南瑤宮まで約55km

2日目:西螺福興宮まで約45km

3日目:新港奉天宮まで約50km

 

実際に歩く距離はこれよりやや長くなるので、3日で160km程度になると想定されます。つまり1日平均50km以上を3日間歩き続けるということです。また連日深夜出発となり、各日30程度の廟に立ち寄ります。

 

初日を例にとると、

神輿より先行し55kmを時速5kmで歩くと計11時間、30の廟でお参りと休憩で各10分の計5時間、長めの休憩を4回各30分とると計2時間、合計18時間になります。単純計算で、彰化南瑤宮への予定到着時刻は夕方5時です。

深夜の出発まで8時間あります。この時間を利用して休憩場所を探し仮眠をとり、以降この流れを繰り返すことになります。

 

さらに背負って歩く荷物は、5、6kg程度。水と食料が増えると8kg近くになります。これを背負いながら毎日50kmを歩き、しかも野宿することは決して容易ではありません。

 

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ただイベントによって状況は大きく変わってきます。

 

大甲媽祖遶境進香で先行して歩く場合は、自分のペースを保って歩くことができますが、白沙屯媽祖進香の場合はそれができません。

中規模進香の多くでは荷物を預けることができますが、大甲媽祖や白沙屯媽祖の場合は、背負って歩かなければなりません。

 

イベントによって、寝場所となる香客大楼が手配されているケースと自分で寝場所を探さなければいけないケースがあります。疲れた身体を引きずりながら寝場所を探す時間は、想像以上に大変です。

 

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長距離の歩きを成功させるためには、身体の疲れや精神的な疲労をうまくコントロールすること、足への負担を軽減させること、足の痛みやマメなどを適切に処置することが求められます。身体の疲れは定期的に休憩をはさみ、精神的な疲労は周りの人たちと雑談したりすることで解消できます。また足への負担やマメなどは、事前のトレーニングが重要になってきます。

  

 

事前練習について

遅くとも徒歩進香の1か月前には練習を始めます。100km以上になる場合は、1ヵ月以上前から始めた方がいいでしょう。その際には実戦で使う靴や中敷き、靴下の調整を行います。

 

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靴や中敷き、靴下は消耗品です。しっくりくるものが見つかれば、同じものを複数準備しておきます。靴下と中敷きは、長距離を歩くと擦り切れたり穴が開いたりもします。そのまま歩き続けるとマメをつくる原因になります。靴も相性が合うものが見つかれば、再び同じ靴を購入した方が安全かもしれません。サイズが同じでも靴が変わると、中敷きや靴下との相性も変わってきます。

 

靴選びはかなり重要になってきますが、特にサイズ選びは重要です。厚手の中敷きを使用する場合や靴下を重ね履きをする場合は、大きめのサイズを購入する必要が出てきます。その場合、例えば普段26㎝2Eを履いている人は、27㎝3Eといったように大き目のものを購入した方がいいでしょう。

 

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靴を購入後は、出来るだけ事前に何度も長距離を歩いてならす必要があります。以前、10km✖3、20km✖1程度の慣らしで参加した際は、事前練習では問題なかったものの、本番で3か所にマメができてしまいました。

 

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私の場合直前の1か月は、平日10km以上、週末は20km以上を歩くようにしました。もし事前にトレーニングを兼ねてほかの徒歩進香に参加する場合は、平日の練習量を調整します。

 

また歩くだけでは、心肺の強化ははかれません。徒歩進香では歩きが基本ですが、時折走らなければならないケースがでてきます。その際心肺強化が出来ていないと、体力を大きく削られることになります。そこで、数百メートルをゆっくりジョギングしても息が上がらない程度には、トレーニングしておくことが必要です。 平日の練習では、徒歩とジョギングを交互に繰り返すといいでしょう。足の筋力を強化するためには、つま先で歩いてもいいと思います。

 

本番前には、実際の参加時と同じ程度の重量のカバンを背負って、歩くトレーニングをしましょう。ペットボトルに水をいれてカバンに詰めれば、疲れた場合に重さを調整することもできます。

 

練習の際に気を付けることは、正しい足裏の体重移動と姿勢を身に着けることです。背筋を伸ばした歩きの姿勢、かかとから足裏の外側を通して、最後に親指の付け根へ抜ける体重移動を身体にしみこませます。そのため足以外にも、正しい姿勢を保つために腹筋や背筋のトレーニングをあわせて行いましょう。

 

 

練習場所問題について

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台湾在住の方は、練習場所探しに悩まれると思います。台湾の交通問題、大気汚染などにより、徒歩練習する場所がかなり限られてきます。

 

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早朝、夜は、近くの学校の運動場に行ったとしても、長距離を歩く練習をするのは困難です。ここでは主にインターバルトレーニングを行います。

 

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長距離のトレーニングは、週末郊外に行き、田舎道や河川敷、自転車道などを利用する方法が有効だと思います。

 

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山登りもいいと思いますが、慣れないうちは膝などの関節を傷めないように注意してください。

 

また郊外トレにおいて、田舎道や自転車道、山道などで気を付けなくてはいけないことは、野良犬の存在です。私も一度自転車道で噛まれています。ほかにも野犬の群れに囲まれたこともあります。

 

台湾では郊外の方に行くと野良犬が多く、さらに飼い犬も放し飼いされています。多くは人間を恐れて逃げていくか、遠くから吠えるだけなのですが、中には向かってくる犬もいます。そこで私は、「打狗棒」(登山用のストック)を手にトレーニングに出ています。吠えながら近づいてきても、ストックを振り回せば大抵は逃げていきます。もし棒などがない場合は、タオルやカバンを振り回し、食料を投げて隙をみて逃げましょう。

 

さらに交通事故の問題もあります。通行量が多い場所を歩く際は、十分注意して、台湾は車が最優先であることを理解し、車やバイクには道を譲り安全を確保しましょう。また女性の方は、単独での郊外トレーニングは避け、複数人で行うようにしてください。

 

 

足のケアについて

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練習前後や本番のスタート前、休憩時、歩き終えた後などにはしっかりと準備運動柔軟体操をしてください。これが非常に重要になってきます。

 

また歩き続けるには適切なケアが必要です。まず歩く前の事前準備として、足の裏や指にはエッセンシャルオイル入りのワセリンを塗りたくります。ほかに擦れそうな場所、内また、臀部、腰回りなどに普通のワセリンをしっかり塗ります。これは休憩時に定期的に塗り直しましょう。

履きならした靴や中敷き、靴下にワセリンを使用すれば、マメのリスクをかなり減らすことができます。靴下の2枚重ねは摩擦を軽減させる上で有効です。さらに休憩時は短時間でも靴を脱いで、出来れば靴下も脱いで、蒸れた足を通気させます。そのため、小さな靴べらをすぐに取り出せる場所に入れておくと非常に役立ちます。

 

本番において長距離を歩いているうちに、当然足の痛みは出てきます。関節やふくらはぎ、そして足の裏… 私は毎回のように足の裏の痛みに悩まされました。長距離の歩きに足が慣れてくると多少楽になりますが、それでも痛みは出てきます。

休憩時には、冷却スプレーや筋肉痛の塗り薬、湿布などで足の痛みが酷くならないようにケアをします。そして痛み止めも有効です。私は必要に応じて、ロキソニンを服用しながら歩きました。台湾では、筋肉弛緩剤を薬局で購入して飲んで歩く人も多いようです。

 

大甲媽祖や白沙屯媽祖では、ボランティアの医療グループの人たちが大勢参加していますので、マメの処理や痛みのケアをお願いしてもいいでしょう。私はマメができた場合には、安全ピンをアルコールで消毒し、小さな穴をあけて水を抜き、マメをアルコールで消毒した後、化膿止めを塗り、ガーゼとテーピングで固定します。ただアルコール消毒はかなり痛いです。

 

 

最後に

実際の徒歩進香で20kmを歩くよりも、練習で20kmを歩く方が格段に大変です。それを乗り越えてこそ、本番での完歩が見えて来ます。大甲媽祖や白沙屯媽祖で全行程完歩を目指すには、1週間以上歩き続けなければなりません。そのため、さらに入念な事前準備や歩き続ける理由(モチベーション)が必要になるでしょう。

 

 

 

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